『速読古文常識(Z会出版)』
久しぶりにやってみる。
もうそろそろ自分の形を見つけたいなあ。
今回の本は『速読古文常識(Z会出版)』仲光雄著
何が速読なんだかよく分からないといわれた本。
取り合えず速読と付けてみました。速読ブランドにしたら売れると思ってた。(by Z会出版部)
では内容に入ります。
1.概略
古文の学習には、古文単語と文法が必要とされるが、もう一つ重要なのがある。
それが「古文常識」である。
「古文常識」を身に付けることによって、より正確な読解が可能となる。
そのためにもこの本が必要となる。
2.構成
見出し語、関連語合わせて約300語を収録。
約300語から特に重要な100語をピックアップし、見出し語として収録。
一つの項目は「見出し語→例文→関連語→解説→入試問題」で構成。
速読古文単語とリンク。速読古文単語内に収録されている見出し語は「単語チェック」として収録。
3.評価
(1) 長所
- 網羅性が高い。
- 例文・問題演習があり実践的。
- 解説が詳しい。
- イラストが多く、視覚的な理解がしやすい。
(2) 短所
- 量が多い。
- 作品別場面常識で取り扱っている作品が少ない。
(3) 総合評価と感想
長所で挙げたように、受験参考書としても網羅の高さ、解説の詳しさは魅力的です。項とパフォーマンスの点からしてもかなりいいのではと思います。
いうまでもありませんが、古文を将来的に専攻しようと思っている人用ではありません。もっと詳しいのを読んでください。
具体的にイラストで示され、視覚的な理解がしやすいのも素晴しいです。
読みやすさという点では数少ない受験用古文常識本の一つであるあの有名な『マドンナ古文常識217』には劣ります。しかし達成度から言えばこちらの方が上です。マドンナと二つともやると効果が上がりやすいかもしれません。
本の中で1章使って取り扱っている作品別場面常識ですが、こちらは本当に有名どころしか抑えていない状態ですので、作品についてもう少し詳しく知りたいという方は別途本を探すことをお勧めします。
やり方はまず見出し語と解説を読んで1周目。
例文を読んで2週目。
3周目で入試問題を解いて、という感じでいいと思います。
点数をつけるとすると85点です。古文常識ならこれ!という、ある意味決定版ではないかと思います。
一度改定して、『頻出古文単語400』に対応すれば、使い勝手が増すと思うのですが如何でしょうか?
Amazonでは取り扱っていないので、リンクは紀伊国屋さんのを使わせていただきます。
速読古文常識 / 仲光雄 - 紀伊國屋書店ウェブストア