『燃えるV』島本和彦

 と言うことで燃えるV。
 たしけテニス漫画へと繋がる系譜に位置する漫画。
 やっていることはテニスでも、中身はどう見てもボクシング。
 飛び出る血!吹き出る汗!流れる涙!倒れる男!!
 まずは入りから間違っているよな……。そこが良いんだけども。
 「ボクシング界に行きな!ゼロックス!!それがてめえのためだっ!!」
 の件とかは「いかにもっ」てなわけになるんです。
 2巻と3巻しか持っていないため、いまいち全体の感想が……。
 この2冊だけから判断するに、すっごい突き抜けといったらいいのだろうか。
 細かいところはかなぐり捨てて、ホップホップホップジャンプジャンプジャンプみたいなね。
 最終巻アメリカ編に入ったらもうジャンプしかしない。上昇しまくってとりあえず行き着くところまで行ってやろう、成層圏対流圏熱圏、宇宙へと飛び出て行って、最後は太陽に衝突する、アニメドラゴンボール劇場版。それでも燃え尽きたのかはよく分からない。メタルクウラになって復活する可能性だって存分にあったような無かったような。
 1巻読んだら結構感想変わるのかもしれません。


 巻末に特別インタビューが掲載されていて、当時の迷走っぷりが語られています。
 小学館の編集者との関係とかも多少、というか3巻はそればっかり。
 全5巻(コミックス版)の特段長い話でもない、大体1年ぐらい、その間に担当が2回変わったとか、真剣に話し合ったことは無かったなあとか、まあ色々。
 雷句問題への言及ってわけでしたのではないんですけど、何となくタイムリーっぽい話題?
 まあ、それも思い出の範疇に入ってしまっているみたいですから、いまさら無闇矢鱈に掘り返していく話題でもないのかもしれませんね。

燃えるV 1 (MF文庫 9-16)

燃えるV 1 (MF文庫 9-16)

燃えるV2 (MF文庫 10-1)

燃えるV2 (MF文庫 10-1)

燃えるV3 (MF文庫 10-2)

燃えるV3 (MF文庫 10-2)