『さくら荘のペットな彼女』第4話に関する愚痴のようなもの

歩道橋があったじゃないですか。
すごい桜美ですね。
この出だしを見たときに僕はああ桜美アニメが始まるんだなぁと思って緊張に打ち震えたんですね。
でも、でもちょっとね〜。なんか映像が乗っかりきらなかったんですよね。
何が悪いんだろうって、話なんですね
話が性急すぎて、なんか乗り切らないんですよね。
画面にもそれが出てるんじゃないかね。


どこが問題かって言うと、

  • 主人公のコンプレックス
  • 諸先輩方のコンプレックスと恋愛感情

の2つの描写がこんな序盤にゴッチャになってるんですよね。


第4話で結論づいたことって言うとさくら荘に主人公が残るってことで、
それなら、それでもっと主人公に寄っていってほしいんですよ。
諸先輩方の心情をあーだこーだやってしまうと、彼らの言葉が強くならないんですよ。
第2話までの運びは悪くなかったんだけど、
そこから第3話があって、この第3話凄いんですね。
一歩間違えればグチャグチャになりそうな話を、メッチャクチャ上手にまとめ上げてる。
全員の心を切実に描いていて、よくもまあこんな上手いこと処理したもんだなぁと。
で、第4話。桜美大監督が担当した回。
で、この出来は悪くないんですね。
主人公とヒロインの、特に主人公に寄っかかった主題を大事にした画面作ってくれたんです。らしい画面。
ただ、第3話ってやつがいたんですよ。
第3話で両先輩も悩んでるんだでしかも恋愛模様で。
それがほんと露骨で、神たる視点を持つ視聴者に「こいつらも悩みがあるんだな」ってのがもうこれでもかと伝わる映像。
で迎えた第4話。
せっかく良いこと言っていても、ああこの人も迷ってんだよなというそういう感覚が主題を分散させる。
別に中盤以降で馴染んできたならこういう展開もありなんです。展開に登場人物に馴染んでいるから、登場人物の弱み、その思いやりが言葉に深みを与える。
でも序盤も序盤。大序盤なのに。ここまで切実な感情の直後にお話されても心に響かないんですよ。
加えて、主題も主人公と先輩に分かれてぼんやり気味で。
それならこの時点で弱さを露骨に描かず、強い象徴として先輩を置いてくれたほうが主人公に近づけるんじゃないかと。
終結論としちゃあみんな迷って悩んで進んでるんだ。っていう結論で全く問題ないんですが。
この時点でやられるのはちょっと。


にしても、岡田マリーは走る少年好きですね僕が見ると少年が毎回叫びながら走ってる気がします。


第4話までで困ったのはさくら荘を出たいというのがどのあたりにあったかというのがわかりづらいなあと。
要介護ヒロインさえいなけりゃわりと生活できる環境の気がするんですけどそこらへんどうなんだろうなあ
主人公の平凡コンプがその根幹にあるとして。ただそこに迫りきったかっていうとそこでやっぱり他の登場人物でぼやかされているんだよなぁ。
第4話に描かれたさくら荘に残る動機はきっちりしてたんで、出たい動機にもっともっと迫っていってほしかったなぁ。


何を言いたいのかよくわかりませんが、さくら荘は注目作品にしています。
毎回割と楽しみです。