『アスラクライン2』第22話(第9話)「隣り合わせの死と平和」の復習ノート

1. 第22話ダイジェスト


 智春は夢を見ていた。幼い頃の夢を。
 小さな時、迷子になった操緒を、智春は探し、見つけ出して、手を差し伸べる。
 手はギュッと握られた。
 二人は手をつないで歩き始める。
 智春はその光景を見ていた。そこに、操緒の声が響く。

操緒「操緒が迷子になっても、智春はいつも助けてくれた」
智春「操緒!」
操緒「今度も期待してるからね。ちゃんと迎えに来てね」

 智春が何度も名前を呼びつづけ、手を差し出すも、操緒はそれ以上答えることは無かった。
 智春が目覚めると、そこにはニアがいた。
 寝言で操緒の名前を連呼し、差し出したその手はニアの胸を掴む。
 怒ったニアに運を吸われ、朝っぱらから碌な目に会わない智春であった。


OP



 サブタイトル「隣り合わせの死と平和」
 ちゃぶ台を囲んでの朝食。
 智春は、奏に話しかける際、昨日のことを思い出して、緊張する。
 しかし、奏は全く気にしていない様子であった。
 制服に着替えつつ、昨夜の出来事を思い返す。
 智春は奏に告白していた。「僕は嵩月が好きだ」と。
 ただ、その肝心な最後の「好きだ」の部分が、はぐれ使い魔の来襲によって掻き消されてしまったのかもしれない。
 ひょっとしたら、伝えられてないのかもしれないと智春は落ち込むのだった。



 玄関に出ると、ニアが先に待ち構えていた。
 改めて、五年も先にこちらへやって来て、成長した事実に智春は驚く。
 奏と秋希も出てきた。共に洛高の制服を着ている。
 秋希は卒業しているはずと智春は考えるも、どうやら智春の護衛をニアが依頼したようなのだ。ニアは奏と何か用事があるということで、別行動。
 秋希は智春を引きずり、学校へと連れて行く。
 智春を見送ったニアは奏へと向き、真面目な顔つきになって奏と話しだす。



 登校途中、智春の前方に突如大声と共に現れたマグロライダー哀音。
 智春は、一巡目の哀音を見て、副葬処女だった哀音、話に聞いた副葬処女前の哀音を思い出した。
 そこに、生徒会長の玲士郎、生徒会副会長の朱浬が姿を見せた。
 智春が見た一巡目の朱浬は、二巡目の朱浬とすこし印象が違っていた。
 更に、玲子が登場。智春はクリスマス・パーティの準備の要員として連行されるのだった。



 クリスマス・パーティの準備。
 一区切りついて、智春はベンチで休んでいた。
 そこに杏が現れる。
 杏が言うには、一巡目の智春は、事故のあった一ヶ月前から部活も辞め、欠席していたそうなのだった。
 そして、更に杏は言う。クリスマス・パーティを二人きりで回りたいというお誘いの返事。つまり、一種の告白への返事である。
 智春は返事を出来ない。なぜならそれは、ここに居る二巡目の智春ではなく、一巡目の智春へのものだったからだ。
 一巡目と二巡目は、やはり違うものなんだと智春は実感するのである。




 悲嘆に暮れる智春へ声を掛けてきたのは、黒崎紫浬。朱浬の妹だった。
 智春は最初の声で朱浬と勘違いする。
 朱浬と間違われるのは新鮮だと話す紫浬。でも、その言葉使いや態度は智春にとって、二巡目の朱浬と被るものがあった。
 智春は懐かしさに駆られ、思わず泣き出してしまう。
 しばらくして、ようやく落ち着いた智春に紫浬は話しだす。

紫浬「落ち着いた?」
智春「は、はい、すみません……」
紫浬「良かった」
智春「あ、あの……」
紫浬「向こうの世界の夏目智春君?」
智春「ど、どうしてそれを……」
紫浬「ニアちゃんから聞いてる。友達だから。で、どうして私が朱浬だと思ったの?」
智春「それは……」
紫浬「君の知ってる黒崎朱浬はどんな人だった?」

 智春は、朱浬が目の前で倒されたあの夜のことを思い出した。

紫浬「また、悲しそうな顔……」
智春「すいません……」
紫浬「何か、辛いことでもあったの?」
智春「知り合いが死んだんです。傷付いた人も沢山いて」
紫浬「大切な人だったんだね……」
智春「皆がいてくれたから、大丈夫だったんです。どんな時も……、どんなに追い詰められても……。でも……」
紫浬「好きだったんだ。その人達が」

 智春が頷くと、紫浬は胸にギュッと抱き締める。そして、続ける。

紫浬「次に何をすればいい? 泣くこと? 悲しむこと?」
智春「どちらも違うと思います」
紫浬「大好きな人のために、君は何が出来る? 何がしたい?」
智春「僕は……、もう誰も失いたくないです! 誰も傷ついて欲しくないんです」
紫浬「そう……」

 感情を吐露し、気持ちを整理した智春を見て、紫浬はニッコリと笑う。
 そこに、ニアが姿を見せた。


Aパート終了
Bパートへ




 ニアは智春を屋上に連れていった。
 そして、智春に街を見せる。
 智春は驚くべきものを目にする。

智春「非在化……」
ニア「全てはあの実験が原因だったのだ。あの実験の失敗が世界に綻びを生み、滅亡をもたらした」

 智春は周囲の生徒を見渡す。だが、誰ひとりとして、街の非在化に気づいている人間はいなかった。

智春「他の皆は、見えていないのか」
ニア「この世界の住人は、自分たちが滅びることすら気づかない。非在化とは、存在そのものが無くなること、その記録も消え失せるのだからな……。これが、この世界の真実であり、一巡目の夏目智春があらゆる犠牲を払ってでも、二巡目の世界へ行かなければならなかった理由だ」

 空の色が変わり、はぐれ使い魔が次々と姿を現す。

ニア「世界の非在化がもたらすのは、破滅だけではない。異世界の生物もまた、綻びを通りこちらに現れる」

 使い魔が洛高に接近する

ニア「今は奴らを止めるぞ。被害が出る前にな」

 ニアは札を構え、屋上から飛び降りていった。
 智春も、急いで校庭へと向かう。




 校庭に降り立ったニア。生徒の避難を確認し、使い魔へと飛びかかる。
 秋希も現れ、使い魔を一体消滅させる。ようやく校舎から出てきた智春に、避難するよう告げ、使い魔たちとの戦いに臨んでいった。
 前線で戦うニアと秋希、後方で避難誘導を行う玲士郎たち、彼らを見て、智春はまた無力感を覚える。自分が何も出来ないことに怒りを覚える。
 目の前に使い魔が迫る。智春は何も出来ない。
 逆に、秋希に庇ってもらい、怪我を負わせてしまう始末だった。
 更に使い魔は、秋希と奏に向けて振りかぶる。
 今にも振り下ろされそうな腕、その光景を見て、智春は思う。

智春「(僕はまた……、誰も守れないのか。何も出来ないまま……)」



智春「そんなのは嫌だ!」

 智春の体に、深い闇の色をした気が纏われる。
 智春は、秋希と奏の前に出るため、歩き出す。奏は、智春の変貌を見て驚く。
 大きく振りかぶられた使い魔の手。正面に立って、智春は力を発動させる。

智春「決めたんだ……、皆を守るって……。誰も傷つけさせないって!!」

 智春の体から現れたもの、それは闇の巨人の形を取っていた。

智春「そのためなら……、僕は悪魔になる!!」

 使い魔が攻撃を仕掛けるも、一蹴。智春の力で生み出された巨人は、瞬く間に使い魔を非在化させるのだった。
 そんな智春の姿を、奏は心配そうに見守っていた。



 使い魔は消滅し、空は元に戻った。
 生徒たちは再び、クリスマス・パーティの準備を始めた。
 智春とニアは屋上に戻り、その様子を眺めていた。

智春「異なる世界から来た人間は、世界との摩擦により悪魔の力を得る。それは二巡目から一巡目に行っても、同じだったんだな」
ニア「ああ……」
智春「ニアは最初から……?」
ニア「すまない……。このまま、お前が悪魔の力に目覚めなければ、と思った。だが……」
智春「この世界は、一巡目の僕が守ろうとした世界。僕の世界じゃない、戻らないと」
ニア「ならば行くとしよう。我々の世界の架け橋にな」
智春「うん、……でも、その前に」

 智春が向かったのは保健室だった。
 智春は秋希に謝罪する。しかし、謝罪という形が気に入らない秋希に、刀の峰で叩かれてしまう。
 秋希は智春に喋りだす。

秋希「刀は一度抜けば、命のやりとりになる。だからこそ、抜くのには覚悟を必要とする。……命を賭ける覚悟をな。私はお前たちを守るために秋風を抜いた。その結果を悔いたりはしない」
智春「どうして……、そこまでして……」
秋希「私には人より多少優れた力がある。その力を使えば、誰かを助けることが出来る。ならば、迷う必要はないだろう」
智春「自分が……、傷ついてもですか」
秋希「お前は誰かを助けるときに、傷つくことを躊躇うのか?」
智春「えっ……」
秋希「躊躇わないだろう。今のお前は、私と同じ目をしているからな」
智春「秋希さん……」
秋希「なあ、夏目。私は謝られるよりも、感謝される方が好きなのだがな」
智春「えっ、はい! ありがとうございました!」
秋希「ああ、その顔が見たかったんだ」

 今度はニッコリと笑い返す秋希。智春は失礼しようとする。
 そこを秋希が呼び止め、首に巻いていたネックレスを外して差し出してきた。
 智春に持っていけ、と言う。
 智春は受け取り、もう一度深くお辞儀をするのだった。(45)




 保健室を出た智春と、合流した奏を連れて、ニアは機巧魔神の研究施設に向かった。

ニア「智春、お前に話さなければいけないことがある。鋼によって五年前に飛ばされた後、私はとある研究機関に出入りするようになった。それがここ・・・・・・十字稜だ。それなりに楽しい生活だったよ。だが、一月前に事故が起きた。」
智春「事故って・・・・・・」
奏「超弦重力炉の・・・・・・」
ニア「そうだ、あの事故のせいで世界は綻び、破滅に向かったんだ・・・・・・。私がそれに気付いたときにはもう・・・・・・」
智春「ニア・・・・・・」

 ニアは出入り口のロックを解除し、中へ入る。

ニア「神に見放された人類は、悪魔と契約して世界の破滅を止めようとした」
智春「それ、前に直貴が言っていた、一巡目の僕が言っていた・・・・・・」
ニア「そうだ、智春の願いを叶えるために、私が作ったんだ、機巧魔神を」
智春「ニアが機巧魔神を」

 ニアはなおも告白する。

ニア「そして、二巡目の世界に行ったあいつが死ぬのを知った上で、私は鋼を渡した」
智春「どうして・・・・・・」
ニア「あいつが二巡目の世界に行かなければ、私はこちらに来ることが出来ず、機巧魔神は生まれない。そうしなければ、世界を救う方法が無くなってしまう・・・・・・。こうするしかなかったんだ・・・・・・」
智春「もういいよ、ニア。誰も責めてない」
ニア「全部話したんだ! 向こうで起きることを! それでも、あいつは行ってしまった! 止められなかったんだ! 私は!」
智春「好きだったんだな、こっちの僕が」
ニア「優しかったんだ。一人ぼっちの私に、優しくしてくれたんだ!」

 小さい子を慰めるように智春はニアの頭をなでる。
 智春がニアに感謝の意を述べると、ニアは違うとばかりに智春から離れた。
 そこを奏が抱き締め、嘘じゃない、と言う。
 智春は再度近づき、感謝の意を述べた。飛ばされたとき、ニアが運を分けてくれなかったら、奏と離れ離れになっていたかもしれない、と。
 ニアは智春に抱きつき、泣き叫んだ。その様子は、五年前と変わらないものだった。




 ニアに案内されたのは、コントロールルームのような場所。
 左上の画面には、修理中の黒鐵の姿が。
 出入口の扉が開き、一巡目の律都が現れた。
 黒鐵の損傷を、重力ゲート開放の衝撃を受けて、この程度なら奇跡、と評する律都。
 智春は、操緒は無事かと訊く。
 律都は、智春たちを下の部屋へと案内した。
 部屋に入ると、中央部には球体のカプセルに入った操緒の姿。
 しかし、それは違っていた。一巡目の操緒だったのだ。
 そこに声がする。智春と奏が後ろを振り返ると、いつもと変わらない笑顔の操緒がそこにはいた。


ED


次回「残る命、散る命」


2. 第22話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。
第5話
 体調が悪いと黒鐵を呼び出せないようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、飛行機の部位の下敷きになったような描写が見られる。
第13話
 機巧魔神を使う代償を理解する。
第14話
 洛芦和の遺跡に在った研究所の施設で、一巡目の世界の存在を明確に認識する。
第15話
 直貴に会わなければいけないと強く考えるようになる。
第16話
 操緒の体を気遣うあまり、機巧魔神を使えない。
第17話
 黒鐵を使う決断を下す。
第19話
 自分を助けるため、操緒が身を犠牲にしていたことを知った。
 一巡目の智春が裏で手を回していたことを知った。
第20話
 時空の闇に呑まれ、一巡目の世界へ。
第21話
 一巡目の世界。操緒と離ればなれになる。
 奏に、これからは自分が守る、と伝える。
第22話
 奏に告白した。
 一巡目の世界にいるため、悪魔化。魔精霊(サノバ・ジン)を呼び出す。
 秋希から、ネックレスを貰った。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。
第5話
 智春とリンクしている可能性がある。
第6話
 安定装置を黒鐵が取り込むことにより、周囲誰しもが視認出来る様に。
 洛高に編入した。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、中学校の制服を着ている。外に更に上着を羽織っている。
第14話
 一巡目の世界の記憶を一部引きずっている。
第16話
 智春が隠し事していることを、奏と扱いが異なると考え、寂しく思っている。
第17話
 自らの魂が削られていることを知っていた。
第19話
 4年前の飛行機事故で智春に守られ生き残るも、一巡目の智春に頼んで、自らの魂を犠牲にして智春を生き返らせることを望んだ。
第22話
 十字稜内部で合流。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。
第5話
 保険委員である。
第7話
 智春との関係に関わる話になると妄想モードに入るときがある。
第12話
 黒鐵を使った戦いから智春を遠ざけようとしている。
 非在化が始まっている。
 智春と同じく、一巡目の世界の映像を見る。
第16話
 ほぼ明確に智春のことを好いている。
第18話
 父親を避けていたのは、父親が母の記憶を失っていっているから。
 父親と和解した。
 智春と共にいるため、魔力を使わないなど、アプローチは積極的である。
第19話
 非在化が本格化している。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。
第21話
 悪魔の力が使えない? 非在化も収まった?

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。
第5話
 双子の妹に紫浬がいる。
 瑶と知り合い。
 3年前の飛行機事故と関係している。
第6話
 昔は結構乙女チックな学生だったようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故に妹紫浬と共に巻き込まれた。
 最初自分のことを紫浬だと認識していた。今でも変わっていない。
 ただ、対外的には朱浬として振舞っている。
 自身を朱浬と認識する瑶に対して、反発している。
第20話
 白銀の副葬処女であった「朱浬」が死亡。
 自らも冬琉の刀に刺される。死亡したかは不明。
第21話
 一巡目の世界では生徒会副会長。智春の印象では二巡目の朱浬とは異なる様子。

  • アニア・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第8話
 愛称はニアという。
 災厄の王であるフォルチュナ辺境伯の末娘であり、運食らいであるクラウゼンブルヒの家系に生まれた。
 いわゆる天才であるが、運動能力は低い。
 ラック・イーターと呼ばれる能力を持つ。相手の運気を吸い取り、または分け与えることによって幸不幸を調整することができる。
 日本にやってきた目的は2つ。
 1つが、安定装置をつけた黒鐵とその副葬処女である操緒についての調査
 もう1つが、行方不明になった姉の捜索。
第10話
 科學部(鳴桜邸など)を自分の居場所と認識した模様。
第17話
 クルスティナの想いを継いで、智春たちと共に進む。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。点火装置を所持。
第21話
 「洛高の魔女」として有名。智春の彼女と噂されていた。
 札を操り、使い魔を消滅させる。
 五年待ったと本人が語るように、五年分成長している。
第22話
 一巡目の智春を好いていた。
 機巧魔神を作った。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。
第8話
 GDの指揮下で活動に参加することがある。
第13話
 哀音と引換に、生徒たちの生命を守る。
 翡翠と哀音を失い、元演操者となった。
第14話
 GDへ翡翠の祭壇であるイクストラクタを返却した。
第21話
 一巡目の世界では三年生で生徒会長。

  • 志津間哀音

第3話
 翡翠の副葬処女。
 感情に乏しい
第11話
 昔は、大雑把で悪戯好きで負けず嫌いな少女だったらしい。
第13話
 限度を超える魔力を用い、魂を失って、死去。
第22話
 一巡目の世界では元気な少女、料理部に所属しているようだ。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。
第22話
 一巡目の世界でもほぼ同じ。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。
第22話
 一巡目の世界でもほぼ同じ

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。
第22話
 一巡目の世界では、智春へのアプローチも掛けている。

  • 夏目直貴(一巡目の夏目智春)

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。
第7話
 飛行機事故の現場に女と共に姿を見せた?
 紫浬に対して、代理人の女を通して取引を持ちかけた。何の取引かの詳細は不明
第8話
 ドイツでニアと会っていた。
 ニアに鳴桜邸で居住する権利を与えた
第12話
 加賀篝と知り合いであることが判明。
第13話
 加賀篝曰く「智春がいたため失敗した」
第14話
 智春たちがつくまで、洛芦和の遺跡へ唯一たどり着き帰ってきた人物。
第15話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティでも連絡を取ることが出来なかった。
第16話
 暮見崎の遺跡に姿を見せた?
第17話
 加賀篝の言を信用するならば、智春たちを救い出し、どこかに放置して去っていった
第18話
 夏目直貴の名が刻まれた墓が見つかった。
第19話
 留学先で死んだ本当の夏目直貴と入れ代わり、夏目直貴として活動していた。
 機巧魔神「鋼」を操っている。
 智春の存在に上書きすることに失敗、悪魔化し非在化が進行している。
第20話
 塔貴也に撃たれ、絶命とともに非在化により消滅。
 一巡目の奏も氷羽子に破壊され、消滅。
第22話
 (相当なハーレム状態だったことが明らかになった)

  • 潮泉老人(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。

  • 潮泉律都

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。
第6話
 武器や薬を作ることが出来る。
 そういや、回想シーンに出てくる女性に似ている。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。
第13話
 螺旋階段を降り、謎の場所にいる。(一巡目の律都)
第19話
 奏に、非在化のショックを和らげるための薬を渡していた

  • 橘高冬琉

第2話
 朱浬と知り合い。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。
第12話
 性格は真面目。
 剣術使い。
 操緒を見ることができない。
第13話
 元演操者であるため、能力無効化能力を持つ。
 元演操者ということは、元々は演操者であったのだろう。
第15話
 塔貴也のことになるとキャラが変わる。
 外に見せる強さは作られた物で、内側はそれほど強くないようだ。
 昔、黒鐵の演操者だった。
第20話
 仮面の女(ピカソ仮面)の正体。
 鋼の副葬処女となった。
第21話
 一巡目の世界にいた冬琉は自ら、自分はそれほど強くない、と語る。

  • 荽塔貴也

第14話
 擬似感覚入出力デバイスであるコアラのぬいぐるみで、智春たちを洛芦和の遺跡へと案内した。
 夏目直貴について、よく知っていそうな人物。
第15話
 科學部部長。
・五感をぬいぐるみと共有させることのできる擬似感覚入出力デバイスの作成。
・真日和のヴィジェット
・朱浬の武装
・副葬処女システムへの知識(擬似感覚入出力デバイスの話を聞いたニア曰く)
のように、かなりの知識、知恵を持ち合わせた人間。
 秋希が存命中はGDの最高司令官をしていた。
第16話
 朱浬たちとともに、遺跡の調査、探索を行っている。
第20話
 全ての黒幕。秋希に会うため、三巡目の世界へ向かおうとしている。
 氷羽子と契約していた。使い魔は氷のフェニックス「シャーリーズ」。
 冬琉を副葬処女として捧げ、鋼の演操者となる。
 機巧魔神と契約悪魔の両方を備え、魔神相剋者となった。
 時空の闇に呑まれていった。
第21話
 一巡目の世界の塔貴也は、秋希に全幅の信頼を寄せていた。

  • 橘高秋希

第15話
 黒鐵の前の副葬処女。
 過去の戦闘で消滅した。
 生前は塔貴也と仲が良かった。
第21話
 一巡目の世界の秋希は、二刀流の使い手。使い魔と戦うこともできる。
 おせっかい焼き、塔貴也には甘い。
第22話
 智春にネックレスを渡した。

  • 鳳島氷羽子

第15話
 朱浬や直貴に対する知識がある。
 使い魔として氷のフェニックスを駆る。
第17話
 蒼鉛を一刀のもとに破壊。戦闘能力は高い。
 機巧魔神に関わるトランクを持ち去っていった。
第18話
 墓地に現れるも、すぐに姿を消した。
第19話
 ピカソ仮面と仲間である。
第20話
 荽塔貴也と契約していた。塔貴也を「わが主」と呼ぶ。
 時空の闇に呑まれていった。

  • シャーリーズ

第20話
 塔貴也と氷羽子の使い魔。
 氷のフェニックスの形をしている。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。
第19話
 ニアと校内での部長の警護を請け負った
第20話
 爆発に巻き込まれる。
第21話
 一巡目の世界の六夏は、卒業し喫茶店のオーナーをしている。
 機巧魔神や副葬処女とは一切関わりなく、生活している。ただし、性格は同じ。

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。
第21話
 一巡目の世界では、中学時代に病気で死亡。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。
第5話
 第二生徒会に所属していた。
 恩義よりもお金を優先するタイプ。第二生徒会の人間らしい性格である。
第20話
 爆発に巻き込まれる

  • ヴィヴィアン

第5話
 真日和の使い魔。

  • 雪原瑶

第5話
 機巧魔神「白銀」を使う演操者。
 男に見えるが女である。
 朱浬と対立している。
第7話
 父親に白銀のイクストラクタを託される。
 3年前の飛行機事故に遭遇。その際、黒崎紫浬を副葬処女として捧げ、白銀と契約を行なう。
 その後第一生徒会に所属、さらにGDへと移る。
第8話
 移籍などの知識は豊富。
 里見との仲はあまり良くないようだ。
第15話
 冬琉に剣術?を習っている。稽古をつけてもらっているらしい。
第20話
 冬琉に白銀内部にいた「朱浬」を破壊され、元演操者となる。
 ただ、当人は紫浬だと認識している。

  • 里見恭武

第6話
 GDの一員。
第8話
 「蒼鉛」を操る演操者。
 選民意識のようなものが見られる。
第16話
 将来的に、学生連盟のトップの座を狙っている。
 プライドが高く、以前敗れた加賀篝を恨んでいる。
 目的のためなら、殺めることも厭わない性格。
第17話
 加賀篝への復讐を為すも、智春に敗れ、氷羽子に副葬処女を消滅させられた。
 元演操者となった。

  • 千代原はる奈

第6話
 GDの一員。京都弁を使う。
第10話
 機巧魔神「亜鉛華」を操る。
第20話
 自らが張った誘爆性の紐の爆発に巻き込まれる。

  • 黒崎紫浬

第7話
 朱浬の妹。
 役者としての才能があったらしい。
 3年前の飛行機事故の際、瑶によって白銀の副葬処女に捧げられる。
 が、紫浬自身は直貴らとの取引により生きているような描写も見られる。
 ただ、詳しくはよく分からない。
第22話
 一巡目の世界ではニアの友達。
 智春は、彼女の姿を見て、二巡目の朱浬を重ねあわせた。
 紫浬としては、姉と間違われることは珍しいらしい。

  • 加賀篝隆也

第9話
 演操者であり、クリスティナと契約することで魔神相剋者となった男。
 機巧魔神「薔薇輝」と使い魔イングリットを操り、悪魔のエネルギーを収集している。
第10話
 分離機を用いて、琴里を薔薇輝から分離しようとした。
第12話
 点火装置を狙っている。
 夏目直貴と知り合いである。
第16話
 暮見崎の遺跡に侵入。副葬処女の解放装置を狙っている。
第17話
 琴里とクルスティナを失い、目的を無くした。
 元演操者となった。

  • クルスティナ・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第9話
 アニアの姉。加賀篝の契約悪魔。
 2年前に交換留学生としてやってきたが、ある時期に行方不明になった。
 学園生活は取り立てて問題なく、平穏に過ごしていたようだ。
第10話
 分離機の作成により、魔力を消費しすぎ、非在化が始まっている。
 加賀篝には自らの意思で付き添っている。
 加賀篝にはクリシィと呼ばれていた。
第17話
 非在化の進行により、消滅した。

  • 新屋敷琴里

第10話
 薔薇輝の副葬処女。
 加賀篝を止めるような行動を智春らに見せるため、どうやら加賀篝の行動を望んではいないようだ。
第17話
 魂を擦り減らし、消滅した。

  • イングリット

第9話
 加賀篝とクルスティナの使い魔。
 形状はスライム。

  • 志津間霧絵

第11話
 哀音の母親。玲士郎、玲子の伯母。


(2)第22話までの用語集

  • 病院から出て行った男

 二巡目の世界へ着いたばかりの夏目直貴(一巡目の智春)。
 これから先、一巡目の世界を救うため、準備を開始する。

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。
 第19話で爆破された。

  • 第1話回想シーンでの会話

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

 一巡目の智春が二巡目に飛ぶ決心をした時に発した。

  • 3年前の飛行機事故

 事故に巻き込まれたのは、智春、操緒、朱浬、紫浬、瑶。
 現場に直貴(一巡目の智春)が姿を見せた。
 一巡目の智春は、操緒の魂を使い、鋼の力で、死んでしまう前の智春の体を持ってきて、上書きした。

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。機体によって能力が異なる。
 射影体がいる人間が呼び出せる。
 直貴(一巡目の智春)曰く、融合した異世界間を行き来するための探査機。神に見放された人類が、悪魔と契約を交わして作った最後の希望。
 現状出てきたのは9種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠(ひすい)、氷を生み出す、対象を凍らせる能力を持つ
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵(くろがね)。能力は重力制御。特異点効果によるブラックホール生成などもできる。
 4つ目 六夏が操る、翠晶(すいしょう)。
 5つ目 瑶が操る、白銀(しろがね)、武器は剣、空間切断能力を持つ。
 6つ目 里見が操る、蒼鉛(びすます)、武器は槍、回転する槍は魔力を打ち消す。
 7つ目 加賀篝が操る、薔薇輝(ろーどないと)、武器は鎖と時間停止。
 8つ目 はる奈が操る、亜鉛華(あえんか)、武器は爆発する糸
 9つ目 直貴(一巡目の智春)が操る、鋼(はがね)、武器は重力制御と空間切断能力。
 尚、第20話で鋼は塔貴也が演操者となっている。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 魔神相剋者の場合、対象の悪魔が力を行使することで、愛を奪われる。
 機巧魔神を制御するために、体内へナノマシンを注入された人間。

  • 元演操者(エクス・ハンドラー)

 副葬処女を一度失い、演操者でなくなった存在。
 玲士郎、冬琉、加賀篝、里見などがいる。
 魔力無効化能力を持つ反面、射影体(安定装置有りでも)を見ることができない。
 副葬処女を失って変質した演操者のナノマシンが、周囲の魔力を拒絶する電波妨害的な働きをし、魔力を無効化する。

 機巧魔神など様々なものが入れられるトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 機巧魔神が入っていた場合、女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指す。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 機巧魔神の中で副葬処女として生存している。
 射影体の能力は演操者の体調にも左右されるようだ。
 本体の副葬処女が消滅すると同時に消滅する。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で膝を抱え、目を閉じた状態で存在する。
 魂の質量を削って、演操者の願いを叶える存在。
 代償として感情を擦り減らす。そして全ての感情を無くすと、消滅、つまり死亡する。
 元演操者であっても、副葬処女になることは可能。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指す。
 演操者と契約することによって、魔神相剋者が生まれる。
 魔力を使いすぎることによって、非在化が進行し、最終的に死に至る。
 演操者が魔神相剋者の場合、力を行使することで、演操者の愛を削る。
 女の悪魔の代償は、自らの非在化と愛する人の愛。
 男の悪魔の代償は、愛する人の記憶。

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。
 契約者や悪魔がいないはぐれ使い魔は、気性が荒く暴れまわりやすい。

  • 魔精霊(サノバ・ジン)

 一巡目の世界で悪魔化した二巡目の智春が操る力。
 闇の巨人の姿をとり、太い腕を活かした物理攻撃や口より繰り出されるビームが武器。

  • 非在化

 本来いる世界とは別の世界にいる人間、いわゆる悪魔が、その別の世界から拒絶される現象。
 力を行使することによって、自らを削り、やがて消滅に至る。
 直貴(一巡目の智春)のように、世界間を移動して、違う世界に来た人間もその異なる世界の自分との上書きに失敗すると、悪魔化し、非在化が進行、やがて消滅する。

  • 上書き

 異世界から来た人間が、その世界にいる自分の存在を乗っ取ってしまうこと。
 上書きに失敗すると、悪魔化したその存在は世界から異物とみなされて拒絶、つまり非在化する。
 直貴(一巡目の智春)の場合、到着したとき既に智春が死んでいたため、存在を上書きすることが出来なかった。

 武器を持ったり、武器を生み出したりして攻撃することが出来る人形。
 塔貴也が作った。

  • 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)

 一巡目の世界の遺産にまつわる遺跡の守護者。
 多足類な形状をしている。
 一巡目の世界では警備員のような役割を担っていた。
 GDが独自に改良し、機巧護衛機βを作り出した。

  • 分離機(スプリッタ)

 機巧魔神の制御システムを欺瞞し、副葬処女を分離する高次元のカラクリ。
 起動するためにも起動後の処理にも多大な魔力を必要とする。町中の悪魔を喰らい尽くすほどである。
 ただ、それでも成功確率が低いため、確率制御能力をもつランク・イーターであるクルスティナやアニアを必要とする。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴(一巡目の智春)が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。

  • 第二生徒会(巡礼者商連合)

 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。
 真日和もここに所属

  • 第三生徒会

 会長は冬琉。
 直貴とのつながりも「ロイヤル・ダーク・ソサエティ」を通すものの、深い。

  • 武装生徒指導員(GD・ガーディアン・ドラグーン)・学生連盟

 校内で演操者が問題を起こした場合、すぐに駆けつけ、解決することなどが仕事。
 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。
 瑶、はる奈、里見の所属が確認されている。

 生徒会間の戦いのこと。

  • 安定装置(スタビライザ)

 機巧魔神のプラグイン
 射影体を特定の能力者以外の人間にも見えるようにする。

  • 点火装置(イグナイター)

 現行の機巧魔神どれとも適合しない謎のプラグイン
 だが、夏目直貴や加賀篝はその用途について知っているようだ。
 加賀篝曰く、プラグインではなく、歪んだこの世界を正すための鍵とのこと。
 第20話現在、ニアが所有している。

  • 超弦重力炉

 中央渦界領域(セントラル・ボーテックス)へと繋がる扉?
 世界最大規模のブラックホール生成施設。
 小規模なブラックホールを生成する実験をしていたが、失敗し、世界の非在化を招いてしまう。
 塔貴也曰く、本来すぐ蒸発するような小規模なブラックホールであんな大規模な事故が起こるわけがない。何か予想外のことが起きたのでは、ということである。

  • 鋼の祭壇(謎のトランク)

 暮見崎の遺跡に隠されたトランク。
 副葬処女の解放に関わると加賀篝は言っていたが……。
 氷羽子が持ち去り、塔貴也の手に渡る。
 塔貴也はこれに使って、鋼の演操者となった。

  • 一巡目の世界

 二巡目の世界を始めた人間たちがいる世界。
 機巧魔神や悪魔などの存在原因もこの世界にあると言う。
 ブラックホール実験の失敗により、世界全体が非在化し始め、危機に瀕している。
 智春が到着した一巡目の世界は、智春が元々いた二巡目の世界より一年以上年月が進んでいる世界だった。

  • 一巡目の世界の遺産

 二巡目の世界へ伝えられた物。
 機巧魔神やそれにまつわるものが保管されていることが多い。

  • 十字稜

 一巡目の世界で、街中にある研究施設。
 建物の構造から考えると、二巡目の洛芦和の遺跡と同じ?

  • 洛芦和の遺跡

 一巡目の世界の遺跡の中でも最重要文化財の一つ。
 研究所が存在し、一巡目と二巡目の智春の記憶が共鳴する原因となった。

  • 二巡目の世界

 智春たちがいる世界。
 加賀篝曰く、(第13話時点で)あと631日後に滅亡する世界。

 演操者と悪魔の契約によって成立する。
 本来は拮抗するはずの二つの能力を得た『存在するはずのない禁忌の存在』である。
 通常は消費されるだけの魔力を、アスラクラインは使い魔と機巧魔神の間で循環させることで、限りなく増大させることができる。
 結果、他を圧倒する強大な力を持つことが出来る。
 演操者、悪魔が力を行使することで、演操者の愛の記憶が奪われたり、悪魔が非在化したりする。