『アスラクライン2』第21話(第8話)「思い出の消えた未来」の復習ノート

1. 第21話ダイジェスト

 智春が目を覚ますと、正面には鳴桜邸があった。
 家の中に入ると、内装はほとんど変わらない。
 何が起こっているのか分からない智春。離れ離れになったニアや奏、そして操緒が心配であった。


OP



 サブタイトル「思い出の消えた未来」
 季節は冬。商店街ではクリスマス・セールが行われていた。
 智春は、時空の闇に呑まれたときのことを思い返す。
 一巡目の智春は鋼の力を使って、二巡目にやってきたと言っていた。今回、自分は鋼の力で飛ばされた。
 ということは、ここは一巡目の世界なのだろうか、と智春は考える。
 しかし、確証はない。
 とにかく、一巡目であれ二巡目であれ、恐らく一番居場所が確かであろう玲士郎へ会いに、智春は洛高へと向かった。



 洛芦和高校に到着。
 校舎を抜け、第一生徒会の建物がある場所へ向かうが、そこには影も形も無かった。
 生徒に尋ねてみるも、生徒会は一つだけだと言われる。
 加えて、「洛高の魔女の……」と言われ、気味悪がられる羽目に。
 智春には、何なのかさっぱり分からない。
 奥にあった礼拝堂を目にして、智春は朱浬の家がある教会ならと考え、移動することにした。



 教会に着き、見てみるとそこはコスプレ喫茶なのか一体何なのか分からない謎の喫茶店になっていた。
 中から顔を出した、六夏の副葬処女、姫笹に似た女性に連れられ、智春は中に入る。
 女性と話をすると、女性は姫笹の妹で、姫笹は中学時代に亡くなっていた。
 当時、治療の代金を稼いだ延長として、六夏がこの店を開くことになったということだった。
 次いで、六夏自身が現れ、智春の前に座り、話しだす。
 智春は、六夏に「こっちの世界」についての情報を与えてくれるよう頼む。
 六夏は承諾し、智春に話し始めた。
 ちなみに、料金は3600円であった。




 智春は喫茶店を後にし、道端を歩く。
 得られた情報は次のようなものだった。

  1. 一巡目の世界は、二巡目の世界より一年と三ヶ月ほど先の世界である
  2. 智春は現在、洛芦和高校二年である
  3. 智春は、「洛高の魔女」を彼女にしている
  4. 六夏は、卒業後に教会を買取り、喫茶店を始めた。教会は朱浬の家ではない
  5. 洛高では、生徒会長を三年の玲士郎、副会長を同じく三年の朱浬がやっている
  6. 機巧魔神や副葬処女、使い魔などを六夏は知らない

 智春は、一巡目の世界に来たことを明確に認識した。
 戻ろうと考えるも手がかりの欠片すらない。戻れたとしても、塔貴也たちの企みを阻止出来るとは思えない。
 八方塞がりの状況であった。
 その時、突然空の色が変わる。
 上空に顕在化したのは使い魔らしきモンスター。
 使い魔は道を歩いていた女性に襲いかかる。
 智春が黒鐵を呼ぶも、黒鐵は召喚されない。使い魔から救出する手立ては無かった。
 使い魔は殴りかかるが、その手は女性には届かなかった。
 直前に、額には札のようなものが貼られ、体を鉄パイプに貫かれていた。
 智春が女性に近づき、その場から逃そうとすると工事中のビルから声がかかる。
 智春は声のする方に目を向ける。ビルの足場には、一人の洛高の制服を着た女がいた。
 女は、札を手にして、使い魔に投げつける。
 すると、使い魔は非在化し、消滅した。(18)



 女は、智春のことを知っていた。

女「ようこそ、一巡目の世界へ。二巡目の夏目智春」
智春「僕のことを知っているのか」
女「ああ、あるいはお前以上にな」

 しかも、この世界を一巡目と認識し、今ここにいる智春を二巡目の夏目智春とはっきり認識していた。
 再び、空の色が変わる。モンスターが現れたのだ。
 女は、また会おうと告げ、飛び去っていった。
 そこへ更に別の女性が現れ、喋りだす。

女性「ヌエと戦うか。うわさは、本当だったか……」
智春「あの……、今の人、知ってるんですか」
女性「知らないのか? あれが『洛高の魔女』だ」

Aパート終了
Bパートへ



 智春が連れてこられた家は橘高の屋敷であった。
 表札には他に、荽の文字も並べられている。
 智春は女性に名前を尋ねる。女性は「橘高秋希」と名乗った。
 二巡目の世界では黒鐵の副葬処女となり消滅した女性、冬琉の姉、塔貴也の想い人であった。
 風呂場でなんやかんやと事件が起こるも、一巡目の冬琉と出会い、智春は座敷へ入った。



 そこには奏の姿があった。智春はようやく再会することが出来た。
 奏は三日前に、秋希に拾われていたのだった。
 再会の喜びを確かめ合う間に、調理中のフライパンは大変なことになっていた。



 無事に夕食。
 秋希が話を切り出す。

秋希「夏目智春……、聞いた名前だと思ったら、お前は、夏目直貴の弟なのか?」
智春「兄貴を知っているんですか?」
秋希「面識はないが、名前ぐらいはな」
智春「あの……、どういう事でしょうか」
秋希「亡くなられたのだろう?」
智春「亡くなった……」
秋希「一ヶ月前だったか、超弦重力炉の事故だったと私は聞いたが」
智春「あ……、はい……。あの……事故って何があったんですか」
秋希「お前の方が詳しいのではないか」
智春「いえ、それが……」
秋希「何でも、夏目直貴が設計に携わっていた超弦重力炉とやらが暴走して、その事故に巻き込まれたようだが……」
智春「その超弦重力炉って……」

 智春が訊いたところ、ちょうど廊下から一人の男性が姿を見せて、答えた。

塔貴也「世界最大級のブラックホール生成施設のことだよ」

 塔貴也を見て、智春は思わず怒りがこみ上げる。しかし、奏に別人だと言われ、何とか思い止どまることとなった。



 秋希に居候と軽口を叩かれる塔貴也。食卓に座り、食べ喋り始める。

塔貴也「超弦重力炉ってのは、そんなに危険なものじゃないんだ。小規模なブラックホールは一瞬で蒸発するからね」
秋希「あれだけの事故を起こしておいてか?」
塔貴也「それなんだよね。本来、あんな大規模な事故が起こるわけがないんだ。もしかしたら……、何か予想外のことが起きたのかも」

 大雑把な塔貴也に、献身する秋希、「甘いんだから……」と呟く冬琉。
 そんな彼らの光景を見て、智春は複雑な気持ちになるのであった。



 夕食後、後片付けをする智春と冬琉。
 智春は冬琉に尋ねる。

智春「あの……、塔貴也さんっていつもあんな感じなんですか?」
冬琉「あんな感じって?」
智春「なんか飄々としてるって言うか、掴みどころがないって言うか……」
冬琉「だらしない、ってはっきり言ってもいいのよ。あたしもそう思うから」
智春「アハハ……」
冬琉「あんなだけど、本当は結構すごいのよ。海外の企業から依頼されて、いろんな研究とかしてるから」
智春「そうなんですか……」
冬琉「普段からもう少しちゃんとしててくれると嬉しいんだけどねぇ……。お姉ちゃんが甘やかすから……」

 溜息をつく冬琉。智春はクスリと笑った。
 後片付けも終わりに近づき、智春はもう一度尋ねる。今度は真面目に。

智春「変なことを訊いてもいいですか?」
冬琉「ん?」
智春「もし、塔貴也さんが誰かを傷つける行動をしたとき、冬琉さんはどうしますか」
冬琉「きっと塔貴也が望むことに協力すると思うわ。私は……弱いから……」
智春「そうですか……」
冬琉「でも秋希ちゃんなら……」
智春「えっ……」
冬琉「もしそういうことになっても、秋希ちゃんなら、別の選択肢を作ることが出来るかもしれない……」


 月夜の下、縁側に腰掛ける智春と奏。
 智春は、さっき冬琉と話したことを奏に言う。
 塔貴也や冬琉にとって、秋希がどれだけ大事な存在だったのかという理解を深めるのだった。
 智春は、話を変えて、奏と再会出来たことを喜び、操緒やニアの無事を祈る。
 その時、不意に思い出し、奏に問いかける。

智春「嵩月は、非在化は大丈夫なのか?」
奏「非在化……」

 一瞬、奏の目が泳ぎ、表情が曇る。

奏「平気です」
智春「平気って……、そんなわけないだろ」
奏「使えなくなったんです。力が……」
智春「悪魔の力が……」
奏「だから……、非在化も……」
智春「こっちの世界に来て、普通の人間になったってこと?」
奏「分からないです……」
智春「そっか……」
奏「ごめんなさい……」
智春「えっ……何が」
奏「今の私では、夏目くんを守れない。力が無ければ、私は……意味が無い」

 庭先へ歩き出した奏。智春を守るための力を無くした自らを責める。
 智春は、そんな奏の背中を見て、歩み寄って言う。

智春「いいんだ、嵩月」
奏「えっ……」
智春「嵩月が無事でいてくれれば、それでいいんだ」
 奏は振り向く。
奏「でも……守れない」
智春「もう、僕を守らなくていい……」
奏「えっ……」

 智春は奏を抱き締める。

智春「今度は僕の番だ……。僕が嵩月を守る……」
奏「夏目くん……」

 奏を離し、顔を見据えて、智春は告げた。

智春「僕は嵩月が……」



 最後の言葉を掻き消すかのように、はぐれ使い魔が姿を見せる。
 秋希も刀を二本差した出で立ちで現れる。
 秋希は刀を引き抜き、使い魔と戦闘を開始した。
 塔貴也と冬琉も音を聞き、駆けつける。
 冬琉は加勢しようとするも、塔貴也は秋希なら大丈夫、見守ろうと言うのだった。
 なおも、秋希は戦い続けていた。



 秋希の戦いぶりを見て、塔貴也は話す。智春はその言葉を聞き、塔貴也に訊ねる。

塔貴也「うん、秋希は強いね」
智春「どうしてあんなに強いんですか。どれだけ修行すればあんなに……」
塔貴也「んー、秋希が言ってたことの受け売りだけどね。どんなに厳しい修練を積んでも、人は獣より速く動けない。それでも、人間は獣を狩ることが出来る。意志の力でね」
智春「意志の……力……」
塔貴也「誰かに勝ちたい。誰かを守りたい。そんな意志の力が人間を強くする。だから、秋希は強いんだろうね」

 秋希に全幅の信頼を寄せる塔貴也。
 信頼に応え、秋希は使い魔を両断する。
 そして、戦いは終わった……かのように見えた。




 しかし、まだ戦いは終わっていなかった。
 使い魔は秋希の背後を急襲する。
 ただ、そこに、幾枚もの札が投げ込まれ、使い魔は非在化していった。
 「洛高の魔女」、彼女は岩陰から現れた。

女「橘高姉妹に拾われたか。運は足りたようだな」
秋希「『洛高の魔女』か……」
女「そのあだ名は正確ではないな。私は魔女ではない……悪魔さ」

 そう言って、女は指輪に口づけ、指輪の運を喰らった。
 ようやく智春も気づく。

奏「運喰らいの力……」
智春「もしかしてお前……ニアなのか?」

 ニアは口元に笑みを浮かべ、話す。

ニア「五年待ったぞ。智春、奏」

ED


次回「隣り合わせの死と平和」


2. 第21話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。
第5話
 体調が悪いと黒鐵を呼び出せないようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、飛行機の部位の下敷きになったような描写が見られる。
第13話
 機巧魔神を使う代償を理解する。
第14話
 洛芦和の遺跡に在った研究所の施設で、一巡目の世界の存在を明確に認識する。
第15話
 直貴に会わなければいけないと強く考えるようになる。
第16話
 操緒の体を気遣うあまり、機巧魔神を使えない。
第17話
 黒鐵を使う決断を下す。
第19話
 自分を助けるため、操緒が身を犠牲にしていたことを知った。
 一巡目の智春が裏で手を回していたことを知った。
第20話
 時空の闇に呑まれ、一巡目の世界へ。
第21話
 一巡目の世界。操緒と離ればなれになる。
 奏に、これからは自分が守る、と伝える。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。
第5話
 智春とリンクしている可能性がある。
第6話
 安定装置を黒鐵が取り込むことにより、周囲誰しもが視認出来る様に。
 洛高に編入した。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、中学校の制服を着ている。外に更に上着を羽織っている。
第14話
 一巡目の世界の記憶を一部引きずっている。
第16話
 智春が隠し事していることを、奏と扱いが異なると考え、寂しく思っている。
第17話
 自らの魂が削られていることを知っていた。
第19話
 4年前の飛行機事故で智春に守られ生き残るも、一巡目の智春に頼んで、自らの魂を犠牲にして智春を生き返らせることを望んだ。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。
第5話
 保険委員である。
第7話
 智春との関係に関わる話になると妄想モードに入るときがある。
第12話
 黒鐵を使った戦いから智春を遠ざけようとしている。
 非在化が始まっている。
 智春と同じく、一巡目の世界の映像を見る。
第16話
 ほぼ明確に智春のことを好いている。
第18話
 父親を避けていたのは、父親が母の記憶を失っていっているから。
 父親と和解した。
 智春と共にいるため、魔力を使わないなど、アプローチは積極的である。
第19話
 非在化が本格化している。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。
第5話
 双子の妹に紫浬がいる。
 瑶と知り合い。
 3年前の飛行機事故と関係している。
第6話
 昔は結構乙女チックな学生だったようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故に妹紫浬と共に巻き込まれた。
 最初自分のことを紫浬だと認識していた。今でも変わっていない。
 ただ、対外的には朱浬として振舞っている。
 自身を朱浬と認識する瑶に対して、反発している。
第20話
 白銀の副葬処女であった「朱浬」が死亡。
 自らも冬琉の刀に刺される。死亡したかは不明。
第21話
 一巡目の世界では生徒会副会長

  • アニア・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第8話
 愛称はニアという。
 災厄の王であるフォルチュナ辺境伯の末娘であり、運食らいであるクラウゼンブルヒの家系に生まれた。
 いわゆる天才であるが、運動能力は低い。
 ラック・イーターと呼ばれる能力を持つ。相手の運気を吸い取り、または分け与えることによって幸不幸を調整することができる。
 日本にやってきた目的は2つ。
 1つが、安定装置をつけた黒鐵とその副葬処女である操緒についての調査
 もう1つが、行方不明になった姉の捜索。
第10話
 科學部(鳴桜邸など)を自分の居場所と認識した模様。
第17話
 クルスティナの想いを継いで、智春たちと共に進む。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。点火装置を所持。
第21話
 「洛高の魔女」として有名。智春の彼女と噂されていた。
 札を操り、使い魔を消滅させる。
 五年待ったと本人が語るように、五年分成長している。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。
第8話
 GDの指揮下で活動に参加することがある。
第13話
 哀音と引換に、生徒たちの生命を守る。
 翡翠と哀音を失い、元演操者となった。
第14話
 GDへ翡翠の祭壇であるイクストラクタを返却した。
第21話
 一巡目の世界では三年生で生徒会長。

  • 志津間哀音

第3話
 翡翠の副葬処女。
 感情に乏しい
第11話
 昔は、大雑把で悪戯好きで負けず嫌いな少女だったらしい。
第13話
 限度を超える魔力を用い、魂を失って、死去。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。

  • 夏目直貴(一巡目の夏目智春)

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。
第7話
 飛行機事故の現場に女と共に姿を見せた?
 紫浬に対して、代理人の女を通して取引を持ちかけた。何の取引かの詳細は不明
第8話
 ドイツでニアと会っていた。
 ニアに鳴桜邸で居住する権利を与えた
第12話
 加賀篝と知り合いであることが判明。
第13話
 加賀篝曰く「智春がいたため失敗した」
第14話
 智春たちがつくまで、洛芦和の遺跡へ唯一たどり着き帰ってきた人物。
第15話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティでも連絡を取ることが出来なかった。
第16話
 暮見崎の遺跡に姿を見せた?
第17話
 加賀篝の言を信用するならば、智春たちを救い出し、どこかに放置して去っていった
第18話
 夏目直貴の名が刻まれた墓が見つかった。
第19話
 留学先で死んだ本当の夏目直貴と入れ代わり、夏目直貴として活動していた。
 機巧魔神「鋼」を操っている。
 智春の存在に上書きすることに失敗、悪魔化し非在化が進行している。
第20話
 塔貴也に撃たれ、絶命とともに非在化により消滅。
 一巡目の奏も氷羽子に破壊され、消滅。

  • 潮泉老人(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。

  • 潮泉律都

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。
第6話
 武器や薬を作ることが出来る。
 そういや、回想シーンに出てくる女性に似ている。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。
第13話
 螺旋階段を降り、謎の場所にいる。(一巡目の律都)
第19話
 奏に、非在化のショックを和らげるための薬を渡していた

  • 橘高冬琉

第2話
 朱浬と知り合い。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。
第12話
 性格は真面目。
 剣術使い。
 操緒を見ることができない。
第13話
 元演操者であるため、能力無効化能力を持つ。
 元演操者ということは、元々は演操者であったのだろう。
第15話
 塔貴也のことになるとキャラが変わる。
 外に見せる強さは作られた物で、内側はそれほど強くないようだ。
 昔、黒鐵の演操者だった。
第20話
 仮面の女(ピカソ仮面)の正体。
 鋼の副葬処女となった。
第21話
 一巡目の世界にいた冬琉は自ら、自分はそれほど強くない、と語る。

  • 荽塔貴也

第14話
 擬似感覚入出力デバイスであるコアラのぬいぐるみで、智春たちを洛芦和の遺跡へと案内した。
 夏目直貴について、よく知っていそうな人物。
第15話
 科學部部長。
・五感をぬいぐるみと共有させることのできる擬似感覚入出力デバイスの作成。
・真日和のヴィジェット
・朱浬の武装
・副葬処女システムへの知識(擬似感覚入出力デバイスの話を聞いたニア曰く)
のように、かなりの知識、知恵を持ち合わせた人間。
 秋希が存命中はGDの最高司令官をしていた。
第16話
 朱浬たちとともに、遺跡の調査、探索を行っている。
第20話
 全ての黒幕。秋希に会うため、三巡目の世界へ向かおうとしている。
 氷羽子と契約していた。使い魔は氷のフェニックス「シャーリーズ」。
 冬琉を副葬処女として捧げ、鋼の演操者となる。
 機巧魔神と契約悪魔の両方を備え、魔神相剋者となった。
 時空の闇に呑まれていった。
第21話
 一巡目の世界の塔貴也は、秋希に全幅の信頼を寄せていた。

  • 橘高秋希

第15話
 黒鐵の前の副葬処女。
 過去の戦闘で消滅した。
 生前は塔貴也と仲が良かった。
第21話
 一巡目の世界の秋希は、二刀流の使い手。使い魔と戦うこともできる。
 おせっかい焼き、塔貴也には甘い。

  • 鳳島氷羽子

第15話
 朱浬や直貴に対する知識がある。
 使い魔として氷のフェニックスを駆る。
第17話
 蒼鉛を一刀のもとに破壊。戦闘能力は高い。
 機巧魔神に関わるトランクを持ち去っていった。
第18話
 墓地に現れるも、すぐに姿を消した。
第19話
 ピカソ仮面と仲間である。
第20話
 荽塔貴也と契約していた。塔貴也を「わが主」と呼ぶ。
 時空の闇に呑まれていった。

  • シャーリーズ

第20話
 塔貴也と氷羽子の使い魔。
 氷のフェニックスの形をしている。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。
第19話
 ニアと校内での部長の警護を請け負った
第20話
 爆発に巻き込まれる。
第21話
 一巡目の世界の六夏は、卒業し喫茶店のオーナーをしている。
 機巧魔神や副葬処女とは一切関わりなく、生活している。ただし、性格は同じ。

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。
第21話
 一巡目の世界では、中学時代に病気で死亡。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。
第5話
 第二生徒会に所属していた。
 恩義よりもお金を優先するタイプ。第二生徒会の人間らしい性格である。
第20話
 爆発に巻き込まれる

  • ヴィヴィアン

第5話
 真日和の使い魔。

  • 雪原瑶

第5話
 機巧魔神「白銀」を使う演操者。
 男に見えるが女である。
 朱浬と対立している。
第7話
 父親に白銀のイクストラクタを託される。
 3年前の飛行機事故に遭遇。その際、黒崎紫浬を副葬処女として捧げ、白銀と契約を行なう。
 その後第一生徒会に所属、さらにGDへと移る。
第8話
 移籍などの知識は豊富。
 里見との仲はあまり良くないようだ。
第15話
 冬琉に剣術?を習っている。稽古をつけてもらっているらしい。
第20話
 冬琉に白銀内部にいた「朱浬」を破壊され、元演操者となる。
 ただ、当人は紫浬だと認識している。

  • 里見恭武

第6話
 GDの一員。
第8話
 「蒼鉛」を操る演操者。
 選民意識のようなものが見られる。
第16話
 将来的に、学生連盟のトップの座を狙っている。
 プライドが高く、以前敗れた加賀篝を恨んでいる。
 目的のためなら、殺めることも厭わない性格。
第17話
 加賀篝への復讐を為すも、智春に敗れ、氷羽子に副葬処女を消滅させられた。
 元演操者となった。

  • 千代原はる奈

第6話
 GDの一員。京都弁を使う。
第10話
 機巧魔神「亜鉛華」を操る。
第20話
 自らが張った誘爆性の紐の爆発に巻き込まれる。

  • 黒崎紫浬

第7話
 朱浬の妹。
 役者としての才能があったらしい。
 3年前の飛行機事故の際、瑶によって白銀の副葬処女に捧げられる。
 が、紫浬自身は直貴らとの取引により生きているような描写も見られる。
 ただ、詳しくはよく分からない。

  • 加賀篝隆也

第9話
 演操者であり、クリスティナと契約することで魔神相剋者となった男。
 機巧魔神「薔薇輝」と使い魔イングリットを操り、悪魔のエネルギーを収集している。
第10話
 分離機を用いて、琴里を薔薇輝から分離しようとした。
第12話
 点火装置を狙っている。
 夏目直貴と知り合いである。
第16話
 暮見崎の遺跡に侵入。副葬処女の解放装置を狙っている。
第17話
 琴里とクルスティナを失い、目的を無くした。
 元演操者となった。

  • クルスティナ・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第9話
 アニアの姉。加賀篝の契約悪魔。
 2年前に交換留学生としてやってきたが、ある時期に行方不明になった。
 学園生活は取り立てて問題なく、平穏に過ごしていたようだ。
第10話
 分離機の作成により、魔力を消費しすぎ、非在化が始まっている。
 加賀篝には自らの意思で付き添っている。
 加賀篝にはクリシィと呼ばれていた。
第17話
 非在化の進行により、消滅した。

  • 新屋敷琴里

第10話
 薔薇輝の副葬処女。
 加賀篝を止めるような行動を智春らに見せるため、どうやら加賀篝の行動を望んではいないようだ。
第17話
 魂を擦り減らし、消滅した。

  • イングリット

第9話
 加賀篝とクルスティナの使い魔。
 形状はスライム。

  • 志津間霧絵

第11話
 哀音の母親。玲士郎、玲子の伯母。


(2)第21話までの用語集

  • 病院から出て行った男

 夏目直貴(一巡目の智春)

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。
 第19話で爆破された。

  • 第1話回想シーンでの会話

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

 一巡目の智春が二巡目に飛ぶ決心をした時に発した。

  • 3年前の飛行機事故

 事故に巻き込まれたのは、智春、操緒、朱浬、紫浬、瑶。
 現場に直貴(一巡目の智春)が姿を見せた。
 一巡目の智春は、操緒の魂を使い、鋼の力で、死んでしまう前の智春の体を持ってきて、上書きした。

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。機体によって能力が異なる。
 射影体がいる人間が呼び出せる。
 直貴(一巡目の智春)曰く、融合した異世界間を行き来するための探査機。神に見放された人類が、悪魔と契約を交わして作った最後の希望。
 現状出てきたのは9種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠(ひすい)、氷を生み出す、対象を凍らせる能力を持つ
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵(くろがね)。能力は重力制御。特異点効果によるブラックホール生成などもできる。
 4つ目 六夏が操る、翠晶(すいしょう)。
 5つ目 瑶が操る、白銀(しろがね)、武器は剣、空間切断能力を持つ。
 6つ目 里見が操る、蒼鉛(びすます)、武器は槍、回転する槍は魔力を打ち消す。
 7つ目 加賀篝が操る、薔薇輝(ろーどないと)、武器は鎖と時間停止。
 8つ目 はる奈が操る、亜鉛華(あえんか)、武器は爆発する糸
 9つ目 直貴(一巡目の智春)が操る、鋼(はがね)、武器は重力制御と空間切断能力。
 尚、第20話で鋼は塔貴也が演操者となっている。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 魔神相剋者の場合、対象の悪魔が力を行使することで、愛を奪われる。
 機巧魔神を制御するために、体内へナノマシンを注入された人間。

  • 元演操者(エクス・ハンドラー)

 副葬処女を一度失い、演操者でなくなった存在。
 玲士郎、冬琉、加賀篝、里見などがいる。
 魔力無効化能力を持つ反面、射影体(安定装置有りでも)を見ることができない。
 副葬処女を失って変質した演操者のナノマシンが、周囲の魔力を拒絶する電波妨害的な働きをし、魔力を無効化する。

 機巧魔神など様々なものが入れられるトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 機巧魔神が入っていた場合、女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指す。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 機巧魔神の中で副葬処女として生存している。
 射影体の能力は演操者の体調にも左右されるようだ。
 本体の副葬処女が消滅すると同時に消滅する。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で膝を抱え、目を閉じた状態で存在する。
 魂の質量を削って、演操者の願いを叶える存在。
 代償として感情を擦り減らす。そして全ての感情を無くすと、消滅、つまり死亡する。
 元演操者であっても、副葬処女になることは可能。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指す。
 演操者と契約することによって、魔神相剋者が生まれる。
 魔力を使いすぎることによって、非在化が進行し、最終的に死に至る。
 演操者が魔神相剋者の場合、力を行使することで、演操者の愛を削る。
 女の悪魔の代償は、自らの非在化と愛する人の愛。
 男の悪魔の代償は、愛する人の記憶。

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。
 契約者や悪魔がいないはぐれ使い魔は、気性が荒く暴れまわりやすい。

  • 非在化

 本来いる世界とは別の世界にいる人間、いわゆる悪魔が、その別の世界から拒絶される現象。
 力を行使することによって、自らを削り、やがて消滅に至る。
 直貴(一巡目の智春)のように、世界間を移動して、違う世界に来た人間もその異なる世界の自分との上書きに失敗すると、悪魔化し、非在化が進行、やがて消滅する。

  • 上書き

 異世界から来た人間が、その世界にいる自分の存在を乗っ取ってしまうこと。
 上書きに失敗すると、悪魔化したその存在は世界から異物とみなされて拒絶、つまり非在化する。
 直貴(一巡目の智春)の場合、到着したとき既に智春が死んでいたため、存在を上書きすることが出来なかった。

 武器を持ったり、武器を生み出したりして攻撃することが出来る人形。
 塔貴也が作った。

  • 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)

 一巡目の世界の遺産にまつわる遺跡の守護者。
 多足類な形状をしている。
 一巡目の世界では警備員のような役割を担っていた。
 GDが独自に改良し、機巧護衛機βを作り出した。

  • 分離機(スプリッタ)

 機巧魔神の制御システムを欺瞞し、副葬処女を分離する高次元のカラクリ。
 起動するためにも起動後の処理にも多大な魔力を必要とする。町中の悪魔を喰らい尽くすほどである。
 ただ、それでも成功確率が低いため、確率制御能力をもつランク・イーターであるクルスティナやアニアを必要とする。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴(一巡目の智春)が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。

  • 第二生徒会(巡礼者商連合)

 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。
 真日和もここに所属

  • 第三生徒会

 会長は冬琉。
 直貴とのつながりも「ロイヤル・ダーク・ソサエティ」を通すものの、深い。

  • 武装生徒指導員(GD・ガーディアン・ドラグーン)・学生連盟

 校内で演操者が問題を起こした場合、すぐに駆けつけ、解決することなどが仕事。
 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。
 瑶、はる奈、里見の所属が確認されている。

 生徒会間の戦いのこと。

  • 安定装置(スタビライザ)

 機巧魔神のプラグイン
 射影体を特定の能力者以外の人間にも見えるようにする。

  • 点火装置(イグナイター)

 現行の機巧魔神どれとも適合しない謎のプラグイン
 だが、夏目直貴や加賀篝はその用途について知っているようだ。
 加賀篝曰く、プラグインではなく、歪んだこの世界を正すための鍵とのこと。
 第20話現在、ニアが所有している。

  • 超弦重力炉

 中央渦界領域(セントラル・ボーテックス)へと繋がる扉?
 世界最大規模のブラックホール生成施設。
 小規模なブラックホールを生成する実験をしていたが、失敗し、世界の非在化を招いてしまう。
 塔貴也曰く、本来すぐ蒸発するような小規模なブラックホールであんな大規模な事故が起こるわけがない。何か予想外のことが起きたのでは、ということである。

  • 鋼の祭壇(謎のトランク)

 暮見崎の遺跡に隠されたトランク。
 副葬処女の解放に関わると加賀篝は言っていたが……。
 氷羽子が持ち去り、塔貴也の手に渡る。
 塔貴也はこれに使って、鋼の演操者となった。

  • 一巡目の世界

 二巡目の世界を始めた人間たちがいる世界。
 機巧魔神や悪魔などの存在原因もこの世界にあると言う。
 ブラックホール実験の失敗により、世界全体が非在化し始め、危機に瀕している。
 智春が到着した一巡目の世界は、智春が元々いた二巡目の世界より一年以上年月が進んでいる世界だった。

  • 一巡目の世界の遺産

 二巡目の世界へ伝えられた物。
 機巧魔神やそれにまつわるものが保管されていることが多い。

  • 洛芦和の遺跡

 一巡目の世界の遺跡の中でも最重要文化財の一つ。
 研究所が存在し、一巡目と二巡目の智春の記憶が共鳴する原因となった。

  • 二巡目の世界

 智春たちがいる世界。
 加賀篝曰く、(第13話時点で)あと631日後に滅亡する世界。

 演操者と悪魔の契約によって成立する。
 本来は拮抗するはずの二つの能力を得た『存在するはずのない禁忌の存在』である。
 通常は消費されるだけの魔力を、アスラクラインは使い魔と機巧魔神の間で循環させることで、限りなく増大させることができる。
 結果、他を圧倒する強大な力を持つことが出来る。
 演操者、悪魔が力を行使することで、演操者の愛の記憶が奪われたり、悪魔が非在化したりする。