『アスラクライン』第7話「無情な空に散った夢」の復習ノート

 今回から題名変更。→結局全部の題名変えました(2009年12月6日追記)
 アスラクライン7話復習ノートです。


1. 第7話ダイジェスト

 飛行機の墜落現場。
 恐らく3年前の出来事だろう。
 一組の男女がその光景を見ていた。
 

OP



 サブタイトル「無情な空に散った夢」
 周囲に視認出来る様になった操緒、変わらないようでちょっと変わった朝の登校風景。
 智春もまだ慣れるまではいかない様だ。




 前回、瑶らGDが調べた遺跡。
 人々の目から隠すための土木工事が始まっていた。
 はる奈は言う。

 「人々に、この世界が二巡目であると伝える必要は無い」
 「なぜなら、不安を煽りこそすれ、滅びの回避には繋がらないからだ」

 やはり、朱浬が以前言ったように、世界は一度滅びたようである。ただ、一巡目と二巡目の関係は良く分からない。
 その時、瑶とはる奈の前に遺跡の番人であるカスタス・マキーナの群れが現れる。
 瑶はこの移籍にまつわる過去の記憶を思い返していた。
 父親に連れられて入った遺跡の奥。
 そこには「一巡目の世界を呑み込んだ破滅からこの二巡目の世界を救う希望」があった。
 機巧魔神が入ったイクストラクタだろうか。
 だが、そこにカスタス・マキーナが。部屋の天井から落ちてきて、侵入者の排除を行なおうとしていたのだった。
 回想を終え、はる奈の助言に耳を傾ける瑶。彼らを刺激することなく、大人しく撤退する。
 瑶は「この遺跡には、安定装置の他にも何か埋まっているのかもしれない」と考えた。



 休み時間、女友達とはしゃぐ操緒を見て、智春は3年前のことを思い出す。
 小学校を卒業し、中学入学までの春休み、智春と操緒はイギリスへ旅行に行くこととなっていた。
 イギリスへの旅行も、中学校での新たな生活も楽しみにする操緒。壁には早くも中学用の制服が掛かっているのだった。



 その時、朱浬は潮泉家の人々によって治療と修理を受けていた。
 朱浬もまた、3年前の記憶を辿っていた
 紫浬が始めての映画出演を果たした、あのときの記憶を。



 昼休み、校庭で一人過ごす智春の下に、瑶が現れた。
 以下会話。瑶の回想が間に挟まるが、それは後ろに。

 瑶「君にとって黒鐵とは何?」
 智春「そう言われても……、あれは押し付けられたというか……」
 瑶「全ての事象には必ず何かしらの意味があるんじゃないのかな」
 瑶の回想。詳細は下。
 瑶「君は厄介を背負い込まされたと思っているようだけど、大事なのは事実を受け入れその意味を知ることだ。僕はそう思う」(20)
 その場を後にする瑶。
 智春「操緒が閉じ込められたことに、何の意味があるって言うんだ」


 瑶の回想(2)
 カスタス・マキーナの攻撃により、第一生徒会の部隊は壊滅状態に陥っていた。
 瑶と瑶の父にも襲い掛かるカスタス・マキーナ。
 父は、イクストラクタを託し、娘を逃がすのだった。



 無事修理も終了し、潮泉家を後にする朱浬。
 家への帰り道。あのときのことを思い出していた。
 朱浬の回想(2)
 初主演映画でなぜだかイギリス人監督の目に留まってしまい、イギリスへ行くことになった紫浬。
 不安に苛まれる紫浬に、朱浬は言った。「ずっと付いていてあげる」と。
 学校では、樋口が黒崎姉妹について載っている雑誌を持ってきた。
 付箋のついているところを見ると、そこには黒崎姉妹が3年前の飛行機事故に遭遇し、紫浬が亡くなっていたことが書いてあった。
 智春は朱浬たちについて、また一つ知った。


 Aパート終了
 Bパートへ




 3年前の話、智春と操緒、瑶、朱浬と紫浬の3つの視点で。
 出発ロビー。やたら不機嫌な操緒、なだめる智春、沈んだ瑶、浮かれる朱浬と紫浬。
 なんだかんだで機体に乗り込み無事離陸、ベルトも解除された。
 朱浬と紫浬の他愛ない会話。決意を強く固める瑶。
 智春は、漸く操緒が中学校の制服を着ていたことに気づく。すると、瞬く間に操緒の機嫌は良くなるのであった。





 突如、暗転。飛行機は急速に降下し、そして墜落した。
 (2段目の真ん中は何気に重要なシーン?)
 瑶は奇跡的に生存し、トランクを探す。
 何とか発見、するもその向こうには朱浬と紫浬が横たわっていた。
 朱浬の脈を確かめたところ、既に止まっていた。一方紫浬は瀕死の状態。
 紫浬を助けるため、瑶は白銀と契約、紫浬を副葬処女として捧げることにしたのだった。




 大きな木に横たわる朱浬と紫浬。幻想世界?
 何処からとも無く声が聞こえる。

 「私の声が聞こえますか? そこはあなたの宿り木ではありません」

 眼を覚ます紫浬。辺りを振り向くも誰もいない。
 そこで場面は切り替わり、遺体安置所のような場所に。
 射影体らしき女が紫浬に話しかける。

女「取引をしましょう」
紫浬「誰?」
女「夏目直貴の代理の者です」
紫浬「知らない」
女「私たちはあなたを知っています」

 治療用?のカプセルに入れられる紫浬。
 紫浬を見る二つの影。
 暫くの時が経ち、実家の教会。
 教会の前には紫浬が立っていた。ダーク・ソサエティに助けられ、動けるようになったのだ。
 紫浬が教会の中に入ると、そこには瑶の姿が。第一生徒会の服を着ている。
 再会を喜び合う二人。
 だが、瑶は、彼女を朱浬と認識していた。
 反発する紫浬。二人は噛み合わないまま終わるのだった。



 回想は終わり、理科教室棟、化学準備室の椅子に智春は座っていた。
 智春には見当もつかなかった。朱浬が彼女自身を紫浬と認識した理由が。
 校内のベンチで読書をする瑶の元に、朱浬が姿を見せる。

瑶「僕たちは一巡目の世界の遺産を有効に使わなければならない」
朱浬「あの子を道具みたいに言わないでほしいわね」
瑶「お馴染みの堂々巡りだね」
朱浬「いい。あの子はあなたに預けてるだけ。仕方なくね。必ず取り戻すわ」

 校舎に入っていく朱浬。その姿を見送る瑶。瑶の影に浮かぶのは「紫浬」の服を着た幻影だった。



 その日の夜。
 GDの瑶、はる奈、里見が集まる。
 里見は言った。「今夜も現れる。そんな予感がするよ」
 一方、潮泉家敷地内の階段を上る奏。彼女の周りに複数の人間が姿を見せたのだった。


ED


 次回「災厄の王の末娘」


2. 第7話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。
第5話
 体調が悪いと黒鐵を呼び出せないようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、飛行機の部位の下敷きになったような描写が見られる。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。
第5話
 智春とリンクしている可能性がある。
第6話
 安定装置を黒鐵が取り込むことにより、周囲誰しもが視認出来る様に。
 洛高に編入した。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、中学校の制服を着ている。外に更に上着を羽織っている。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。
第5話
 保険委員である。
第7話
 智春との関係に関わる話になると妄想モードに入るときがある。

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。
第5話
 双子の妹に紫浬がいる。
 瑶と知り合い。
 3年前の飛行機事故と関係している。
第6話
 昔は結構乙女チックな学生だったようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故に妹紫浬と共に巻き込まれた
 最初自分のことを紫浬だと認識していた。恐らく今でも変わっていないようだ。
 ただ、対外的には朱浬として振舞っている。
 自身を朱浬と認識する瑶に対して、反発している。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。

  • 夏目直貴

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。
第7話
 飛行機事故の現場に女と共に姿を見せた?
 紫浬に対して、代理人の女を通して取引を持ちかけた。何の取引かの詳細は不明

  • 潮泉老人(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。

  • 潮泉律都

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。
第6話
 武器や薬を作ることが出来る。
 そういや、回想シーンに出てくる女性に似ている。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。

  • 第三生徒会会長

第2話
 朱浬と知り合い。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。
第5話
 第二生徒会に所属していた。
 恩義よりもお金を優先するタイプ。第二生徒会の人間らしい性格である。

  • 雪原瑶

第5話
 機巧魔神「白銀」を使う演操者。
 男に見えるが女である。
 朱浬と対立している。
第7話
 父親に白銀のイクストラクタを託される。
 3年前の飛行機事故に遭遇。その際、黒崎紫浬を副葬処女として捧げ、白銀と契約を行なう。
 その後第一生徒会に所属、さらにGDへと移る。

  • 里見恭武

第6話
 GDの一員。

  • 千代原はる奈

第6話
 GDの一員。

  • 黒崎紫浬

第7話
 朱浬の妹。
 役者としての才能があったらしい。
 3年前の飛行機事故の際、瑶によって白銀の副葬処女に捧げられる。
 が、紫浬自身は直貴らとの取引により生きているような描写も見られる。
 ただ、詳しくはよく分からない。


(2)第7話までの用語集

  • 病院から出て行った謎の男

 謎。
 ただ、第7話での描写を見るに夏目直貴である可能性。

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。

  • 第1話回想シーンでの会話

 詳しくは不明。とりあえず重要そうだ。

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒らしき少女を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

  • 3年前の飛行機事故

 事故に巻き込まれたのは、智春、操緒、朱浬、紫浬、瑶。
 現場に直貴が姿を見せた可能性がある。

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。機体によって能力が異なる。
 射影体がいる人間が呼び出せるようだ。
 現状出てきたのは3種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵。
 4つ目 六夏が操る、翠晶。
 5つ目 瑶が操る、白銀。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 現状、智春と玲士郎、六夏、瑶の四人が使用可能と判明。
 悪魔と結びつくことによってアスラクラインとなり、とてつもない禍が生まれるらしい。

 機巧魔神など様々なものが入れられるトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 機巧魔神が入っていた場合、女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指すらしい。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 中で生存しているとされている。
 黒鐵の操緒、翡翠の哀音、翠晶の姫笹、白銀の紫浬?の三人が判明。
 演操者の体調にも左右されるようだ。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で体を抱え、目を閉じた状態で存在する。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指すようだ。
 演操者と結びつくことによって、禍(アスラクライン?)が生じるとか。

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。

 武器を持ったり、武器を生み出したりして攻撃することが出来る人形

  • 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)

 一巡目の世界の遺産にまつわる遺跡の守護者。
 多足類な形状をしている。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。

  • 第二生徒会(巡礼者商連合)

 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。
 真日和もここに所属

 朱浬の知り合いである女性が会長と考えられる。
 直貴とのつながりも相当深いと思われる。

  • GD(学生連盟)

 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。
 瑶、はる奈、里見の所属が確認されている。

 生徒会間の戦いのこと。

  • 安定装置(スタビライザ)

 機巧魔神のプラグイン
 射影体を特定の能力者以外の人間にも見えるようにする。

  • 一巡目の世界の遺産

 二巡目の世界へ伝えられた物。
 機巧魔神やそれにまつわるものが保管されていることが多いようだ

 演操者と悪魔の交わりから生まれる禍。
 強大な力を持つ。