『ToLOVEる -とらぶる-』第122話 恋友

 今週の、というか既に先週の、になりかかっているんですけど……、
 ターニングポイントっぽい回だったのでちょっと記述。
 今更需要なんて無いでしょうが。書かないままというのもどうかと思ったので。
 
 
 ララが結城家から半分独立しました。既に屋根裏で暮らし始めていたナナとモモに加わることに。
 次に、撤退宣言をした春菜を再びリトとの関係に呼び戻しました。
 と、以上2つが今週の内容でした。
 かなり人間関係にメスが入れられました。特に主要三人の関係が大きく変化した模様です。
 それでは、まずこれまでの大まかな関係の変化を私なりに書いてみます。
 
 
 To LOVEるを見る際には基本、シーソーを想像しています。
 両側にララと春菜、二人の間にリトといったものです。
 ここでは、左手に春菜、右手にララと考えます。リトの右手をぐいぐい引っ張って引き寄せていくのがララ、左手の裾をスッと握っているのが春菜です。
 ちなみに、この構図で考えると、リトの正面に立っているのが怒りと行為がごちゃ混ぜになっている唯、リトの後ろで時たま驚かせるのがルン。美柑とヤミは少し離れた場所でその光景を見ているといった感じでしょうか。
 連載当初は、明らかに春菜よりでした。ララ寄りに見積もっても9:1で春菜だったでしょう。
 それが、まあ巻を経るごとに5:5に近づいていって、ほぼそれに近くなったのが第11巻の終わり「とらぶるくえすと」編となったわけです。
 そこから更に20話程経過して、いよいよ今回の話へと繋がっていきます。
 
 
 まず、また以前の話ですが、第119話で春菜が、ララに対してリトが好きなことを告白し、同時に撤退宣言を出しました。ここで、春菜によって今までの関係が解消される(恋愛面です)ことが示され、またララにも今までの関係に対して再考を促しました。
 これが、今回の

  1. ララが意図的にリトから距離を置いたこと
  2. 春菜を再び引き戻したこと

 をもたらしたことになります。
 距離という点では、今までが近すぎたという問題があります。朝起きたら裸で潜り込んでました、それが何か?というのは、どう見てもアレだったわけです。幾らララが一途でもそれは盲目に過ぎるだろうと。あと、春菜に比べて距離が近い、事実上無いという不平等さがあった。
 それを今回、同等の立場にした。まあ、やはり少しは差があるわけなんですけど。それでも大分改善された。
 ララの感情面の原因を考えてみると、春菜との友情やら義理やらがもちろん大きいでしょう。あと、ちょっと王族のプライドというのがあるかもしれませんね。こういったところはあんまり描かれないですし、下の条件と合致しないかもしれませんので、外している可能性も高いですが。
 ついでに、話がちょっと脇道に逸れますけど、美柑が風呂の機能だけを結城家に残させたっていうのが面白いです。基本二人だけだった生活に回帰するのを、リトは問題なしと考えているのに対して、美柑がこういった反応を示しているところがいいですね。でも、これは小学校という枠内では発揮されづらい、結局上との関係、非日常的要素との関係でしか出てこないっていうのが難しいところです。
 では話を戻して、2つ目の春菜を舞台に引き戻したことにいきましょう。リタイヤしようとした春菜に対して、ララが再び引っ張りあげた。
 ここが今回一番気になったところです。これから先の展開はどうなるのだろうと。
 基本的に恋愛は最終的に男一人と女一人の関係になります。もちろん、一夫多妻制だったり、一妻多夫制だったり、鬼畜奴隷エロゲだったり、純粋ハーレムエロゲだったりすると話は違ってくるわけですが。まあ、いわゆる一般的男向け恋愛物だと、必ず勝者は一人で敗者の群れが死屍累々となります。
 だから、春菜は敗戦を決定付ける前に撤退を決断したわけです。それを今回わざわざ引き戻した。
 となると、両方とも勝者、つまりwin-winとなりうる展開があるのか?と思いました。エロゲ的方向に進まず、win-winがありうるのかと。
 正直無いなと。もしありえるならば、決着をつけない方向になると思います。引き続き同様の場を継続していくという結末に移行していくのではと考えています。
 すると、ララと春菜、それにリトとの関係は一種膠着状態になってしまうのではと。少しずつ進めていけるものであっても、中々一足飛びに行けるものではなくなってきたみたいに見えます。
 では、この状態を打ち破るものとして、少し考えてみると、

  • ルンは要素を追加しすぎて、リトから遠ざかっている印象があり、今後も登場は限られてしまうか。
  • 美柑とヤミは、あまり本格的に参戦させるには厳しいのではないか。
  • 沙姫グループはそもそもリトにそれほど興味が無い。

 と、ん〜といった感じです。
 そして、最後に残ったのが唯なわけですが、一番ありそうだと思うんですけど……、このタイプは本格的に参戦させるとかなりバランスブレイカーしそうな気もするんですよね。寸止めが重要というか、一歩越えると一気に行きそうな気配が……。太ももと太ももの間の侵入を許すことも結構見受けられますしw
 いずれにしても、今回の話は今後の展開をどうするのだろうかと興味を誘っています。


 ただ唯一心配なのは、バイバイする展開にならないかということですね……。まあ自分もどんなに伸びても20巻辺りで終わりかな、と考えているのですけど。
 そういや、ルン話が一話飛ばされて、来週へと回されましたけど、なんか展開的に突込みが入ったんでしょうかね?