『アスラクライン2』第26話(第13話)「選択の歯車」の復習ノート

1. 第26話ダイジェスト
 前回の続き。

 衝突する鋼と黒鐵のエネルギー。
 二つのエネルギーがぶつかり合って引き起こされるのは爆発である。
 奏は、爆発とおよびその爆風から皆を守るため、ペルセフォネに皆の壁となるように命じた。




 サブタイトル「選択の歯車」
 爆発により、智春たちが立っていた土台がバックリと砕ける。
 そのエネルギーは中央渦界領域のみならず、地上にまで飛び出るほど。
 六夏や玲士郎たち、そして、智春たちも何とか飛ばされることなくその場に留まることが出来た。
 正面には、4体の機巧魔神を従えた塔貴也。塔貴也平然とその場に立っていた。



 塔貴也はイグナイターを手中に収めていた。
 予想外のことに智春たちは驚く。
 何故、塔貴也の手に渡ってしまったのか。その原因は、ニアにあった。
 イグナイターを所持していたニアは、事前に智春へ運気を分けていた。それは貯金していた智春の運気のみならず、自らの運気も分け与えるものであったのだ。結果、自らは「不運」な状態に陥り、塔貴也にイグナイターの奪取をさせる原因になってしまったのだった。
 塔貴也はイグナイターを掲げる。すると、鋼が吸収。鋼はイグナイターの持つ因果律制御能力を手にした。




 イグナイターを手に入れた塔貴也は、智春たちを排除するため、攻撃を始める。
 鋼と氷羽子、シャーリーズで攻撃する塔貴也、対して黒鐵と奏、ペルセフォネで防ごうとするも、魔神相剋者としての戦闘においての一日の長か、それとも個体の能力差か、智春は圧倒されてしまう。
 そして、一撃が加えられようとしていた。




 そこに何処から多弾頭ミサイルが現れ、鋼を直撃する。
 智春は怯んだ鋼の隙を狙い、鋼を弾き飛ばした。
 智春が、声の主を探ると、いつものように飛行音を立てて朱浬が姿を見せた。
 ウインクをして、瑶たちの場所へ降り立つ朱浬。
 朱浬は瑶に面と向かい、そして言った。

朱浬「瑶、あなたは紫浬と共に戦いなさい。私は、『黒崎朱浬』は夏目智春と共に戦うわ」

 普段と変わらぬ朱浬の様子に、智春は大喜びであった。





 朱浬の増援により、塔貴也は必ずしも有利ではない状況へ。
 だが、その時、異世界への門が突如広がり始めた。イグナイターの為せる業か、それtも自然に広がり始めたのか。
 塔貴也はどちらとも解さず、秋希が呼んでいるのがと考えた。そして、異世界への門へと移動を始めた。
 智春が止めようと試みるも、塔貴也は支配下にある三体の機巧魔神を壁として用い、智春を阻む。
 翡翠、蒼鉛、薔薇輝の攻撃を一度に浴びせられ、黒鐵は前に進むことが出来ない。
 そこに、朱浬たちが加勢。機巧魔神三体を同時に相手とし、智春と黒鐵が進む道を作る。
 智春は奏と共に、部長を追いかけた。




 門の付近に降り立った塔貴也と鋼。正面にはその道を阻むように智春と黒鐵が塞がる。
 塔貴也は智春たちを排除するため、鋼の強化を行う。
 それは、機巧魔神と使い魔を合体させ、完全な魔力循環を行うことだった。緊密な魔力の循環により、魔神相剋者の能力を完全に発揮させることが出来る。
 氷羽子も同意し、鋼とシャーリーズが合体し、強化された鋼が姿を現した。
 ただし、その代償として、氷羽子は非在化の苦痛を味わうことになった。
 氷羽子の行動に、驚く奏は問いかける。

奏「どうして・・・・・・、何故そんなになってまで・・・・・・」
氷羽子「あなただって戦ったでしょう」
奏「・・・・・・」
氷羽子「知りたいのです。世界のすべてを。そして、私という存在の全てを。そのために、主と戦うのです」

 逆に氷羽子は奏に問う。

氷羽子「今度は私が問いましょう。あなたは何故戦うのですか? 何を知りたくてここにいるのですか?」
奏「私は・・・・・・、私は、夏目くんのこと・・・・・・、夏目くんの全てが知りたくて、どんな時も夏目くんを見逃したくなくて、戦うの」

 智春とここまでずっと一緒に歩み、導き出された奏の返答。氷羽子は、それもまた一興と受け取った。



 次いで、奏は黒鐵とペルセフォネを合体させ、同等の条件に戦いを持ち込むよう智春に提案する。
 智春は躊躇するも、奏の眼差しを見て、選択を行なった。
 黒鐵とペルセフォネの合体、黒鐵もまた今為しうる最終型となった。







 智春と塔貴也の最後の戦闘が始まった。
 一合、二合と斬り合ったところ、黒鐵に鋼は押される。
 塔貴也は驚き、一層の魔力を集中させる決断を強いられた。
 塔貴也は、翡翠、蒼鉛、薔薇輝の三体を消し、鋼一体へと魔力を集めた。
 斬り合う鋼と黒鐵、幾合か重ねた後、鋼は黒鐵を叩き、怯ませることに成功する。
 その隙を縫い、塔貴也は最大限の魔力を一手に集め、智春たち諸共凍らせようとした。
 対して、智春と奏は、手と手を重ね合わせ、「焔月」と唱える。
 黒鐵の左手に、奏が用いていた炎の剣が宿る。
 そして二刀流となった黒鐵が取った構えは、奇しくも一巡目の世界で秋希が見せた構えと全く同じものだった。
 動揺する塔貴也。鋼の放った魔力球を黒鐵は二刀で受け止める。
 それもまた、一巡目の世界で秋希が見せた構えと似たものであった。



 受け止められようもない力を受け止められ、塔貴也は更に驚く。
 黒鐵の姿と秋希が重なって見える。まるで、自らを止めようとしているかのように。
 そして、この世界を守るという智春の意志と、黒鐵の力は魔力球を切り裂いた。
 黒鐵はそのまま鋼に突貫、鋼を一刀の下にねじ伏せる。
 鋼と塔貴也は共に落ちていった。


Aパート終り
Bパートへ





 塔貴也と鋼は、下に浮かんでいる壇上に落ちた。
 智春たちも後を追って、着陸する。

塔貴也「世界と一緒に滅ぶつもりか・・・・・・」
智春「大丈夫です。世界が非在化していくことが滅びじゃない。僕らが、この世界を見捨ててしまうことが、本当の滅びなんです。」

 そこに、ヴィヴィアンに乗った六夏たちが到着する。
 塔貴也の前には、射影体となった冬琉が姿を見せる。そして、冬琉は語りだした。

冬琉「これで終われる。私は、秋希ちゃんを殺したあの日からずっと、消えてしまいたかったの・・・・・・。ゴメンね塔貴也、私、あと少しで秋希ちゃんの魂が終わってしまうことを知ってて戦った。黒鐵を使ったの。だって、秋希ちゃんがいなくならないと永遠に塔貴也は私を見てくれない。でも、秋希ちゃんが消滅した後にやってきたのは闇だった。塔貴也は一層秋希ちゃんを追い求め、私の胸には大きな穴が空いた。疲れたの・・・・・・、私はもう何もしたくない。何も選びたくない。これで終りよ・・・・・・」

 今にも消滅しそうな姿。冬琉はそれを受け入れ、消えようとしていた。
 そこへ智春が問いかける。

智春「それが……、あなたの選択ですか」
冬琉「えっ・・・・・・」
智春「過去の話をしてるんじゃありません!今のあなたの選択を教えてください!」
冬琉「今の・・・・・・?」
智春「はい」
冬琉「私は・・・・・・、私はただ、塔貴也と一緒に居たい・・・・・・」

 冬琉は塔貴也の頬に手を伸ばすも、その手は触れることなく、崩れ落ちていく。




 その光景に耐えられなかった智春は、黒鐵に要求する。何とかして冬琉を助け出して欲しいと。
 黒鐵は智春の声に呼応し、自らの能力を発揮。空間を越えて、副葬処女自身を引きずり出した。
 副葬処女を失った鋼は消滅した。
 驚きを隠せない一同。ニアは自らの知識を元に、説明を試みる。

玲士郎「副葬処女が・・・・・・実体化した!?」
朱浬「えっ・・・・・・」
ニア「黒鐵の時空を越える能力で冬琉の身体をつかんだのだ。黒鐵と鋼、同じ能力を持つ機巧魔神同士だからこそ出来たのだろう」

 朱浬には「もしあれならば・・・・・・」と思う気持ちがあった。だが、ニアは、機巧魔神の相性などを理由として、その可能性を否定しておいたのだった。






 智春はペンダントを取り出し、冬琉に渡した。
 そして、塔貴也と、そして秋希と一緒に生きて欲しいと言うのだった。
 冬琉は受け取り、涙を零した。
 その時、黒鐵の左手は何か光るものを手にしていた。
 それは、イグナイターであった。
 イグナイターは発する光を強め、空間全体へと広げていく。
 智春たちの目の前では、異世界への門が急速に閉じようとしていた。

ニア「イグナイターが智春の意思に反応したのだ」
智春「えっ?」
操緒「それってどういうこと?」
ニア「イグナイターは使うものの望みどおりの世界を創造すると言っただろう」
玲士郎「なるほど、夏目智春がこの世界の未来を望んだから・・・・・・、か」
智春「えっ、僕?」

ニア「二巡目の世界を救おうとした智春がイグナイターを使ったから、滅びへ向かっていた世界の因果が修復され、制御されたのだ」
 何時の間にやら姿を見せた操緒が智春を称える。すると、奏は智春と一緒にいた操緒もだと言う。操緒はそれを聞いて、それなら一緒に戦った奏もじゃないかと言うのだった。

ニア「お前という小さな歯車が、世界という大きな歯車を正しい未来へと動かしたんだ」

 異世界への門は閉じ、非在化した町も元に戻った。中央渦界領域やイクストラクタなどの一巡目の遺産も消滅しようとしていた。







 消滅しかかっている中央渦界領域。ニアは智春に言う。

ニア「二つの世界の接点が断ち切られたからだ。一巡目の遺物は、やがて全て消えるだろう」
智春「それなら、早く逃げなきゃ」
ニア「待て、智春。もう一つ、やらなければいけないことがある」

 そう言って、ニアが智春たちを連れていった場所にあったのは、スプリッタであった。
 機巧魔神から副葬処女を解放出来る唯一の装置であるスプリッタ。ニアはクルスティナのデータを解析し、一巡目の世界で完成させていたのだった。
 加えてこのスプリッタは、魔神相剋者の魔力があれば、十分に起動が可能だと言う。
 智春は、操緒の方を向く。
 操緒はいつもと同じようなお茶らけた調子で、でも少し感慨深気な様子で話す。

操緒「あ、やっぱコーヒーがいいな。みんながいっつも朝飲んでたコーヒー。あれ、飲みたかったんだ」

 操緒はスプリッタの中へ入った。智春は六夏に訊く。姫笹はどうするのかと。
 答えに惑う六夏へ、姫笹は六夏と生きたいと言う。

姫笹「久しぶりに六夏ちゃんの三つ編みも作りたいし」

 六夏は感極まりそうになるも、いつも通り強がって、姫笹を送り出した。
 そして、スプリッタは起動した。



 時は過ぎて、朝の鳴桜邸。
 智春たちは遅刻しそうになっていた。
 操緒はコーヒー両手に出てくるも、智春が口やかましく言い、戻させる。
 朱浬は、いつもと変わらずだらしのない格好をしていた。ついでに今日は休むらしい。
 門の外からは、焦れたニアの声が響く。智春たちをほったからして、一人先に出てしまった。



 通学路を歩くニア。
 そこに、小さくなったヴィヴィアンが駆け寄ってくる。ニアはヴィヴィアンを抱き上げ、話しかけながら歩く。
 そして、ニアもまた、再び小さくなってしまっていた。
 自らに振りかかる理不尽さに思わず叫ぶニア。だが、答えるものは当然いないのだった。




 智春たちも遅れて通学路を歩く。

智春「中央渦界領域の方は?」
奏「全て、非在化してしまったようです」
智春「そっか、六夏会長も言ってたな。洛芦和もほとんど非在化しちゃったって」
操緒「ほんとに全部無くなっちゃうんだね。一巡目の遺物」

 その時、智春は思い当たったことがあったので、奏に訊ねる。

智春「あ、じゃあもしかしたら、そのうち悪魔の力自体も・・・・・・」
奏「あっ・・・・・・」
智春「どうかした?」
奏「そうしたら、契約も無かったことになってしまいますね・・・・・・」
智春「えっ、ええっ!」
操緒「あ〜あ」
智春「えっ、ええっと、そういうことじゃなくて・・・・・・」
操緒・奏「じゃなくて?」
智春「だから、ええっと・・・・・・」

 答えに窮する智春。操緒は奏に耳打ちして、手を取り合い智春から距離を取る。
 そして、振り向き、二人並んで手を差し出した。

智春「なんだよ・・・・・・」
操緒「で、智春は操緒と高月さん。どっちを選ぶの?」

 というわけで智春は選択を迫られた。





 悩む悩む智春。そして、結局本人の中で結論は出ないようだった。
 呆れた操緒は、奏の手を引いて走り出す。
 智春は置いてけぼりにあうのだった。


以下ED








 いつもと違っていつもと同じ、洛芦和高校ではそんな生活が始まる。



 潮泉老人の住居。
 そこには、主の姿が無かった。


2. 第26話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。
第5話
 体調が悪いと黒鐵を呼び出せないようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、飛行機の部位の下敷きになったような描写が見られる。
第13話
 機巧魔神を使う代償を理解する。
第14話
 洛芦和の遺跡に在った研究所の施設で、一巡目の世界の存在を明確に認識する。
第15話
 直貴に会わなければいけないと強く考えるようになる。
第16話
 操緒の体を気遣うあまり、機巧魔神を使えない。
第17話
 黒鐵を使う決断を下す。
第19話
 自分を助けるため、操緒が身を犠牲にしていたことを知った。
 一巡目の智春が裏で手を回していたことを知った。
第20話
 時空の闇に呑まれ、一巡目の世界へ。
第21話
 一巡目の世界。操緒と離ればなれになる。
 奏に、これからは自分が守る、と伝える。
第22話
 奏に告白した。
 一巡目の世界にいるため、悪魔化。魔精霊(サノバ・ジン)を呼び出す。
 秋希から、ネックレスを貰った。
第23話
 黒鐵改の演操者となり、時空切断能力を新たに手に入れた。
第24話
 一巡目の世界で為された奏との契約が有効になり、魔神相剋者となった。
 第三生徒会長に就任した。
第26話
 黒鐵の演操者ではなくなった。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。
第5話
 智春とリンクしている可能性がある。
第6話
 安定装置を黒鐵が取り込むことにより、周囲誰しもが視認出来る様に。
 洛高に編入した。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、中学校の制服を着ている。外に更に上着を羽織っている。
第14話
 一巡目の世界の記憶を一部引きずっている。
第16話
 智春が隠し事していることを、奏と扱いが異なると考え、寂しく思っている。
第17話
 自らの魂が削られていることを知っていた。
第19話
 4年前の飛行機事故で智春に守られ生き残るも、一巡目の智春に頼んで、自らの魂を犠牲にして智春を生き返らせることを望んだ。
第22話
 十字稜内部で合流。
第23話
 黒鐵改の副葬処女となった。
第26話
 副葬処女から解放され、人間の体を取り戻した。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。
第5話
 保険委員である。
第7話
 智春との関係に関わる話になると妄想モードに入るときがある。
第12話
 黒鐵を使った戦いから智春を遠ざけようとしている。
 非在化が始まっている。
 智春と同じく、一巡目の世界の映像を見る。
第16話
 ほぼ明確に智春のことを好いている。
第18話
 父親を避けていたのは、父親が母の記憶を失っていっているから。
 父親と和解した。
 智春と共にいるため、魔力を使わないなど、アプローチは積極的である。
第19話
 非在化が本格化している。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。
第21話
 悪魔の力が使えない? 非在化も収まった?
第23話
 実際は非在化が進行していた。
 魔力の使いすぎにより、危険な状態。
第24話
 智春と契約し、非在化も止まり、体調も回復。
 使い魔として、ペルセフォネを産んだ。
第26話
 悪魔の力を失ってきているらしい。

第24話
 智春と奏の使い魔。

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。
第5話
 双子の妹に紫浬がいる。
 瑶と知り合い。
 3年前の飛行機事故と関係している。
第6話
 昔は結構乙女チックな学生だったようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故に妹紫浬と共に巻き込まれた。
 最初自分のことを紫浬だと認識していた。今でも変わっていない。
 ただ、対外的には朱浬として振舞っている。
 自身を朱浬と認識する瑶に対して、反発している。
第20話
 白銀の副葬処女であった「朱浬」が死亡。
 自らも冬琉の刀に刺される。死亡したかは不明。
第21話
 一巡目の世界では生徒会副会長。智春の印象では二巡目の朱浬とは異なる様子。
第24話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティに運ばれ、行方不明。
第25話
 生存確認。
第26話
 「黒崎朱浬」として生きる決意を固める。
 普段と変わらない生活へ戻った。

  • アニア・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第8話
 愛称はニアという。
 災厄の王であるフォルチュナ辺境伯の末娘であり、運食らいであるクラウゼンブルヒの家系に生まれた。
 いわゆる天才であるが、運動能力は低い。
 ラック・イーターと呼ばれる能力を持つ。相手の運気を吸い取り、または分け与えることによって幸不幸を調整することができる。
 日本にやってきた目的は2つ。
 1つが、安定装置をつけた黒鐵とその副葬処女である操緒についての調査
 もう1つが、行方不明になった姉の捜索。
第10話
 科學部(鳴桜邸など)を自分の居場所と認識した模様。
第17話
 クルスティナの想いを継いで、智春たちと共に進む。
第20話
 時空の闇に呑まれていった。点火装置を所持。
第21話
 「洛高の魔女」として有名。智春の彼女と噂されていた。
 札を操り、使い魔を消滅させる。
 五年待ったと本人が語るように、五年分成長している。
第22話
 一巡目の智春を好いていた。
 機巧魔神を作った。
第26話
 一巡目の世界でスプリッタを完成させていた。
 再び五年前の姿に戻った。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。
第8話
 GDの指揮下で活動に参加することがある。
第13話
 哀音と引換に、生徒たちの生命を守る。
 翡翠と哀音を失い、元演操者となった。
第14話
 GDへ翡翠の祭壇であるイクストラクタを返却した。
第21話
 一巡目の世界では三年生で生徒会長。

  • 志津間哀音

第3話
 翡翠の副葬処女。
 感情に乏しい
第11話
 昔は、大雑把で悪戯好きで負けず嫌いな少女だったらしい。
第13話
 限度を超える魔力を用い、魂を失って、死去。
第22話
 一巡目の世界では元気な少女、料理部に所属しているようだ。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。
第22話
 一巡目の世界でもほぼ同じ。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。
第22話
 一巡目の世界でもほぼ同じ

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。
第22話
 一巡目の世界では、智春へのアプローチも掛けている。
第23話
 一巡目の世界の杏は、フラれることになった。

  • 夏目直貴(一巡目の夏目智春)

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。
第7話
 飛行機事故の現場に女と共に姿を見せた?
 紫浬に対して、代理人の女を通して取引を持ちかけた。何の取引かの詳細は不明
第8話
 ドイツでニアと会っていた。
 ニアに鳴桜邸で居住する権利を与えた
第12話
 加賀篝と知り合いであることが判明。
第13話
 加賀篝曰く「智春がいたため失敗した」
第14話
 智春たちがつくまで、洛芦和の遺跡へ唯一たどり着き帰ってきた人物。
第15話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティでも連絡を取ることが出来なかった。
第16話
 暮見崎の遺跡に姿を見せた?
第17話
 加賀篝の言を信用するならば、智春たちを救い出し、どこかに放置して去っていった
第18話
 夏目直貴の名が刻まれた墓が見つかった。
第19話
 留学先で死んだ本当の夏目直貴と入れ代わり、夏目直貴として活動していた。
 機巧魔神「鋼」を操っている。
 智春の存在に上書きすることに失敗、悪魔化し非在化が進行している。
第20話
 塔貴也に撃たれ、絶命とともに非在化により消滅。
 一巡目の奏も氷羽子に破壊され、消滅。
第22話
 (相当なハーレム状態だったことが明らかになった)

  • 潮泉老人(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。
第25話
 実は一巡目の世界からやってきた人間である。
第26話
 非在化し、消滅。

  • 潮泉律都

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。
第6話
 武器や薬を作ることが出来る。
 そういや、回想シーンに出てくる女性に似ている。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。
第13話
 螺旋階段を降り、謎の場所にいる。(一巡目の律都)
第19話
 奏に、非在化のショックを和らげるための薬を渡していた
第23話
 一巡目の律都は、智春の兄、直貴の恋人である。
 一巡目の律都は悪魔化している。

  • 橘高冬琉

第2話
 朱浬と知り合い。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。
第12話
 性格は真面目。
 剣術使い。
 操緒を見ることができない。
第13話
 元演操者であるため、能力無効化能力を持つ。
 元演操者ということは、元々は演操者であったのだろう。
第15話
 塔貴也のことになるとキャラが変わる。
 外に見せる強さは作られた物で、内側はそれほど強くないようだ。
 昔、黒鐵の演操者だった。
第20話
 仮面の女(ピカソ仮面)の正体。
 鋼の副葬処女となった。
第21話
 一巡目の世界にいた冬琉は自ら、自分はそれほど強くない、と語る。
第26話
 副葬処女から人間に戻り、塔貴也と生活を送る。

  • 荽塔貴也

第14話
 擬似感覚入出力デバイスであるコアラのぬいぐるみで、智春たちを洛芦和の遺跡へと案内した。
 夏目直貴について、よく知っていそうな人物。
第15話
 科學部部長。
・五感をぬいぐるみと共有させることのできる擬似感覚入出力デバイスの作成。
・真日和のヴィジェット
・朱浬の武装
・副葬処女システムへの知識(擬似感覚入出力デバイスの話を聞いたニア曰く)
のように、かなりの知識、知恵を持ち合わせた人間。
 秋希が存命中はGDの最高司令官をしていた。
第16話
 朱浬たちとともに、遺跡の調査、探索を行っている。
第20話
 全ての黒幕。秋希に会うため、三巡目の世界へ向かおうとしている。
 氷羽子と契約していた。使い魔は氷のフェニックス「シャーリーズ」。
 冬琉を副葬処女として捧げ、鋼の演操者となる。
 機巧魔神と契約悪魔の両方を備え、魔神相剋者となった。
 時空の闇に呑まれていった。
第21話
 一巡目の世界の塔貴也は、秋希に全幅の信頼を寄せていた。
第24話
 鋼を介し、翡翠、蒼鉛、薔薇輝の演操者となった。
 中央渦界領域を暴走させ、三巡目の世界への扉を開いた。
第26話
 現状は車椅子に乗らなければ生活出来ないレベル。精神的なものか?

  • 橘高秋希

第15話
 黒鐵の前の副葬処女。
 過去の戦闘で消滅した。
 生前は塔貴也と仲が良かった。
第21話
 一巡目の世界の秋希は、二刀流の使い手。使い魔と戦うこともできる。
 おせっかい焼き、塔貴也には甘い。
第22話
 智春にネックレスを渡した。

  • 鳳島氷羽子

第15話
 朱浬や直貴に対する知識がある。
 使い魔として氷のフェニックスを駆る。
第17話
 蒼鉛を一刀のもとに破壊。戦闘能力は高い。
 機巧魔神に関わるトランクを持ち去っていった。
第18話
 墓地に現れるも、すぐに姿を消した。
第19話
 ピカソ仮面と仲間である。
第20話
 荽塔貴也と契約していた。塔貴也を「わが主」と呼ぶ。
 時空の闇に呑まれていった。
第24話
 塔貴也と契約したのは、愛情ではなく単なる探究心。
第26話
 科學部に入部した。

  • シャーリーズ

第20話
 塔貴也と氷羽子の使い魔。
 氷のフェニックスの形をしている。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。
第19話
 ニアと校内での部長の警護を請け負った
第20話
 爆発に巻き込まれる。
第21話
 一巡目の世界の六夏は、卒業し喫茶店のオーナーをしている。
 オーナーになったのは、学生時代、姫笹の治療費を出すために仕事をした延長線上。
 機巧魔神や副葬処女とは一切関わりなく、生活している。ただし、性格は同じ。
第24話
 片目の視力を失っている。
 現在入院中。
第25話
 復帰。
第26話
 普段通りの生活。

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。
第21話
 一巡目の世界では、中学時代に病気で死亡。
第26話
 再び人間として生きる決意をし、人間に戻った。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。
第5話
 第二生徒会に所属していた。
 恩義よりもお金を優先するタイプ。第二生徒会の人間らしい性格である。
第20話
 爆発に巻き込まれる
第24話
 現在入院中。

  • ヴィヴィアン

第5話
 真日和の使い魔。
第26話
 小さくなってしまっていた。

  • 雪原瑶

第5話
 機巧魔神「白銀」を使う演操者。
 男に見えるが女である。
 朱浬と対立している。
第7話
 父親に白銀のイクストラクタを託される。
 3年前の飛行機事故に遭遇。その際、黒崎紫浬を副葬処女として捧げ、白銀と契約を行なう。
 その後第一生徒会に所属、さらにGDへと移る。
第8話
 移籍などの知識は豊富。
 里見との仲はあまり良くないようだ。
第15話
 冬琉に剣術?を習っている。稽古をつけてもらっているらしい。
第20話
 冬琉に白銀内部にいた「朱浬」を破壊され、元演操者となる。
 ただ、当人は紫浬だと認識している。
第25話
 黒崎朱浬が「紫浬」であることを知った。
第26話
 GDに所属したまま。

  • 里見恭武

第6話
 GDの一員。
第8話
 「蒼鉛」を操る演操者。
 選民意識のようなものが見られる。
第16話
 将来的に、学生連盟のトップの座を狙っている。
 プライドが高く、以前敗れた加賀篝を恨んでいる。
 目的のためなら、殺めることも厭わない性格。
第17話
 加賀篝への復讐を為すも、智春に敗れ、氷羽子に副葬処女を消滅させられた。
 元演操者となった。
第26話
 GDに所属したまま。

  • 千代原はる奈

第6話
 GDの一員。京都弁を使う。
第10話
 機巧魔神「亜鉛華」を操る。
第20話
 自らが張った誘爆性の紐の爆発に巻き込まれる。
第24話
 現在入院中。
第26話
 退院、GDに所属したまま

  • 黒崎紫浬

第7話
 朱浬の妹。
 役者としての才能があったらしい。
 3年前の飛行機事故の際、瑶によって白銀の副葬処女に捧げられる。
 が、紫浬自身は直貴らとの取引により生きているような描写も見られる。
 ただ、詳しくはよく分からない。
第22話
 一巡目の世界ではニアの友達。
 智春は、彼女の姿を見て、二巡目の朱浬を重ねあわせた。
 紫浬としては、姉と間違われることは珍しいらしい。

  • 加賀篝隆也

第9話
 演操者であり、クリスティナと契約することで魔神相剋者となった男。
 機巧魔神「薔薇輝」と使い魔イングリットを操り、悪魔のエネルギーを収集している。
第10話
 分離機を用いて、琴里を薔薇輝から分離しようとした。
第12話
 点火装置を狙っている。
 夏目直貴と知り合いである。
第16話
 暮見崎の遺跡に侵入。副葬処女の解放装置を狙っている。
第17話
 琴里とクルスティナを失い、目的を無くした。
 元演操者となった。
第26話
 生存確認。

  • クルスティナ・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第9話
 アニアの姉。加賀篝の契約悪魔。
 2年前に交換留学生としてやってきたが、ある時期に行方不明になった。
 学園生活は取り立てて問題なく、平穏に過ごしていたようだ。
第10話
 分離機の作成により、魔力を消費しすぎ、非在化が始まっている。
 加賀篝には自らの意思で付き添っている。
 加賀篝にはクリシィと呼ばれていた。
第17話
 非在化の進行により、消滅した。

  • 新屋敷琴里

第10話
 薔薇輝の副葬処女。
 加賀篝を止めるような行動を智春らに見せるため、どうやら加賀篝の行動を望んではいないようだ。
第17話
 魂を擦り減らし、消滅した。

  • イングリット

第9話
 加賀篝とクルスティナの使い魔。
 形状はスライム。

  • 志津間霧絵

第11話
 哀音の母親。玲士郎、玲子の伯母。


(2)第26話までの用語集

  • 病院から出て行った男

 二巡目の世界へ着いたばかりの夏目直貴(一巡目の智春)。
 これから先、一巡目の世界を救うため、準備を開始する。

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。
 第19話で爆破された。
 一巡目の世界から戻った際、直貴が一巡目の世界の鳴桜邸を一緒に飛ばしたため、跡地には新たに鳴桜邸が建っている。

  • 第1話回想シーンでの会話

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

 一巡目の智春が二巡目に飛ぶ決心をした時に発した。

  • 3年前の飛行機事故

 事故に巻き込まれたのは、智春、操緒、朱浬、紫浬、瑶。
 現場に直貴(一巡目の智春)が姿を見せた。
 一巡目の智春は、操緒の魂を使い、鋼の力で、死んでしまう前の智春の体を持ってきて、上書きした。

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。機体によって能力が異なる。
 射影体がいる人間が呼び出せる。
 直貴(一巡目の智春)曰く、融合した異世界間を行き来するための探査機。神に見放された人類が、悪魔と契約を交わして作った最後の希望。
 現状出てきたのは9種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠(ひすい)、氷を生み出す、対象を凍らせる能力を持つ
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵(くろがね)。能力は重力制御。特異点効果によるブラックホール生成などもできる。
 4つ目 六夏が操る、翠晶(すいしょう)。
 5つ目 瑶が操る、白銀(しろがね)、武器は剣、空間切断能力を持つ。
 6つ目 里見が操る、蒼鉛(びすます)、武器は槍、回転する槍は魔力を打ち消す。
 7つ目 加賀篝が操る、薔薇輝(ろーどないと)、武器は鎖と時間停止。
 8つ目 はる奈が操る、亜鉛華(あえんか)、武器は爆発する糸。
 9つ目 直貴(一巡目の智春)が操る、鋼(はがね)、武器は重力制御と空間切断能力。
 尚、第20話で鋼は塔貴也が演操者となっている。
 10つ目 智春が操る、黒鐵改、武器は重力制御と空間切断能力。黒鐵と白銀を合わせ、生み出された。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 魔神相剋者の場合、対象の悪魔が力を行使することで、愛を奪われる。
 機巧魔神を制御するために、体内へナノマシンを注入された人間。

  • 元演操者(エクス・ハンドラー)

 副葬処女を一度失い、演操者でなくなった存在。
 玲士郎、冬琉、加賀篝、里見などがいる。
 魔力無効化能力を持つ反面、射影体(安定装置有りでも)を見ることができない。
 副葬処女を失って変質した演操者のナノマシンが、周囲の魔力を拒絶する電波妨害的な働きをし、魔力を無効化する。

 機巧魔神など様々なものが入れられるトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 機巧魔神が入っていた場合、女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指す。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 機巧魔神の中で副葬処女として生存している。
 射影体の能力は演操者の体調にも左右されるようだ。
 本体の副葬処女が消滅すると同時に消滅する。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で膝を抱え、目を閉じた状態で存在する。
 魂の質量を削って、演操者の願いを叶える存在。
 代償として感情を擦り減らす。そして全ての感情を無くすと、消滅、つまり死亡する。
 元演操者であっても、副葬処女になることは可能。
 身体は、うずしお内部か、十字稜の一室に収容されている。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指す。
 演操者と契約することによって、演操者が魔神相剋者となる。悪魔自身も能力を安定して使うことが出来る。
 魔力を使いすぎることによって、非在化が進行し、最終的に死に至る。
 演操者が魔神相剋者の場合、力を行使することで、演操者の愛を削る。
 女の悪魔の代償は、自らの非在化と愛する人の愛。
 男の悪魔の代償は、愛する人の記憶。
 世界間が断ち切られたことにより、悪魔はその能力を失うとともに存在が安定化する?

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。
 契約者や悪魔がいないはぐれ使い魔は、気性が荒く暴れまわりやすい。

  • 魔精霊(サノバ・ジン)

 一巡目の世界で悪魔化した二巡目の智春が操る力。
 闇の巨人の姿をとり、太い腕を活かした物理攻撃や口より繰り出されるビームが武器。

  • 非在化

 本来いる世界とは別の世界にいる人間、いわゆる悪魔が、その別の世界から拒絶される現象。
 力を行使することによって、自らを削り、やがて消滅に至る。
 直貴(一巡目の智春)のように、世界間を移動して、違う世界に来た人間もその異なる世界の自分との上書きに失敗すると、悪魔化し、非在化が進行、やがて消滅する。

  • 上書き

 異世界から来た人間が、その世界にいる自分の存在を乗っ取ってしまうこと。
 上書きに失敗すると、悪魔化したその存在は世界から異物とみなされて拒絶、つまり非在化する。
 直貴(一巡目の智春)の場合、到着したとき既に智春が死んでいたため、存在を上書きすることが出来なかった。

 武器を持ったり、武器を生み出したりして攻撃することが出来る人形。
 塔貴也が作った。

  • 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)

 一巡目の世界の遺産にまつわる遺跡の守護者。
 多足類な形状をしている。
 一巡目の世界では警備員のような役割を担っていた。
 GDが独自に改良し、機巧護衛機βを作り出した。

  • 分離機(スプリッタ)

 機巧魔神の制御システムを欺瞞し、副葬処女を分離する高次元のカラクリ。
 起動するためにも起動後の処理にも多大な魔力を必要とする。町中の悪魔を喰らい尽くすほどである。
 ただ、それでも成功確率が低いため、確率制御能力をもつランク・イーターであるクルスティナやアニアを必要とする。
 ニアが一巡目の世界で完成させていた。魔神相剋者で十分に起動が可能と言う。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴(一巡目の智春)が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。

  • 第二生徒会(巡礼者商連合)

 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。
 真日和もここに所属

  • 第三生徒会

 会長は冬琉。
 直貴とのつながりも「ロイヤル・ダーク・ソサエティ」を間に挟まるものの、深い。
 冬琉の塔貴也への加担後は、新たに智春が会長になった。

  • 武装生徒指導員(GD・ガーディアン・ドラグーン)・学生連盟

 校内で演操者が問題を起こした場合、すぐに駆けつけ、解決することなどが仕事。
 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。
 瑶、はる奈、里見の所属が確認されている。

 生徒会間の戦いのこと。

  • 安定装置(スタビライザ)

 機巧魔神のプラグイン
 射影体を特定の能力者以外の人間にも見えるようにする。

  • 因果律制御装置(点火装置・イグナイター)

 現行の機巧魔神どれとも適合しない謎のプラグイン
 だが、夏目直貴や加賀篝はその用途について知っているようだ。
 加賀篝曰く、プラグインではなく、歪んだこの世界を正すための鍵とのこと。
 第20話でニア、そして、第24話時点では智春が所持者。
 因果律を制御出来る装置。因果の組み換えを行うことで、新しい世界も創造できる。
 ただ、その場合、その他の世界がどうなるかは分からない。あまりにも強すぎる因果を変えた場合、他の世界の時空が歪み、因果が崩れ、世界の崩壊を招いてしまう恐れがある
 智春が世界の存続を望んだことにより、世界が修復され、世界間が再び分離した。
 役目を終え、異世界への門の向こうへ消えていった。

  • 超弦重力炉

 中央渦界領域(セントラル・ボーテックス)へと繋がる扉。
 世界最大規模のブラックホール生成施設。
 小規模なブラックホールを生成する実験をしていたが、失敗し、世界の非在化を招いてしまう。
 塔貴也曰く、本来すぐ蒸発するような小規模なブラックホールであんな大規模な事故が起こるわけがない。何か予想外のことが起きたのでは、ということである。

  • 中央渦界領域(セントラル・ボーテックス)

 通常とは異なる位相に存在する領域。
 異世界の門もここに開かれている。ここから、多くのはぐれ使い魔が侵入したり、智春たちのような人間が世界間を渡ったりすることが出来る。
 強大な魔力を注ぎこむことで、異世界への扉を開くことが出来る。
 魔力に呼応して、大きくなったり小さくなったりする。
 世界間の接続が断ち切られ、非在化した。

 異なる世界間にある通行所。
 世界間の衝突により、片方の世界がもう片方の世界を消滅させる。
 智春の意志に呼応し、閉じられた。

  • 鋼の祭壇(謎のトランク)

 暮見崎の遺跡に隠されたトランク。
 副葬処女の解放に関わると加賀篝は言っていたが……。
 氷羽子が持ち去り、塔貴也の手に渡る。
 塔貴也はこれに使って、鋼の演操者となった。

  • 一巡目の世界

 二巡目の世界を始めた人間たちがいる世界。
 機巧魔神や悪魔などの存在原因もこの世界にあると言う。
 ブラックホール実験の失敗により、世界全体が非在化し始め、危機に瀕している。
 智春が到着した一巡目の世界は、智春が元々いた二巡目の世界より一年以上年月が進んでいる世界だった。

 一巡目の直貴の機巧魔神。
 異世界の門への防衛線として存在。ビームを放つことも出来る
 機巧魔神が保管され、ここから召喚される。
 副葬処女の身体もこの船の一室に収納されているようだ。
 消滅した副葬処女は、彫像となって通路の一角に加わる。
 次元航行の能力も持ち、一巡目の世界を救うため、多くの人間を異世界へと送り出していた。

  • 一巡目の世界の遺産

 二巡目の世界へ伝えられた物。
 機巧魔神やそれにまつわるものが保管されていることが多い。

  • 十字稜

 一巡目の世界で、街中にある研究施設。
 建物の構造から考えると、二巡目の洛芦和の遺跡と同じ?

  • 洛芦和の遺跡

 一巡目の世界の遺跡の中でも最重要文化財の一つ。
 研究所が存在し、一巡目と二巡目の智春の記憶が共鳴する原因となった。
 世界間の接続が断ち切られ、六夏曰く「大部分が非在化」

  • 二巡目の世界

 智春たちがいる世界。
 加賀篝曰く、(第13話時点で)あと631日後に滅亡する世界。

 演操者と悪魔の契約によって成立する。
 本来は拮抗するはずの二つの能力を得た『存在するはずのない禁忌の存在』である。
 通常は消費されるだけの魔力を、アスラクラインは使い魔と機巧魔神の間で循環させることで、限りなく増大させることができる。
 結果、他を圧倒する強大な力を持つことが出来る。
 演操者、悪魔が力を行使することで、演操者の愛の記憶が奪われたり、悪魔が非在化したりする。