『アスラクライン2』第19話(第6話)「君に捧ぐ真実」の復習ノート

1. 第19話ダイジェスト


 墓参りの帰り道、直貴の墓を発見した智春たち。
 急遽朱浬を呼んで話しあうことに。
 朱浬に伝えると、驚いた顔を見せる。
 それもそのはずであった。朱浬やニアは現に直貴と会っているのだから。
 そこに直貴からの着信。智春はまたも驚く。
 電話に出ると、直貴は用件を手短に伝える。
 今すぐ逃げろ、と。何を言っているか分からず、智春は聞き返すも電話は切れてしまう。
 その時、窓からバイクに跨り、何者かが侵入してきた。
 バイクから降り立ったその人間は仮面を付けていた。
 自然と構える智春たちに対し、仮面の人間は短刀を引き抜き、飛びかかる。
 仮面は明らかに智春を狙い、剣を振り下ろす。
 智春はなんとか回避、その後、朱浬や奏の助けを得て、何とか逃げ出すのだった。


OP



 サブタイトル「君に捧ぐ真実」
 仮面に追われ、鳴桜邸から逃げ出す智春たち。
 真日和とヴィヴィアンを見つけると、彼らを止め、ヴィヴィアンの上に飛び乗る。
 仮面を振り切るため、ヴィヴィアンの尻をたたく。
 間一髪、仮面から逃れ、智春たちとヴィヴィアンは山の方へ向かった。
 仮面もその後を追いかける。





 山間部の道、ヴィヴィアンは飛び続ける。
 後ろから仮面の接近。
 奏は炎撃を繰り出すが、仮面は短刀で受け止め、かき消した。
 朱浬はその光景を見て、敵は魔力無効化能力を持つ、つまり元演操者だと考える。
 コアラの進言により、崖を登って逃げることに。
 一瞬振り切ったと思ったが、すぐに仮面もバイクを駆り、崖を登ってきた。
 朱浬と奏の合体攻撃でバイクを爆破することに成功した。
 しかし、仮面はバイクから飛び降り、ヴィヴィアンの尻尾を掴む。
 ここでまたコアラが言う。スピードを上げて崖を登れば、上には工場があると。
 真日和はその言葉の通り、工場へとスピードを上げて向かった。
 工場へ無事到着。尻尾に捕まっていたはずの仮面の姿は無かった。




 仮面はどこへ消えたと探すも見当たらない。
 そこに氷柱が降り注ぎ、智春たちを囲んだ。
 氷のフェニックスと共に現れたのは、鳳島氷羽子。
 氷羽子は簡単に自己紹介を済ませ、氷の剣を手に生成する。
 柱の影から仮面も姿を見せた。
 氷羽子と仮面、二人が距離を縮めてくる。
 智春は彼らに目的を問うも、答えようとはしない。完全に実力行使で向かってきた。
 操緒は黒鐵を呼ぶように智春に告げる。智春は頷き、黒鐵を召喚しようとした。





 その時、後方の空間が切り裂かれ、中から機巧魔神の左腕が伸びてきた。
 智春たちはもちろん、氷羽子もまた狼狽する。
 その中で誰よりも驚いていたのが操緒であった。
 操緒の中で、三年前にあった飛行機事故の記憶が蘇る。
 倒れた智春、そこに立つ男、後ろにそびえる機巧魔神。
 操緒はその機巧魔神を知っていた。思わず名前を呟く。

操緒「鋼……」

 操緒の様子が変なことを察知して智春は、操緒にどうしたと尋ねる。
 だが、操緒は答えることなく、切り裂かれた空間の中に入れとのみ告げて、中に入っていく。
 鋼と呼ばれた機巧魔神は智春たちを一掴みにし、空間の中に戻っていった。
 残された仮面と氷羽子は、呼応するかのように互いに頷き合った。



 気がついたときには、智春たちは鳴桜邸の前にいた。
 操緒に何があったのか尋ねるも、分かっていない様子。
 突如、後方で巨大な爆発が起こる。鳴桜邸が爆破されたのだ。
 もはや、智春には何が何だか分からなかった。


Aパート終了
Bパートへ



 夜、智春たちはとりあえず、教会脇にある朱浬の家に移動した。
 鳴桜邸爆破の犯人として、朱浬は氷羽子と仮面を挙げる
 氷羽子と仮面に狙われる理由はあるかと智春に尋ねるも、智春には身に覚えがない。
 朱浬は、とにかく今回の爆破は一種の宣戦布告だと考えた。氷羽子や仮面などの敵と本格的に戦うことになりそうだと考えた。
 智春の住居及び、科學部の武器庫と朱浬の装備があり、智春一同にとって重大な位置を占めているからだ。
 朱浬は六夏を呼び出していた。ニアと部長の警備を第二生徒会に依頼するためだ。
 依頼料はニアの確率制御能力を用いて生み出す。
 六夏は依頼を受け、智春に教会で寝るよう告げた。



 教会で寝転ぶ智春。明日からの生活に不安を覚える。
 そこに奏が毛布を持ってやってきた。話をしたいとも告げる。
 智春は一緒に毛布にくるまり、奏と話し始めた。
 奏は、初めて智春が助けてくれた礼拝堂の話をする。
 しかし、智春には助けたという思いはなかった。あの時も、これまでもずっと助けられてここまで過ごしてきたと考えていた。

智春「僕は結局……、何も出来ないまま、嵩月や操緒に助けられてばっかりだ……」

 手をグッと握り締め、歯をギッと噛み締める。
 智春の偽らざる感情だった。




 そこに、突然黒い影が伸びる。
 そして、智春たちの正面に現れたのは、一人の男だった。
 朱浬を護衛につけ、黒鐵を与え、科學部を作った……とこれまで智春に与えてきたことをコンコンと語る男。
 教会の扉が開き、朱浬とニア、それにコアラが姿を見せる。
 二人は男の姿を見て、驚いて言った。「直貴(さん)!?」
 それを聞いて、智春は驚く。二人が直貴だという男、彼は智春の知る兄、直貴ではなかったからだ。
 智春は直貴という男に問い質す。

智春「違う。あんな男、僕は知らない……。あんた、何者だ。兄貴はどこにいる」
直貴「本物の夏目直貴は留学先で死んだ」
智春「う、嘘だ!」
直貴「残念ながら本当の話だ。夏目直貴は死んだ。そして僕が、直貴になりすましたんだ。こっちで動くのに都合が良かったんでね」
智春「もう一度訊く。あんた一体何者だ!ピカソ仮面や鳳島氷羽子の仲間か」
直貴「僕は一巡目の世界からやってきた夏目智春。つまり、お前自身だよ!」
智春「一巡目の……世界……」

 その言葉に、智春も含め、全員が衝撃を受ける。(48)



 続けて、一巡目の智春は言う。(都合上、一巡目の智春=直貴とします)

直貴「そう……。滅びゆく世界のことだ。僕の住む一巡目の世界は、ブラックホール生成実験に失敗し、滅びに向かっている」
智春「世界の非在化……」
直貴「そうだよ……。僕は世界の非在化を止めるために、鋼の機巧魔神の能力で、世界の境界を越えて過去へ……、この世界へと飛んできたのさ」

 智春は直貴の言葉を聞いて、洛芦和の遺跡で見た記憶を思い出していた。
 一巡目の世界と、一巡目の操緒を助けるため、一巡目の奏と共に二巡目の世界へと旅立った一巡目の智春の記憶を。

智春「じゃああれは……。あの時、洛芦和の遺跡で見た記憶の僕は……あんた?」
直貴「なるほど、記憶の共鳴か……。そうだ」
奏「夏目くん……」
智春「あんたはトランクを開けてた。さっき機巧魔神の力を使ってと言ったよな。何なんだ。機巧魔神って一体何なんだ!」
直貴「融合した異世界間を行き来するための……探査機だよ」
智春「探査機……?」
直貴「そう、機巧魔神は神に見放された人類が、悪魔と契約を交わして作った最後の希望だよ」
智春「何で、何でそんなものの中に操緒が囚われているんだ!」
直貴「すまないが、僕には時間が無いんだよ」

 智春の問い掛けに対して、直貴は手を掲げる。その手は非在化が進行していた。



 非在化の進む一巡目の智春の姿を見て、ニアは思い当たるふしがあり、直貴に問う。

ニア「そうかお前、存在の上書きに失敗したのだな」
直貴「へぇ……、知ってるのか、ニア」
ニア「姉さまの研究データを解読したからな」
朱浬「何の話……」
ニア「異世界から来た人間は、その世界にいる自分を上書きする仕組みになっているのだ」
直貴「まあ、簡単に言うと、存在を乗っ取ってしまうんだよ」
ニア「しかし、上書きに失敗すると、悪魔化したその存在は世界から異物とみなされ……、拒絶される」
直貴「結果がこれだ……」

 苦笑混じりに一巡目の智春は左手を掲げた。
 これまでの話を聞いて朱浬は疑問を口にした。

朱浬「直貴さんが一巡目の智春だって言うなら、この状況は……おかしいわね」
直貴「上書き出来なかったんだよ。僕が一巡目から飛んできたとき、既に君は死んでいたからね」
智春「死んでいた……」
直貴「ああ……、そうだったよな、操緒」

 一巡目の智春は操緒に訊く。操緒は覚えているはずだと言わんばかりに。
 智春は操緒に問いかける。

智春「操緒……、お前……、まさか……全部知ってたのか」
操緒「ずっと忘れてた。でもさっき思い出したの。あの機巧魔神を見たとき、一巡目の智春……、そっか、だからあの時すごく知ってる気がしたんだ……。あなたのこと」

 操緒はじっと一巡目の智春を見ていた。




 智春が強い調子で一巡目の智春に訊く。
 すると、一巡目の智春は四年前の飛行機事故であったことをゆっくりと話し始めた。

直貴「いいだろう。話してやるよ。操緒が副葬処女になった四年前のことを。全ては……イレギュラーだったんだ」

 飛行機事故の現場を歩く一巡目の智春。
 智春を見つけるも、既に息は無かった。
 しかし、智春の下でうめき声がした。一巡目の智春が、智春をどけると、そこには操緒が生きていた。
 「智春……?」と一巡目の智春に言う操緒に、一巡目の智春は「智春は死んだ」と告げる。
 左側を見て、智春の死を認識した操緒の目から涙が溢れる。
 一巡目の智春は鋼を呼び出す。
 その姿を見た操緒は、一巡目の智春に頼む。「操緒はいいから、智春を助けて欲しい」と。
 操緒の願いを聞いた一巡目の智春。
 鋼の力を用い、操緒の命を引き替えに、智春を生き返らせた。
 射影体になった操緒。生き返った智春を見て、笑っていた。
 その後、智春は病院に運ばれる。操緒がじっと智春についている様子を確認した一巡目の智春は、病院を後にしたのだった。

直貴「操緒の魂を使い、鋼の力で、死んでしまう前のお前の体を持ってきて、上書きしたんだ」
智春「操緒は……、僕のために自分から副葬処女になったのか……」

 智春は、また隠された真実をようやく知ることになった。



 何としても操緒を解放してやりたいと願う智春。
 直貴に方法を尋ねるも、答えてもらえない。
 ある部屋の鍵を一つ渡され、そこにじっとしていろと伝えられる。

直貴「黒鐵とお前は、もし僕が目的を果たせなかったときに備えての『スペア』なんだからな」

 こうして、一巡目の智春は姿を消した。



 悔しがる智春。しかし何も出来ない。
 そんな中、奏が倒れる。
 非在化の発作で、魔力制御を失い、苦しんでいた。
 奏の差し出した律都から貰ったという薬を飲ませ、何とか容態が安定する。

智春「こんなに急激に進行するものだなんて……」
ニア「契約者を持たずに、ずっと無茶な力の使い方をしてきたのだ。当然の結果だ」
コアラ「彼女はこうなることを知りながら戦ってきたんだろう。それなりの覚悟はしてたはずだよ」
智春「そんな……」
奏「夏目くん……。私……、ごめんなさい、ごめんなさい……。私は平気だから、だから最後まで……、あなたを……」
 奏は気を失った。
智春「何だよ、最後って……」

 その時、GDのはる奈が第一生徒会を率い、姿を現し、告げた。

はる奈「全く、とんでもないことをしてくれましたなあ。使い魔の乱用、街中での無許可戦闘に器物破損……。夏目智春、及び洛芦和高校科學部部員の身柄を拘束させてもらいますえ」

ED


次回「カイメツの刻、ショウメツの闇」


2. 第19話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。
第5話
 体調が悪いと黒鐵を呼び出せないようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、飛行機の部位の下敷きになったような描写が見られる。
第13話
 機巧魔神を使う代償を理解する。
第14話
 洛芦和の遺跡に在った研究所の施設で、一巡目の世界の存在を明確に認識する。
第15話
 直貴に会わなければいけないと強く考えるようになる。
第16話
 操緒の体を気遣うあまり、機巧魔神を使えない。
第17話
 黒鐵を使う決断を下す。
第19話
 自分を助けるため、操緒が身を犠牲にしていたことを知った。
 一巡目の智春が裏で手を回していたことを知った。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。
第5話
 智春とリンクしている可能性がある。
第6話
 安定装置を黒鐵が取り込むことにより、周囲誰しもが視認出来る様に。
 洛高に編入した。
第7話
 3年前の飛行機事故の際、中学校の制服を着ている。外に更に上着を羽織っている。
第14話
 一巡目の世界の記憶を一部引きずっている。
第16話
 智春が隠し事していることを、奏と扱いが異なると考え、寂しく思っている。
第17話
 自らの魂が削られていることを知っていた。
第19話
 4年前の飛行機事故で智春に守られ生き残るも、一巡目の智春に頼んで、自らの魂を犠牲にして智春を生き返らせることを望んだ。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。
第5話
 保険委員である。
第7話
 智春との関係に関わる話になると妄想モードに入るときがある。
第12話
 黒鐵を使った戦いから智春を遠ざけようとしている。
 非在化が始まっている。
 智春と同じく、一巡目の世界の映像を見る。
第16話
 ほぼ明確に智春のことを好いている。
第18話
 父親を避けていたのは、父親が母の記憶を失っていっているから。
 父親と和解した。
 智春と共にいるため、魔力を使わないなど、アプローチは積極的である。
第19話
 非在化が本格化している。

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。
第5話
 双子の妹に紫浬がいる。
 瑶と知り合い。
 3年前の飛行機事故と関係している。
第6話
 昔は結構乙女チックな学生だったようだ。
第7話
 3年前の飛行機事故に妹紫浬と共に巻き込まれた
 最初自分のことを紫浬だと認識していた。恐らく今でも変わっていないようだ。
 ただ、対外的には朱浬として振舞っている。
 自身を朱浬と認識する瑶に対して、反発している。

  • アニア・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第8話
 愛称はニアという。
 災厄の王であるフォルチュナ辺境伯の末娘であり、運食らいであるクラウゼンブルヒの家系に生まれた。
 いわゆる天才であるが、運動能力は低い。
 ラック・イーターと呼ばれる能力を持つ。相手の運気を吸い取り、または分け与えることによって幸不幸を調整することができる。
 日本にやってきた目的は2つ。
 1つが、安定装置をつけた黒鐵とその副葬処女である操緒についての調査
 もう1つが、行方不明になった姉の捜索。
第10話
 科學部(鳴桜邸など)を自分の居場所と認識した模様。
第17話
 クルスティナの想いを継いで、智春たちと共に進む。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。
第8話
 GDの指揮下で活動に参加することがある。
第13話
 哀音と引換に、生徒たちの生命を守る。
 翡翠と哀音を失い、元演操者となった。
第14話
 GDへ翡翠の祭壇であるイクストラクタを返却した。

  • 志津間哀音

第3話
 翡翠の副葬処女。
 感情に乏しい
第11話
 昔は、大雑把で悪戯好きで負けず嫌いな少女だったらしい。
第13話
 限度を超える魔力を用い、魂を失って、死去。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。

  • 夏目直貴(一巡目の夏目智春)

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。
第7話
 飛行機事故の現場に女と共に姿を見せた?
 紫浬に対して、代理人の女を通して取引を持ちかけた。何の取引かの詳細は不明
第8話
 ドイツでニアと会っていた。
 ニアに鳴桜邸で居住する権利を与えた
第12話
 加賀篝と知り合いであることが判明。
第13話
 加賀篝曰く「智春がいたため失敗した」
第14話
 智春たちがつくまで、洛芦和の遺跡へ唯一たどり着き帰ってきた人物。
第15話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティでも連絡を取ることが出来なかった。
第16話
 暮見崎の遺跡に姿を見せた?
第17話
 加賀篝の言を信用するならば、智春たちを救い出し、どこかに放置して去っていった
第18話
 夏目直貴の名が刻まれた墓が見つかった。
第19話
 留学先で死んだ本当の夏目直貴と入れ代わり、夏目直貴として活動していた。
 機巧魔神「鋼」を操っている。
 智春の存在に上書きすることに失敗、悪魔化し非在化が進行している。

  • 潮泉老人(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。

  • 潮泉律都

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。
第6話
 武器や薬を作ることが出来る。
 そういや、回想シーンに出てくる女性に似ている。
第7話
 朱浬の修理を行なっていた。
第13話
 螺旋階段を降り、謎の場所にいる。(一巡目の律都)
第19話
 奏に、非在化のショックを和らげるための薬を渡していた

  • 橘高冬琉

第2話
 朱浬と知り合い。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。
第12話
 性格は真面目。
 剣術使い。
 操緒を見ることができない。
第13話
 元演操者であるため、能力無効化能力を持つ。
 元演操者ということは、元々は演操者であったのだろう。
第15話
 塔貴也のことになるとキャラが変わる。
 外に見せる強さは作られた物で、内側はそれほど強くないようだ。
 昔、黒鐵の演操者だった。

  • 荽塔貴也

第14話
 擬似感覚入出力デバイスであるコアラのぬいぐるみで、智春たちを洛芦和の遺跡へと案内した。
 夏目直貴について、よく知っていそうな人物。
第15話
 科學部部長。
・五感をぬいぐるみと共有させることのできる擬似感覚入出力デバイスの作成。
・真日和のヴィジェット
・朱浬の武装
・副葬処女システムへの知識(擬似感覚入出力デバイスの話を聞いたニア曰く)
のように、かなりの知識、知恵を持ち合わせた人間。
 秋希が存命中はGDの最高司令官をしていた。
第16話
 朱浬たちとともに、遺跡の調査、探索を行っている

  • 橘高秋希

第15話
 黒鐵の前の副葬処女。
 過去の戦闘で消滅した。
 生前は塔貴也と仲が良かった。

  • 鳳島氷羽子

第15話
 朱浬や直貴に対する知識がある。
 使い魔として氷のフェニックスを駆る。
第17話
 蒼鉛を一刀のもとに破壊。戦闘能力は高い。
 機巧魔神に関わるトランクを持ち去っていった。
第18話
 墓地に現れるも、すぐに姿を消した。
第19話
 ピカソ仮面と仲間である。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。
第19話
 ニアと校内での部長の警護を請け負った

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。
第5話
 第二生徒会に所属していた。
 恩義よりもお金を優先するタイプ。第二生徒会の人間らしい性格である。

  • ヴィヴィアン

第5話
 真日和の使い魔。

  • 雪原瑶

第5話
 機巧魔神「白銀」を使う演操者。
 男に見えるが女である。
 朱浬と対立している。
第7話
 父親に白銀のイクストラクタを託される。
 3年前の飛行機事故に遭遇。その際、黒崎紫浬を副葬処女として捧げ、白銀と契約を行なう。
 その後第一生徒会に所属、さらにGDへと移る。
第8話
 移籍などの知識は豊富。
 里見との仲はあまり良くないようだ。
第15話
 冬琉に剣術?を習っている。稽古をつけてもらっているらしい。

  • 里見恭武

第6話
 GDの一員。
第8話
 「蒼鉛」を操る演操者。
 選民意識のようなものが見られる。
第16話
 将来的に、学生連盟のトップの座を狙っている。
 プライドが高く、以前敗れた加賀篝を恨んでいる。
 目的のためなら、殺めることも厭わない性格。
第17話
 加賀篝への復讐を為すも、智春に敗れ、氷羽子に副葬処女を消滅させられた。
 元演操者となった。

  • 千代原はる奈

第6話
 GDの一員。京都弁を使う。
第10話
 機巧魔神「亜鉛華」を操る。

  • 黒崎紫浬

第7話
 朱浬の妹。
 役者としての才能があったらしい。
 3年前の飛行機事故の際、瑶によって白銀の副葬処女に捧げられる。
 が、紫浬自身は直貴らとの取引により生きているような描写も見られる。
 ただ、詳しくはよく分からない。

  • 加賀篝隆也

第9話
 演操者であり、クリスティナと契約することで魔神相剋者となった男。
 機巧魔神「薔薇輝」と使い魔イングリットを操り、悪魔のエネルギーを収集している。
第10話
 分離機を用いて、琴里を薔薇輝から分離しようとした。
第12話
 点火装置を狙っている。
 夏目直貴と知り合いである。
第16話
 暮見崎の遺跡に侵入。副葬処女の解放装置を狙っている。
第17話
 琴里とクルスティナを失い、目的を無くした。
 元演操者となった。

  • クルスティナ・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クラウゼンブルヒ

第9話
 アニアの姉。加賀篝の契約悪魔。
 2年前に交換留学生としてやってきたが、ある時期に行方不明になった。
 学園生活は取り立てて問題なく、平穏に過ごしていたようだ。
第10話
 分離機の作成により、魔力を消費しすぎ、非在化が始まっている。
 加賀篝には自らの意思で付き添っている。
第17話
 非在化の進行により、消滅した。

  • 新屋敷琴里

第10話
 薔薇輝の副葬処女。
 加賀篝を止めるような行動を智春らに見せるため、どうやら加賀篝の行動を望んではいないようだ。
第17話
 魂を擦り減らし、消滅した。

  • 志津間霧絵

第11話
 哀音の母親。玲士郎、玲子の伯母。


(2)第19話までの用語集

  • 病院から出て行った男

 夏目直貴(一巡目の智春)

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。
 第19話で爆破された。

  • 第1話回想シーンでの会話

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

 一巡目の智春が二巡目に飛ぶ決心をした時に発した。

  • 3年前の飛行機事故

 事故に巻き込まれたのは、智春、操緒、朱浬、紫浬、瑶。
 現場に直貴(一巡目の智春)が姿を見せた。
 一巡目の智春は、操緒の魂を使い、鋼の力で、死んでしまう前の智春の体を持ってきて、上書きした。

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。機体によって能力が異なる。
 射影体がいる人間が呼び出せる。
 直貴(一巡目の智春)曰く、融合した異世界間を行き来するための探査機。神に見放された人類が、悪魔と契約を交わして作った最後の希望。
 現状出てきたのは9種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠(ひすい)、氷を生み出す、対象を凍らせる能力を持つ
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵(くろがね)。能力は重力制御。特異点効果によるブラックホール生成などもできる。
 4つ目 六夏が操る、翠晶(すいしょう)。
 5つ目 瑶が操る、白銀(しろがね)、武器は剣、空間を切り裂く能力を持つ。
 6つ目 里見が操る、蒼鉛(びすます)、武器は槍、回転する槍は魔力を打ち消す。
 7つ目 加賀篝が操る、薔薇輝(ろーどないと)、武器は鎖と時間停止。
 8つ目 はる奈が操る、亜鉛華(あえんか)、武器は爆発する糸
 9つ目 直貴(一巡目の智春)が操る、鋼(はがね)、武器は重力制御と空間制御。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 魔神相剋者の場合、対象の悪魔が力を行使することで、愛を奪われる。

  • 元演操者(エクス・ハンドラー)

 副葬処女を一度失い、演操者でなくなった存在。
 玲士郎、冬琉、加賀篝、里見などがいる。
 魔力無効化能力を持つ反面、射影体(安定装置有りでも)を見ることができない。

 機巧魔神など様々なものが入れられるトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 機巧魔神が入っていた場合、女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指す。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 機巧魔神の中で副葬処女として生存している。
 射影体の能力は演操者の体調にも左右されるようだ。
 本体の副葬処女が消滅すると同時に消滅する。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で膝を抱え、目を閉じた状態で存在する。
 魂の質量を削って、演操者の願いを叶える存在。
 代償として感情を擦り減らす。そして全ての感情を無くすと、消滅、つまり死亡する。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指す。
 演操者と契約することによって、魔神相剋者が生まれる。
 魔力を使いすぎることによって、非在化が進行し、最終的に死に至る。
 演操者が魔神相剋者の場合、力を行使することで、演操者の愛を削る。
 女の悪魔の代償は、自らの非在化と愛する人の愛。
 男の悪魔の代償は、愛する人の記憶。

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。

  • 非在化

 本来いる世界とは別の世界にいる人間、いわゆる悪魔が、その別の世界から拒絶される現象。
 力を行使することによって、自らを削り、やがて消滅に至る。
 直貴(一巡目の智春)のように、世界間を移動して、違う世界に来た人間もその異なる世界の自分との上書きに失敗すると、悪魔化し、非在化が進行、やがて消滅する。

  • 上書き

 異世界から来た人間が、その世界にいる自分の存在を乗っ取ってしまうこと。
 上書きに失敗すると、悪魔化したその存在は世界から異物とみなされて拒絶、つまり非在化する。
 直貴(一巡目の智春)の場合、到着したとき既に智春が死んでいたため、存在を上書きすることが出来なかった。

 武器を持ったり、武器を生み出したりして攻撃することが出来る人形。
 塔貴也が作った。

  • 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)

 一巡目の世界の遺産にまつわる遺跡の守護者。
 多足類な形状をしている。
 一巡目の世界では警備員のような役割を担っていた。
 GDが独自に改良し、機巧護衛機βを作り出した。

  • 分離機(スプリッタ)

 機巧魔神の制御システムを欺瞞し、副葬処女を分離する高次元のカラクリ。
 起動するためにも起動後の処理にも多大な魔力を必要とする。町中の悪魔を喰らい尽くすほどである。
 ただ、それでも成功確率が低いため、確率制御能力をもつランク・イーターであるクルスティナやアニアを必要とする。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴(一巡目の智春)が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。

  • 第二生徒会(巡礼者商連合)

 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。
 真日和もここに所属

 会長は冬琉。
 直貴とのつながりも相当深いと思われる。

  • 武装生徒指導員(GD・ガーディアン・ドラグーン)・学生連盟

 校内で演操者が問題を起こした場合、すぐに駆けつけ、解決することなどが仕事。
 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。
 瑶、はる奈、里見の所属が確認されている。

 生徒会間の戦いのこと。

  • 安定装置(スタビライザ)

 機巧魔神のプラグイン
 射影体を特定の能力者以外の人間にも見えるようにする。

  • 点火装置(イグナイター)

 現行の機巧魔神どれとも適合しない謎のプラグイン
 だが、夏目直貴や加賀篝はその用途について知っているようだ。
 加賀篝曰く、プラグインではなく、歪んだこの世界を正すための鍵とのこと。
 現在、GDが捜索中。

  • 謎のトランク

 暮見崎の遺跡に隠されたトランク。
 副葬処女の解放に関わると加賀篝は言っていたが……。
 氷羽子が持ち去った。

  • 一巡目の世界

 二巡目の世界を始めた人間たちがいる世界。
 機巧魔神や悪魔などの存在原因もこの世界にあると言う。
 ブラックホール実験の失敗により、世界全体が非在化し始め、危機に瀕している。

  • 一巡目の世界の遺産

 二巡目の世界へ伝えられた物。
 機巧魔神やそれにまつわるものが保管されていることが多い。

  • 洛芦和の遺跡

 一巡目の世界の遺跡の中でも最重要文化財の一つ。
 研究所が存在し、一巡目と二巡目の智春の記憶が共鳴する原因となった。

  • 二巡目の世界

 智春たちがいる世界。
 加賀篝曰く、(第13話時点で)あと631日後に滅亡する世界。

 演操者と悪魔の契約によって成立する。
 本来は拮抗するはずの二つの能力を得た『存在するはずのない禁忌の存在』である。
 通常は消費されるだけの魔力を、アスラクラインは使い魔と機巧魔神の間で循環させることで、限りなく増大させることができる。
 結果、他を圧倒する強大な力を持つことが出来る。
 演操者、悪魔が力を行使することで、演操者の愛の記憶が奪われたり、悪魔が非在化したりする。

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