『アスラクライン』第4話「行き場を無くした想い」の復習ノート

アスラクライン復習ノート第4話


1. 第4話ダイジェスト


 ある日の夜、バイクに乗った少年は怪物(恐らくドウター)に追われていた。
 逃げている途中、道を阻む女性の姿。
 女性は機巧魔神を操る演操者だ。
 前方の演操者、後方の怪物。果たして?


OP




 サブタイトル「行き場を無くした想い」
 ある日の夕方、湖の畔にある第三生徒会土琵(どび)湖ロッジ。
 科學部の合宿でバーベキューが……、ではなくそこには第一生徒会の玲士郎と玲子もおり、彼らより頼まれた仕事のため、今回この場を利用することになったのだった。
 その仕事とは、洛高研修施設周辺の安全確保。土琵湖に出没するという「怪物」の捕獲、もしくは駆除であった。
 なぜ第一生徒会が取り掛からないのか。その理由は前回の黒鐵による攻撃で翡翠をしばらく修復させなければならなかったからだ。だから玲士郎直々に取り掛かることは出来ない。そのため、第三生徒会を通じて科學部に依頼したというわけであった。
 今回の仕事の参加者は、智春の他、操緒、朱浬、奏、樋口の科學部部員である。



 この前の件、副葬処女である哀音への直接攻撃をしなかったことについて、玲子は智春に礼を言った。
 玲子にとって、哀音は従姉妹であり、大切な存在である。しかし。彼女は彼女を見る能力が無いのだった。
 奏との接触について玲士郎からの警告。智春が奏の契約者になった場合、第一生徒会としてどちらかの排除、つまり殺害に踏み切るという警告であった。



 場所は変わり、第二生徒会土琵湖出張所。
 バイクの少年こと真日和は脱走を図るも待ち構えていた女に止められる。
 「悪魔と契約した者の定め」とは一体?



 湖を監視する智春たちであった。
 一方、真日和と女は「怪物」をおびき寄せるために活動を始めていた。



 畔での会話。
 話題は、操緒のことに。
 奏は「操緒が大切なら、機巧魔神は使ってはならない」という。
 強い調子で話す奏。だが、智春は理解していないようだった。
 その時、林の奥から轟音が。玲子と操緒も出てきた。
 「怪物」が真日和を追いかけながら、姿を見せるのだった。
 皆が驚く中、奏は呟く。「ドウター……」
 聞きなれぬ単語に、皆が奏に視線を注いでいた。


 Aパート終了。



 ドウターなるものに追われる真日和。向かい側からバイクに乗った女が麻酔銃を持ち発砲しつつ迫る。
 しかし、全く効果が無い。そのため、女は副葬処女である姫笹を呼び、機巧魔神を召喚することにした。
 が、今度はそこに朱浬の爆撃が襲う。
 這々の体でドウターは湖の中へ逃げ込むのだった。



 会長と呼ばれる女と朱浬は顔を合わせる。どうやら仲が悪いらしい。
 女の名前は倉澤六夏。第二生徒会の会長とのこと。
 玲子が玲士郎に事情を説明してほしいと言うが、六夏は迷わず発砲し、拒絶した。



 ロッジに戻り、今後の対策を練る。
 まず始めに、智春は「ドウター」とは何かと尋ねると、奏は悪魔と契約者の間に生まれる子供と言う。
 ただ、ドウターが一人で暴れることは通常ありえない。ドウターを飼うことは悪魔と契約した者の定めだからだ。
 悪魔の契約者に対する想いの結晶から生まれるドウター。今回の場合は真日和が捨てたことにより、そのドウターの行き場をなくした想いが暴走へ繋がったということであった。
 今後の対策は、

  • 第二生徒会―ドウターの捕獲、保護
  • 科學部―第一生徒会との契約に基づく、ドウターの捕獲、駆除

 そこに、ドウター自身がロッジへと現れた。
 バイクを駆り、再度逃げ出す真日和。そして、追いかけるドウター。



 六夏と奏もその後を追う。
 智春も黒鐵を使い保護するため、駆け出す。
 先回りして道を塞いだ六夏。アバンタイトルのシーンと繋がっている。
 六夏は姫笹を呼び出し、機巧魔神「翠晶」を召喚した。



 翠晶がドウターに襲い掛かる。
 智春たちも六夏に追いつく。
 そこに、上空から又もや朱浬の爆撃。



 操緒が黒鐵を使うよう要求する。一瞬、脳裏に奏の「操緒が大切なら機巧魔神を使ってはいけない」という言葉がよぎるが、躊躇うことなく、智春は黒鐵を召喚した。
 その様子を横から見る奏。何か思うところがある様子。



 奏は、真日和にドウターを見るよう指差す。
 奏は言った。
 「ドウターは待ってる。一人ぼっちで、寂しくて、契約者の存在が全てだから」



 一方、朱浬と六夏は銃撃戦を行なっていた。
 六夏の本当の目的は、悪魔を手中に収めること。悪魔の思いが結晶したドウターを使役することによって、効率的に戦力を獲得することだった。捕獲と保護のため、真日和を使おうと考えていたのだった。
 六夏の所属する第二生徒会は、カルヴァニズムを信奉し、巡礼者商連合とも呼ばれる。蓄財こそ神の思し召しと考え、経済的な観念を重視している。六夏もその教えと共に行動をしている。
 しかし、朱浬には関係が無い。朱浬は真日和を射程に収め、集中砲火を行なった。



 真日和へと向かう弾丸。
 ドウターは身を挺して真日和を守る。
 そこに加えられる、翠晶および朱浬の追撃。ついにドウターは倒れた。



 ドウターへの射撃線上に真日和が入り、攻撃を防ごうとする。
 が迷わず発射。そして、爆発。
 しかし……、ドウターも真日和も生きていた。そしてドウターも、真日和に受け入れられたことによって、成体となった。
 契約者を守るのがドウター(使い魔)の本能。朱浬の攻撃はその本能を利用してのものだった。



 戦いも終わり、問題も解決した。
 しかし、智春の頭に玲士郎の言葉が蘇る。
 「君が彼女の契約者となったとき、われわれは君か彼女のどちらかを排除しなければならない」
 智春はその光景を見つめ、考えた。
 玲士郎は一体何を恐れているのだろうか?と。


ED


次回「交わりあう心と身体」


2. 第4話までのまとめ
(1)登場人物

  • 夏目智春-

第1話
 主人公。現在は高校1年生。
 中学時代には陸上とバイトに励む普通の生徒だった。
 両親の再婚により家を追い出され、洋館に住み着くことになった。
 中学時代に飛行機事故で大怪我をし、その時操緒に取り憑かれた。
 兄である直貴にコンプレックスがありそうだ。
第2話
 アスラ・マキーナの演操者となった。
第3話
 機巧魔神の演操者。自らの影からいつでも黒鐵を召喚できる。
 科學部に入部した。

第1話
 同い年の少女。3年前の飛行機事故から智春に取り憑く幽霊。
 見える人間が限られているらしい。何らかの要素を持つ人間のみが視認できる?
 どのようにして着替えているのかは謎。
第2話
 生霊のような存在でありながら、アスラ・マキーナによる物理的攻撃には対処できる模様。
第3話
 黒鐵の副葬処女として、「生きている」状態。

  • 嵩月奏

第1話
 クラスメイト。
 巫女っぽい服を着ているときがある。
 炎の能力を使えるらしい。
第2話
 悪魔である。悪魔や演操者、機巧魔神に対する知識を持っている。
 嵩月組社長の一人娘である。そのため、あまり友人はいないようだ。
 智春を護るために戦う存在。
第3話
 科學部に入部。

  • 黒崎朱浬

第1話
 高校2年生。科學部部長代理
 直貴の知り合い。イクストラクタとそれに纏わるトラブルを運んできた。
 何か知っているようだ。
 体から銃器やら刃物やらをバンバン出してくる危険な人。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティとの繋がりが深い。
第3話
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)との関わりが深い。
第4話
 第二生徒会の六夏とは仲が悪い。

  • 佐伯玲士郎

第1話
 変な白い服を着た集団の長。
 実力行使を厭わないタイプらしい。
第2話
 イクストラクタを回収しようとするが失敗。智春を演操者にさせてしまう。
 玲子の兄。
 第一生徒会会長にして神聖防衛隊隊長。
 「演操者と悪魔の交わりによる禍」を防ぐため、智春か奏のどちらかを排除しようとする。
第3話
 翡翠の演操者、哀音を副葬処女とする。
 「禍」を二度と引き起こさないことが行動原理。そのためには智春と奏を抹殺することも厭わない。

  • 佐伯玲子

第1話
 クラスメイト。中学でのミスコン優勝者。
 美人で、気が強い。
第2話
 玲士郎の妹。
 「怪物」の誕生を防ぐため、智春と奏の交わりを絶とうとする。
第3話
 なるべく穏便に禍を除こうと考える。
 哀音に対して負い目を持っている。
第4話
 哀音を視認することが出来ない。

  • 樋口琢磨

第1話
 クラスメイト。
 女たらし。そのため女性関係の情報には詳しい。
第4話
 科學部に入部していた。

  • 大原杏

第1話
 クラスメイト
 中学時代は陸上をやっていた。高校でも続けるらしい。
 大原酒店の娘。智春と一緒に仕事をしている。
第2話
 陸上部に入ったようだ。

  • 夏目直貴

第1話
 智春の兄。
 学生でありながら世界を飛び回る。
 いくつもの特許を持ち、大企業とのつながりも深い。
 鳴桜邸の家賃を支払ってくれているぐらい金も持っている。
 陰で暗躍しまくっている。
 顔は出てこない。
第2話
 ロイヤル・ダーク・ソサエティから奨学金を貰っていた。
 嵩月組にも名声は届いている模様。
第3話
 鳴桜邸を科學部のたまり場としていた。

  • 潮泉翁(大家)

第2話
 屋敷の奥深くに引きこもっている変人。
 螺旋大好き。

  • 大家の孫娘

第2話
 奏の知り合い。
 自動車免許を持っている。

  • 第三生徒会会長

第2話
 朱浬と会話している。ダーク・ソサエティとの関わりも。
第3話
 過去にGD(学生連盟)のヘリに乗り、玲士郎のいる船へと向かったようだ
 第三生徒会会長。悪魔を保護する権限を持っている。

  • 倉澤六夏

第4話
 第二生徒会会長。
 第二生徒会の人間らしく、経済観念が発達している。
 太ももに二挺拳銃を装備。美人だが人相が悪い。
 普段は三つ編みと眼鏡で凶悪さをなるべく隠そうと試みているがあまり効果は無いようだ。

  • 姫笹

第4話
 「翠晶」の副葬処女。

  • 真日和秀

第4話
 使い魔を捨てた男。
 しかし、周囲からの攻撃や説得に押され、使い魔を受け入れた。


(2)第4話までの用語集

  • 病院から出て行った謎の男

 謎。

  • 鳴桜邸

 幽霊が出そう。
 あとセキュリティに問題がありそうだ。
 ぶっ壊されまくっている。
 科學部のたまり場。直貴が決めた。

  • 第1話回想シーンでの会話

 詳しくは不明。とりあえず重要そうだ。

 「それが君の選択なの」「辛い思いをすることになるわよ、智春」
 操緒らしき少女を見て、智春は答える。
 「それで、あいつが救えるのなら」

  • 機巧魔神(アスラ・マキーナ)

 何か凄い力を持つロボット。
 射影体がいる人間が呼び出せるようだ。
 現状出てきたのは3種類。
 1つ目 奏の家の倉庫にあった、白(銀)っぽい
 2つ目 玲士郎が呼び出した、翡翠
 3つ目 智春が呼び出した、黒鐵。

  • 演操者(ハンドラー)

 機巧魔神を使える人間。
 現状、智春と玲士郎、六夏の三人が使用可能と判明。
 悪魔と結びつくことによってアスラクラインとなり、とてつもない禍が生まれるらしい。

 機巧魔神が入っていたトランク。
 二階から投げても壊れない丈夫さ。
 女性を副葬処女として捧げることにより、機巧魔神との契約がなされる。

  • 射影体

 操緒のような幽霊を指すらしい。
 機巧魔神に捧げられた人柱の霊。人柱は生きているらしいので生霊。
 中で生存しているとされている。
 黒鐵の操緒、翡翠の哀音、翠晶の姫笹の三人が判明。

  • 副葬処女(ベリアル・ドール)

 機巧魔神に捧げられた少女。
 機巧魔神の胸の中にあるカプセルの中で体を抱え、目を閉じた状態で存在する。

  • 悪魔

 奏のような能力者の事を指すようだ。
 演操者と結びつくことによって、禍(アスラクライン?)が生じるとか。

  • 使い魔(ドウター)

 契約者と悪魔の間に生まれる子。
 契約者に対する悪魔の想いの結晶。
 成体になると落ち着く。

  • 広域指定悪魔結社嵩月組

 暴力団じゃなくて悪魔結社。
 暴力行為も厭わない人たちである。
 若頭は炎使いと、炎を扱う人たちが多いようだ。
 奏は組の活動を嫌っている模様。

  • 科學部

 直貴が智春のために作った部。
 理科教室棟の化学準備室が部室。
 現在の部長代理は朱浬。
 智春、奏、操緒、樋口が現在確認されている部員である。
 第三生徒会(ロイヤル・ダーク・ソサエティ)の傘下にある。

  • 第一生徒会(神聖防衛隊)

 会長は玲士郎。悪魔を排除し、世界の均衡を保つために存在する。
 隊員は銃で武装しており、実力を行使することも多い。


第二生徒会(巡礼者商連合)
 会長は六夏。
 カルヴァニズムを信奉しており、経済意識が強い。
 金稼ぎこそ神の思し召しと考える集団。

 朱浬の知り合いである女性が会長と考えられる。
 直貴とのつながりも相当深いと思われる。

  • GD(学生連盟)

 第三生徒会と繋がりがあるようだが、詳しくは不明。

 生徒会間の戦いのこと。

 演操者と悪魔の交わりから生まれる禍。
 強大な力を持つ。

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