K2で取り扱った症例を調べてみました(07年9月30日版)
K2になって、最新医療紹介漫画になった印象のドクターK。昔と変わってないか?
というわけで、K2で取り扱った病気ってどんなものがあるんだろと思い立ち、ちょっと調べてみました。
書いている人は全く医療知識ありません。だから、ここに書かれている内容は医学的には全くあてになりません。もっと権威あるサイト様に飛んでください。
11巻まで見てみましたが、やっぱ多いなあと。書いてる途中で嫌になってきました。
大雑把に分類すると
・外科手術
・臓器移植
・再生医療
の三本が中心……って全然分類できてない。全部被ってるしw
ただ、切るんだオラというK初期によく見られた半ば強引過ぎる医療はないですね。
超人だけど、一般ぽいそんな話が多いです。
それでは、紹介に移ります。
載せているのはK2の1巻〜11巻までです。単行本派なので。
記述は基本、「病気・怪我の名前→治療法」です。
長編では、その長編の終わりにまとめて症例を全部書いています。
不明瞭なものもなるべく書くようにしましたが、K以外が行なった治療にはところどころ抜けもあります。例として挙げるなら、地震話で脳動脈瘤だった男性医師が行なった手術などですね。
ではどうぞ。そしてここで失礼します。
ではでは〜。
第1巻
第1話「消えた傷」
腸間膜動脈出血
→外科手術による止血及び血管縫合、埋没皮内縫合法
第2話「蘇る記憶」
頭皮裂傷による出血、脳震盪
→髪の毛を用いた縫合
第3話「温存」
第4話「系譜」
第5話「移植」
下腿骨開放性複雑骨折
→デブリードマン、足首への植皮
心筋症
→心臓移植
第6話「成長」
大腿静脈血栓
→摘出手術
第7話「再生」
右肘内側側副靱帯断裂
→トミー・ジョン手術(左腕長掌筋を右肘へ移植)
第8話「試験」
第9話「遺産」
坐骨神経周りの神経鞘腫、除去手術失敗による感染症
→再手術による腫瘍の除去
第10話「メス」
後縦靱帯骨化症(OPLL)
→OPLLの除去手術
第2巻
第11話「再発」
良性発作性頭位眩暈症(BPVV)
→頭を一定の法則に基づき回転させ、浮遊結石を元の位置へ
第12話「死角」
腸でのアニサキス(寄生虫)症
→オペによる虫体の除去
第13話「分身」
第14話「覚醒」
内臓破裂(犬)
→手遅れのため、そのまま死亡
内臓破裂(熊)
→腸の破裂部位への単純縫合
第15話「2本目のメス(前編)」
第16話「2本目のメス(中編)」
第17話「2本目のメス(後編)」
頭蓋骨骨折及び急性硬膜外血腫
→開頭手術による血腫除去
左上腕骨の骨幹部骨折
→プレートによる固定
脳動脈瘤
→脳血管内塞栓術、コイル充填
第18話「訪問者」
第19話「気絶」
第20話「通電」
中絶手術に伴う麻酔へのアレルギー
→具体的な治療方法は示されず、患者生存
第21話「ジレンマ(前編)」
第3巻
第22話「ジレンマ(中編)」
第23話「ジレンマ(後編)」
胃癌(ステージ1)
→幽門側胃切除術
胃癌(ステージ3)及び周辺臓器への転移
→胃全体の摘出、脾臓の摘出
第24話「継承(前編)」
第25話「継承(後編)」
肝臓の腫瘍による胆道圧迫
→良性腫瘍の摘出
心臓弁膜症
→具体的な言及なし、おそらく外科的に根治
第26話「麻酔(前編)」
第27話「麻酔(後編)」
大腿骨骨折及び大腿動脈損傷
→大腿動脈縫合、持続硬膜外麻酔などの応急処置
第28話「不登校」
低髄液圧症候群
→非ステロイド系の消炎鎮痛剤と補液の投与により約一ヶ月で完治
第29話「死に金(前編)」
第30話「死に金(後編)」
心房細動
→心臓へのICD(体内埋め込み型除細動機)の埋め込み手術(10年前、延命措置)
→心腔内マッピングによる異常伝播部位の特定、肺静脈と左房周囲の異常伝播を高周波の通電により凝固壊死させ、心房細動を根治(現代)
第31話「咳」
胃食道逆流症による食道炎症部位からの出血
→応急処置として細いチューブと医療用手袋による傷口の圧迫。内視鏡検査後、薬の服用による治療。
第32話「血」
肝臓破裂
→止血及び壊死部分の除去手術
第4巻
第33話「親友(前編)」
第34話「親友(後編)」
外傷性白内障
→癒着部位の剥離、濁った水晶体の吸引、眼内レンズの装填手術
第35話「手術痕」
肝臓破裂
→手術(肝臓の三分の二摘出)も死亡
第36話「臓器(その1)」
第37話「臓器(その2)」
第38話「臓器(その3)」
第39話「臓器(その4)」
腋裂傷による腋窩動脈からの出血
→腋窩動脈の縫合
多発性肝嚢胞
→肝左葉の摘出、右葉は開窓術を用い嚢胞一つ一つへのアルゴン照射
第40話「ダイエット」
遊走腎(腎下垂)
→腎臓周辺部位の強化、具体的には腹筋や背筋の強化や体脂肪の増量により太ること
第41話「邂逅」
肋骨の多発骨折による血胸
→胸腔へ熱した傘の骨を刺し、排液(応急処置)
第42話「家族」
小児性急性骨髄性白血病
→さい帯血移植
第43話「美容整形」
顔面損傷、右頬骨と上顎の骨折
→損傷の整復、軟部組織の修復、糸を使わず被覆材により処置
→眼瞼下垂治療により、右目部位の修正
第5巻
第44話「刃のないメス(前編)」
第45話「刃のないメス(後編)」
1型糖尿病(三尖弁形成不全のため、膵臓移植不可)
→膵島移植
第46話「新婚」
クラミジアによる肝周囲炎(Fitz-Hugh-Curtis症候群)
→肝臓周辺の癒着切離、テトラサイクリン系抗生剤を2週間ほど投与
第47話「拉致(前編)」
第48話「拉致(後編)」
大腿部の怪我に伴う破傷風
→抗生物質及び血清、鎮静剤の投与
第49話「巣立ち(前編)」
第50話「巣立ち(後編)」
急性胃腸炎
→鎮痙剤と補液
SLE(全身性エリテマトーデス)に伴うルーブス腹膜炎
→抗核抗体検査後、プレドニン(ステロイド)の投与
第51話「主治医」
腹部大動脈瘤破裂
→大動脈瘤部位の人工血管置換手術
第52話「復活(前編)」
第53話「復活(後編)」
右膝挫創及び前十字靱帯の損傷
→事故により抉られた膝の膝蓋靱帯の形成、及び右膝への移植
第54話「体温」
低体温症
→安静にして放置、直射日光を避ける(心臓マッサージなどは逆効果)
第6巻
第55話「帰郷(その1)」
第56話「帰郷(その2)」
第57話「帰郷(その3)」
第58話「帰郷(その4)」
脇損傷に伴う腋窩動脈からの出血
→応急処置としてクリップアプライヤーによる血管結紮
第59話「錆びたメス(前編)」
第60話「錆びたメス(後編)」
無し
第61話「お初」
鼠径ヘルニア(脱腸)
→種瘤部位の切開、脱腸部位を元に戻し、ポリプロピレンのメッシュシートで腹膜にフタ。その後縫合。
第62話「二人のレシピエント(前編)」
第63話「二人のレシピエント(中編)」
第64話「二人のレシピエント(後編)」
肝硬変
→肝臓移植
肝臓破裂
→肝臓移植
第65話「伝承」
変形性膝関節症
→骨切り術(人工関節術の選択肢も)
第7巻
第66話「家督(前編)」
第67話「家督(中編)」
第68話「家督(後編)」
脳腫瘍
→覚醒下手術による腫瘍の摘出
第69話「2本のメス(前編)」
第70話「2本のメス(後編)」
狭心症による心臓冠動脈の狭窄
→心臓冠動脈バイパス手術(40年前)
→カテーテルによる血管バルーン拡張術(20年前)
→ステントによる血管拡張術(動脈硬化のため却下)
→体外衝撃波結石破砕装置を用い、狭窄部位周辺に低衝撃波を当て、新たな血管を形成
第71話「観察眼」
帯状庖疹
→抗ウィルス剤
右心不全
→強心剤、利尿剤の服用、休養
第72話「移植医療(前編)」
第73話「移植医療(中編)」
第74話「移植医療(後編)」
肝臓ガン
→肝動脈塞栓術と抗ガン剤投与
肝硬変
→肝臓再生療法(患者の骨髄液から幹細胞のみ点滴し、肝細胞を再生させる方法、効果の継続性に課題)
第75話「体質」
妊娠中の体重制限による低出生体重児(太りやすい体質、抵抗力が低く虚弱体質、生活習慣病の発症可能性上昇など)
→体重の増加により、胎児に栄養を適度に補給する
第76話「ピロリ菌」
胃ガン
→腹腔鏡手術
第8巻
第77話「グローブ(前編)」
第78話「グローブ(後編)」
脳下垂体腫瘍
→経蝶形骨洞下垂帯腺腫摘出術
第79話「絆(前編)」
第80話「絆(後編)」
腎不全
→腎臓移植
第81話「演奏(前編)」
第82話「演奏(後編)」
アキレス腱断裂
→ギブス装着による保存的な治療
→(この回では一時しのぎとして、経皮縫合術も用いた)
第83話「視力(前編)」
第84話「視力(後編)」
角膜損傷
→血液中のフィブロネクチンを取り出し、点眼薬を精製。一日4回の点眼にて4週間で効果
第85話「スペア(その1)」
第86話「スペア(その2)」
第87話「スペア(その3)」
第9巻
第88話「スペア(その4)」
第89話「スペア(その5)」
肝硬変
→肝臓移植
第90話「夢(前編)」
第91話「夢(後編)」
悪性原発性骨腫瘍(骨肉腫)
→腫瘍へ化学療法と放射線治療、その後腫瘍部位の切除
→イリザロフ法による伸脚
第92話「痛み(前編)」
第93話「痛み(後編)」
CPRS(複合性局所疼痛症候群)
→脊椎電気刺激療法
肝障害
→禁酒など食生活の改善
第94話「娘(前編)」
第95話「娘(後編)」
極度の肥満
→内視鏡下、胃内バルーン留置術
第96話「6本目のメス(前編)」
第97話「6本目のメス(後編)」
副鼻腔に残留した散弾による視神経の圧迫に伴う視力低下
→内視鏡による摘出手術
第98話「兄弟(前編)」
第10巻
第99話「兄弟(後編)」
双胎間輸血症候群
→胎児鏡を用いた胎盤表面吻合血管レーザー凝固術
第100話「虫(前編)」
第101話「虫(後編)」
蜂窩織炎
→マゴット治療、その後消毒と化膿止めの投薬
第102話「声(前編)」
第103話「声(後編)」
けいれん性発声障害(SD)
→甲状軟骨形成術
第104話「コンビ(前編)」
第105話「コンビ(後編)」
自然気胸
→胸腔鏡かのカバーリング法
第106話「認知症(前編)」
第107話「認知症(後編)」
レビー小体型認知症(DLB)
→塩酸ドネペジルと抑肝散投与により進行の遅滞化と幻視の抑制
第108話「ドーピング(前編)」
第109話「ドーピング(後編)」
掌せき膿庖症
→紫外線の照射、強いステロイドの投与(今回はこの治療法をとらず)
→歯に詰めたパラジウムへのアレルギーが原因であったため、非金属性の詰め物に交換
第11巻
第110話「めまい(前編)」
第111話「めまい(後編)」
小脳出血
→開頭手術による血腫の除去
第112話「メスと寿命(前編)」
第113話「メスと寿命(後編)」
変形性膝関節症
→人工関節置換術(17年前)
拡張型心筋症
→バチスタ手術(15年前)
人工関節の劣化
→人工関節再手術(現代)
第114話「居眠り」
ナルコレプシー
→薬剤投与による「レム睡眠」の抑制、規則正しい生活、日中の決まった時間に昼寝など
第115話「入院(前編)」
第116話「入院(後編)」
腎臓結石
→衝撃波による結石の破壊、結石を溶かす薬の服用
副甲状腺機能亢進症
→腫瘍の摘出手術
第117話「退学(前編)」
第118話「退学(後編)」
原発性骨腫瘍
→凍結療法による腫瘍部位の除去手術
第119話「お守り(前編)」
第120話「お守り(後編)」
全身にかけての重度の火傷
→被覆材により体液流出を防ぐ応急処置
→人工培養した患者自身の皮膚を植皮