『BLASSREITER - ブラスレイター』と『魔法少女リリカルなのはstrikers』って似てね?(Ⅰ)
まずある公式wが出来てしまったことを報告します
『魔法少女リリカルなのはstrikers』−「高町なのは」=『BLASSREITER - ブラスレイター』
何をとち狂ったことをのたまっているかと思われるでしょうが、ここまで見ていると私としましてはまさにこのような印象になってしまったのであります。
作品の傾向も雰囲気も全く正反対のように見えます。しかし、登場人物のあり方、ストーリーの構造、底流となっている考えはこれら二つには共通するものがあるのではないかと考えてしまうのです。
このようなことを云々と考えていると、なのはstsに関しても、ある考えが浮かんでしまいました。それについては次回になってから書くことにします。
何でこんなものを書くのかというと、ブラスレイターのことを知ってほしいからです。要するに宣伝乙です。宣伝になっているのかは大いに疑問が残るのですが。
でも、これ読めばブラスレイターの大いなるネタバレになっているようなそんな……、まあいいか。
では、始めます。
(1) 登場人物
ここでは登場人物各々の比較をします。
比較の基準となるのがブラスレイターですので、ブラスレイターのキャラ立ち位置になのはの登場人物を当てはめていくことになります。
左がブラスレイター、右がなのはstsになります。
・ジョセフ・ジョブスン=フェイト・T・ハラオウン
寡黙な風情を漂わせながら、周囲に気を使い優しさを示す。見える範囲全てに対して、愛を注ごうとするあまり、自ら抱え込むことが多くなる。表面上は常に取り繕っているけれども、内側には常に弱さを持っている。
過去に大事な存在を喪失している。一方で、過去の経験が現在の生きる目的となっている。
一般的な敵(いわゆる雑魚)には完勝するが、強い敵に対したときよく負けるww 敗北要因としては、自らの精神状態に起因することが多い。
黒を多く使った外装にも共通点が見られる。
・アマンダ・ウェルナー=ティアナ・ランスター
弟(兄)のために戦っている。しかし、彼ら自身がどのようなことを考えている(いた)のかを履き違えている傾向も見られる。そのため、失敗することもある。
他と比べ、特別な能力を身につけていない視聴者視点の存在として、物語の中で主要な役割を果たす。テーマの近くに存在し、主人公に対して近い立場に位置する。
周りに助けられることが多い。
物語内での成長速度はかなり速い。
・ヘルマン・ザルツァ=スバル・ナカジマ
良く言えば一本気、悪く言えば単純馬鹿。
目標とする人がいる。寝食を共にした大切な友人もいる。彼らのためならば労力を厭わない。
過去に大切な人間を失った経験を持つ。後にブラスレイターや戦闘機人のような、失う原因に近い存在となる。
何となく主人公っぽい存在に見えるww
・マグワルド・ザーギン=ジェイル・スカリエッティ+聖王ヴィヴィオ
敵のボスとして描かれる。
その存在はツヴェルフや最高評議会といった同じような機関から生み出されている。生み出される直前に、愛を失っている(または元から持たずに生み出された)。
生み出した機関に対して、反逆している。
他のどれとも劣らない強大な力を持つ(もしくは生み出す)。
・ベアトリス・グレーゼ=ウーノ+ドゥーエ+トーレ+クアットロ
忠実な配下として存在。仕える主人をサポートする役割を負っている。
ストーリーを最後まで持っていくための道先案内人として位置している。
自らの側に対しては大きな優しさを示すが、外敵に対しては強い残虐性を発揮する。目的を果たすためだけに利用した者に対しては容赦なく切り捨てる傾向もある。
途中までは強いが、最終的にはやられキャラ。
・ヴィクター・シュタッフス=レジアス・ゲイズ+最高評議会
物語の黒幕。全てを生み出した原因。
武力による世界の安定を目指す。目的のためには手段を選ばないため、道義に悖る行為にも手をつける。
自らが生み出した者たちによって、最終的に殺される。
孫やら娘やらによって、周囲を固めている。
自身の能力はそれほどでもない。
・ウォルフ・ゲイリグ=八神はやて
XAT、機動六課という組織の部隊長に位置する。
実際の戦闘において、自らが戦いに参加する機会はそれほどない。
壊滅後の方針が異なることから、この二人には左程共通するところは多くないです。
・マレク・ウェルナー、スノウ=エリオ・モンディアル、キャロル・ルシエ
ジョセフやフェイトに過去や現在で何らかの関わりを持った存在である。その時、彼ら二人によって救われたりといったような経験をしている。
彼らを覚醒させるための役割を担っている(ただし、ブラスレの場合現状今一役に立っていないw)。
境遇に対する反発や特異な能力を持つことになったために追い出されたという経験をしている。
・ゲルト・フレンツェン=高町なのは
天才レーサーと碌な訓練無しにいきなり空飛んだ魔法少女。
生き馬の目を抜くような戦い方?
白を基調とした外装。
(ただし、ゲルトとなのはには大きな違いがありました。それは、一つにゲルトは途中で物語から退場したのに対して、なのはは最後まで主役を張ったことです。もう一つはゲルトはある程度のレベルに留まったことに対して、なのはは突き抜けて、一種の超人化したことです。
これらについては次回また書きます)
如何だったでしょうか。比較するキャラ少ないですね。強引に当てはめていけば、もう少し増やせたのですが、話の本筋にはあまり近くないので書くことはしませんでした。
これでざっと掴めたなら幸いです。
(2) 舞台設定の比較
ここでは舞台の比較をします。話の舞台について書きます。
尚、ここでもなのはの設定を多数省くことになります。シリーズを重ねている分だけ、なのはには設定が多いからです。主に省かれるのは本局関係の話です。というのも、stsには本局の話はほとんど出てこないという理由に拠ります。
・舞台設定
ブラスレイターの舞台は近未来のドイツになります。主な技術は現代と変わりません。なのはでいうところの質量兵器が現在も用いられています。そこに、未知の存在であるデモニアック(融合体、ブラスレイターと同義)が現れ、世界を混乱に陥れていくということになります。
ブラスレイターで敵として登場するデモニアックを、なのはで言い表すとガジェットや戦闘機人、そしてレリックウエポン、聖王といったところになります。各々対比してみますと、
下位デモニアック(雑魚)=ガジェット
高位デモニアック(ここ以上がブラスレイターと呼ばれる。上記のベアトリスやウォルフなど)=戦闘機人、レリックウエポン
最高位デモニアック(ブラスレイターの頂点、現状はザーギンのみ)=聖王
という感じです。
高位デモニアック以上はザーギンの血が分け与えられることによって誕生します。なのはでいえば、スカリエッティが戦闘機人やレリックウエポンを作り出したようなものです。
(3) 物語の構造についての比較
・物語の構造
物語の構造は共に「一人+三組織」で構成されています。
一人とはジョセフとフェイトのことです。彼らは単独で行動し、一人の人物を追っていくことによって真実へと進んでいきます。ただし、設定では、フェイトは機動六課に所属ということになっていますが、物語の中では組織から離れて単独で動くことが比較的多かったため、機動六課から除きました。
三組織は、ブラスレイターではXAT、ツヴェルフ、そしてザーギン。なのはstsでは機動六課、地上本部(最高評議会)、そしてスカリエッティになります。各々を対比すると、
- XAT=機動六課
- ツヴェルフ=地上本部(最高評議会)
- ザーギン=スカリエッティ
となります。
ブラスレイターでは最初XATとザーギンの下位デモニアックとの戦いで話が始まります。これはなのはにおける、機動六課とスカリエッティのガジェットとの戦いと同じようなものです。ここにはジョセフも関係しています。ただし、立ち位置はフェイトとは大きく異なり、排除されるべき者として存在しています。
次に、高位デモニアックの登場により、XATが敗れます。ジョセフも同じく敗北を喫します。なのはにおける、機動六課本部が戦闘機人によって敗れた、というものです。なのはと違うのは、なのはが機動六課と平行して地上本部や最高評議会が登場したのに対し、ブラスレイターではXATが無くなってからツヴェルフが現れたという点です。ただし、地上本部(最高評議会)もツヴェルフも最終的に壊滅するという点では同じです。
とてつもなく大雑把な比較ですが、兎に角「一人+三組織」の構造というのが、共に存在しているのだということが分かっていただければ嬉しいです。そして、ここにおけるなのはの存在こそが、ブラスレイターとなのはstsの一番の違いを生み出したのではないかと考えます。それはまた次回書きます。
(4) 物語の場面ごとでの類似性(雑多に挙げてあるだけになります)
- 出番の少ないジョセフとフェイト
- XAT、機動六課中心で進む話
- 一定以上のレベルの敵に中々勝利を収められないジョセフとフェイト
- XAT壊滅と機動六課本部壊滅
- ツヴェルフ壊滅と地上本部+最高評議会壊滅、それに伴う親玉の死亡、しかも意外にあっさり終わる
- アル狙撃とヴァイス狙撃
- 終盤にやたらと登場人物の回想シーン
- ブラスレイターになったことをポジティブに考えるヘルマンと戦闘機人であることをポジティブに考えるスバル
- 空を飛べないアマンダとティアナ
- スノウとジョセフの関係、エリオとフェイトの関係で登場した回想シーン
- 中々覚醒しないジョセフとフェイト
- かませ要員の下位デモニアックとガジェット
- ヘルマン、アマンダとスバル、ティアナの突貫体質
- アポカリプスナイツとアインヘリアルという大鑑巨砲主義
(5) 物語の主題に関する類似性
この項が今回、最後になります。
両者は共に、不条理な世界観の下、ある事件に関わった者たちで繰り広げられる群像劇だと考えられます。
そして、その主題は愛と友情です。これらは、ジョセフとザーギン、フェイトとスカリエッティといった二者間の対比やそれを取り巻く人々同士の関係で表現されています。
愛と友情について、悩み、歪み、失われ、与えられ、手に入れ、といったような各々がそれぞれに様々な考えを持ち、行動をしていきます。
その過程と結果を表したのが本編ということになります。
以上になります。
結局、
『魔法少女リリカルなのはstrikers』−「高町なのは」=『BLASSREITER - ブラスレイター』
はどうしたんだ、このボケがぁとなってしまいましたがそれはまた次回。