『UPGRADE英文法・語法問題―文法・語法・熟語・語い・会話・発音/アクセント(数研出版)』

 データ分析大好きの二人、駿台予備校の霜康司、刀祢雅彦先生の著作物です。
 今回は代ゼミから麻生裕美子先生も加わっております。
1. 概要
 徹底したデータ分析により、よく出る問題を精選。
 文法・意味の頻出度を調査。効率のよい勉強が可能。
 受験英語と実用英語の橋渡しとしてのQ&A。
 頭に残りやすい問題配列。
 実戦的な設問パターン。間違いやすい選択肢(言い換えなど)は解説にて指摘。
 センターと発展問題のレベル分けを行い、また、特によく出る問題には頻出問題としるして、受験生の負担を軽減し、能率的な学習が出来るようにした。
2. 構成
 全6Partで構成。

  • Part1は文法問題、全部で456題を収録。
  • Part2は語法問題、全部で231題。
  • Part3は語彙問題、87題。
  • Part4は熟語問題、328題。
  • Part5は会話問題、59題。
  • Part6は発音・アクセント。身に付けておくべきRuleを31収録。

 課ごとに分割。一つの課の始まりにはData Researchにより、その課でよく問われる箇所のデータを示す。
 原則としてページの左側が問題、右側が解答解説(ただし発音・アクセント問題は除く)。
 問題の左にレベル分け(頻出・センター・発展)を記載。
 問題の下に問題文の全訳つき。
 解答や暗記事項は赤シートで隠せるようにしてある。
 UPGRADE(例:注意すべき進行形)で身に付けるべき事項を示す。
 Checkで覚えておきたい事柄を一つにまとめて掲載。
 Q&Aにおいて入試で問われることや、実用英語との違いを指摘。
3. 評価
(1) 長所

  • データに基づいた出題で出る問だけを解くことができる。
  • 出題の仕方を調べることによって実戦的な力が見につく。
  • 暗記すべき事項、注意すべき事項が明確に示されている。
  • レイアウトがよい。

(2) 短所

  • 問題数が少ない。
  • 解説が少ない。問題集としての扱い。
  • 配列によって、答えが分かってしまう。

(3) 総合評価と感想
 良く出来た整理本だと思います。ネクステージを越えた?かもしれません。
 問題数が少ないため、これ一冊だけで終わらせるというものではありません。一つの事項に1題しか問題がないという場合がよくあります。よって、導入で使う場合は、あと1冊ほどやったほうがいいと思います。
 レイアウトのよさ、まとめ方はさすがのものであるかと。
 答えが分かってしまうのは仕方ないと思います。整理本としての性格を持たせる必要がありますから。
 83点です。中級から上級レベルの方にお勧めします。2〜3ヶ月で一通り終わると思います。

【データ分析】 大学入試 アップグレード UPGRADE英文法・語法問題 (〈データ分析〉大学入試アップグレード)

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