『誰から取り、誰に与えるか 格差と再分配の政治経済学(東洋経済新報社)』井堀利宏(著)

財政関係の著書が多数ある井堀利宏氏の1冊。 数字に現れている本当の格差とは何か、再分配とはどのような形であるべきかについて述べている。 『わが国における再分配政策論では、情緒的な議論が横行しすぎている。(中略)そもそも、どのような格差が問題な…

『ぬらりひょんの孫』第9巻 椎橋寛(著)ですが、脱線アリ

このマンガ、京都編が終わったらどうするんでしょうね。1.今巻の内容 それはともかく今巻は遠野編。 明鏡止水の一段階上の能力である鏡花水月の力を手に入れ、遠野で新しい仲間を得て、んじゃ京都でも行くかという話。 一方その時、京都では、花開院家と羽…

『バイオレンスジャック―完全版』永井 豪 (著)

デビルマンに比べると、知名度のない作品。 だが、長いながらも濃密な展開の連続。永井豪ワールドが全開な作品であり、一読の価値はある。 ただ、完全版だと500頁×18巻ほどあり、相当気合いを入れないと、途中で面倒になるかもしれない。加えて、少年誌→月刊…

『マネジメント 務め、責任、実践』ピーター・ドラッカー(著) 有賀裕子(翻訳) (日経BPクラシックス)

20世紀の初頭に生まれ、20世紀という時代を見つめ続けた著者が最も知的に油の乗った時期である64歳時に書いた大著。 1.概要 主な内容としては、大体4点から考えられる。 個人としてより良く生きること 組織人としてより良く生きること 組織がより良く生きる…

『ToLOVEる −とらぶる−』17巻限定版のDVDアニメ「ナナとモモ」

「理性を完全に喪失したエロ」と「意識の拡散」が合わさった回。それでいて、その前提となる展開にも良いところは無し。 OVA版5本の中では、一番悪い出来だと考えます。 では、内容説明→考察→感想の順になります。 今回もよろしくお願いします 1.内容 (1)…

『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』第4話「梅雨ノ空・玻璃ノ虹」

ソラヲト第4話 1.話の概要 カナタが、ノエルと共に買出しに出かける回。ノエルのキャラ説明と、ノエルとカナタとの関係強化に加え、 日常の街の姿 カナタには話されていない隊の秘密 街と軍の関係確認(過去の戦争とそれに伴う戦争孤児などの社会問題) 過…

『魔法少女リリカルなのはViVid』第1巻 藤真拓哉(漫画) 都築真紀(原作)

『月刊コンプエース』で連載中の「魔法少女リリカルなのはvivid」が単行本になりました。 と宣伝文句口調で始めてみましたが、とにかく第1巻が知らぬ間に発売されていましたので、感想を書いてみます。 てか発売日は1月26日だったのか……。 早売りしすぎだろ…

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』感想(2回目)

「魔法少女リリカルなのはザ・ムービーファースト1枚」 とはまだ言っていません。 以前買った前売り券を持って、新宿ミラノへ足を運びました。 ですから、2回目の感想になります。 一応、目的ですが 時間の割り振り、詰め方 フェイトとプレシアの最後のシー…

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』感想(余談)

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』感想(真面目) - 一歩進んで三歩戻る←こちらがまじめな感想です。 一方ここは、本当に個人的なことで、しょうもないことなんで、是非スルーをお勧めします。 それでも、読むならどうぞ。 4.その他感想 ここからは文…

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』感想(真面目)

魔法少女リリカルなのはシリーズの新展開として作られた映画版。 昨日の感想はほぼ本能に任せた文章だったが、今回の感想はもう少し整理し考えたものを書いてみたい。 今回の感想における焦点は「相手方の内部関係」である。補足しておくが、今回の「相手方…

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』ダイジェストと場面場面での感想ゴチャ混ぜ

曖昧模糊とした記憶からひねり出した内容なので、まったく参考になりません。 しかし一方でメチャクチャネタバレ含むので、見てない人は「戻る」ボタンをお願いします。 読んでしまった、謝罪しろと言われても、許してくださいとしか言えません。 読みづらい…

『コンテンツ産業論 混淆と伝播の日本型モデル』出口弘(編) 田中秀幸(編) 小山友介(編)

日本のコンテンツ産業とはどのような構造を持っているのか。 現在の産業構造への観察に加え,歴史的経緯や外国との対比を通して、日本のコンテンツ産業従事者(制作者、消費者など)が形作ってきた「超多様性市場」について論じた本。 以下では、 1.全体像…

『ToLOVEる −とらぶる−』の登場人物呼称表

「ToLOVEる」タグ作りました - 一歩進んで三歩戻る のコメント欄で求められたので、改訂した上で掲載します。 とらぶる呼称表.xls 162.5話まで調べました 主な登場人物と考えられる30名の呼称になります。 載ってない人物では校長とか弄光センパイとかいるけ…

『アスラクライン2』第26話(第13話)「選択の歯車」の復習ノートのおまけ

塔貴也 ニア

『アスラクライン2』第26話(第13話)「選択の歯車」の復習ノート

1. 第26話ダイジェスト 前回の続き。 衝突する鋼と黒鐵のエネルギー。 二つのエネルギーがぶつかり合って引き起こされるのは爆発である。 奏は、爆発とおよびその爆風から皆を守るため、ペルセフォネに皆の壁となるように命じた。 サブタイトル「選択の歯車…

『アスラクライン2』第25話(第12話)「過去と因果と別れの絶望」の復習ノート

1. 第25話ダイジェスト アバンは前回のダイジェスト。 OP サブタイトル「過去と因果と別れの絶望」 中央渦界領域が安定するまで、あと10日あるというニアの言を真っ向からひっくり返すような現状。 智春たちはただただ驚いていた。 そこに律都が現われる。律…

『迷い猫オーバーラン!』第1話 松智洋(原作) 矢吹健太朗(漫画)(SQ2010年2月号収録)

話としてはテンプレート的な第1話。 絵と併せて、満足度はそこそこといったところ。 では以下で、細かな感想を書きます。画像はありません。だってですね、LOVE様とか考察様とかその他サイト様行けば死ぬほど見られるじゃないですか。それ以上見たいなら…

『フタガミ☆ダブル』矢吹健太朗(著)(WJ2010年05・06号収録)

「BLACK CAT」と「ToLOVEる −とらぶる−」をくっつけて割ったらこんな感じ? な『フタガミダブル』 書いている人は黒猫ほとんど読んだ事ないですけどね! 1.話 まず、大まかな話の内容。 (1)概要 平凡な中学生、双神想介は奇妙なことを耳にする。 それは、…

『遊撃手論』久慈照嘉(監修)矢崎良一(著)

守備で有名になった選手は、どの競技であれパッと見の記録では大したことが無い。 野球なら投手や打撃、サッカーならゴール、他にも色々あるだろう。 後世に伝えるときに、表面上の記録で伝えることの出来ない選手たち。 「遊撃手論」で中心となるのは、一般…

『ToLOVEる −とらぶる−画集 らぶから!Love Color』 矢吹健太朗(イラスト)

全く話は組上がりませんが、 当日記も『ToLOVEる―とらぶる―画集 らぶから!Love Color』について書きます。 たぶん、熱心なトラブらーの方々は、画像なぞはもはや他のサイト様でご覧になっているかと思いますので、自分は別の方面で行きたいなと。 で、その…

『アスラクライン2』第24話(第11話)「君への想いが世界を壊す」の復習ノート

1. 第24話ダイジェスト 戻ってきた二巡目の世界、鳴桜邸跡地。 戦いの爪痕がそのまま残っていた。瑶も朱浬もまだ、そこにいた。 智春もフラっと崩れ落ちる。一巡目の世界で、肉体的、精神的疲労を溜めに溜めていたからだった。 一羽のフクロウが、もう一つの…

『アスラクライン2』第23話(第10話)「残る命、散る命」の復習ノート

1. 第23話ダイジェスト 律都「ブラックホール生成実験。電子や陽子を光速まで加速させ、人工的にマイクロブラックホールを生成することが目的。ブラックホールを安定的な電力供給源として、人間の生活はより豊かになるはずだった」 律都「だけど・・・・・・、実験…

『アスラクライン2』第22話(第9話)「隣り合わせの死と平和」の復習ノート

1. 第22話ダイジェスト 智春は夢を見ていた。幼い頃の夢を。 小さな時、迷子になった操緒を、智春は探し、見つけ出して、手を差し伸べる。 手はギュッと握られた。 二人は手をつないで歩き始める。 智春はその光景を見ていた。そこに、操緒の声が響く。 操緒…

『アスラクライン2』第21話(第8話)「思い出の消えた未来」の復習ノート

1. 第21話ダイジェスト 智春が目を覚ますと、正面には鳴桜邸があった。 家の中に入ると、内装はほとんど変わらない。 何が起こっているのか分からない智春。離れ離れになったニアや奏、そして操緒が心配であった。 OP サブタイトル「思い出の消えた未来」 季…

『アスラクライン2』第20話(第7話)「カイメツの刻、ショウメツの闇」の復習ノート

1. 第20話ダイジェスト アバンは前回の最後のまとめ。 OP サブタイトル「カイメツの刻、ショウメツの闇」 GDのはる奈に逮捕された智春たちは投獄されていた。 非在化の発作が起きていた奏、服薬で容態は安定していた。 隣の部屋では、はる奈に六夏と真日和が…

『アスラクライン2』第19話(第6話)「君に捧ぐ真実」の復習ノート

1. 第19話ダイジェスト 墓参りの帰り道、直貴の墓を発見した智春たち。 急遽朱浬を呼んで話しあうことに。 朱浬に伝えると、驚いた顔を見せる。 それもそのはずであった。朱浬やニアは現に直貴と会っているのだから。 そこに直貴からの着信。智春はまたも驚…

『アスラクライン2』第18話(第5話)「愛と魔力のせつない関係」の復習ノート

1. 第18話ダイジェスト 嵩月組に謎の侵入者。 社長は若頭の男に連れられ、その場を脱出した。 その際、奏が幼いとき家族で撮った写真が入った写真立てを倒してしまうが、気にすることなく立ち去っていった。 OP サブタイトル「愛と魔力のせつない関係」 若頭…

『アスラクライン2』第17話(第4話)「生け贄の名を喚ぶ代償」の復習ノート

1. 第17話ダイジェスト 智春は、重力球の爆発による爆風で吹き飛ばされ、気を失いかけていた。 智春の先には一体の機巧魔神。 その機巧魔神の足元より、智春に歩み寄る男が一人。 男を視界に収め、智春は呟く。「兄貴……」 智春はそのまま気を失う。 直貴と呼…

『アスラクライン2』第16話(第3話)「自由で不自由な選択肢」の復習ノート

1. 第16話ダイジェスト 沖合の離れ小島。 加賀篝たちが姿を現す。目的は島内の遺跡。 入り口を破壊し、遺跡の中へと入っていった。 一方、加賀篝を追うGDの里見もまた、加賀篝の反応を観測し、島へ向かうことにした。 OP 夏休みに入り、智春は杏の紹介を受け…

『アスラクライン2』第15話(第2話)「悪魔に喰われた副葬処女」の復習ノート

1. 第15話ダイジェスト 夕焼け空の下での戦闘。 最後の魔力弾を放った瞬間。黒鐵は崩れ落ち、操緒は消滅した。 智春はベッドから起き上がり、ようやく夢であることを知る。 鳴桜邸の一室。イクストラクタが置かれている部屋。 全ての始まりだったイクストラ…